【ベトナム】2026年の旧正月、5G普及率90%超で「ネット渋滞」は解消されるか?通信各社は自信、ユーザーには不安も

ベトナムでは毎年、旧正月(テト)期間中に通信回線がパンクし、家族や友人への新年の挨拶メッセージが送れない、動画通話が途切れるといった「ネット渋滞」が社会問題となってきた。しかし2026年の丙午(ビンゴ、ひのえうま)の年を迎えるテトでは、状況が一変する可能性がある。

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5Gカバー率90%超、通信各社は「馬到成功」を宣言

ベトナムの主要通信事業者は、5G(第5世代移動通信システム)の人口カバー率が90%を超えたと発表した。これを受け、各社はテト期間中の通信品質について強い自信を示している。「馬到成功(マー・ダオ・タイン・コン)」とは、中国語由来の縁起の良い言葉で「馬が到着すればすぐに成功する」という意味。午年のテトにかけて、ネットワークも順調に機能するという期待が込められている。

ベトナムでは2020年代前半から5Gの商用サービスが本格化し、ビッテル(Viettel、国防省系の最大手通信会社)、VNPT(ベトナム郵便通信グループ)、モビフォン(MobiFone)の3大キャリアが都市部から地方へと基地局整備を急速に進めてきた。特にビッテルは国内最大の通信インフラを持ち、農村部や山岳地帯への展開でも先行している。

それでも残る「局所的な混雑」への懸念

一方で、ユーザー側には依然として不安の声がある。テト期間中は、帰省先の実家や観光地、寺院・仏閣など特定のエリアに人口が集中するため、いくら全国的なカバー率が高くても「局所的な混雑(ネン・クック・ボー)」が発生しやすい。特に大晦日の深夜から元日にかけては、一斉に新年の挨拶メッセージや動画が送信されるため、基地局のキャパシティを超える事態がこれまで繰り返されてきた。

ベトナムのテトは、日本の正月以上に家族の絆を重視する行事である。都市部で働く若者が故郷に帰省し、家族全員で年越しを祝う。近年はSNSやビデオ通話で遠方の親族と繋がることが一般的になっており、通信環境の良し悪しがテトの満足度を左右するとも言われる。

日本企業・在留邦人への影響と今後の展望

ベトナムには約2万人の日本人が在留し、多くの日系企業が進出している。テト期間中は工場が長期休業となるため、日本の本社との連絡や緊急対応においても安定した通信環境は不可欠である。5Gの普及は、日本企業のベトナム事業運営にとっても追い風となるだろう。

通信インフラの高度化は、デジタル経済の発展を国家目標に掲げるベトナム政府の重点政策でもある。今回のテトが、5G時代の通信品質を国民が実感する試金石となることは間違いない。「ネット渋滞のないテト」が実現するかどうか、注目が集まる。

出典: Tuổi Trẻ(トゥオイチェー紙)

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