ベトナムで事業を営む個人事業主や世帯経営者に対し、税務当局への届出義務を強化する新たな規定が2026年3月5日から施行された。財政省が発行した通達18/2026/TT-BTCにより、事業所の開設・変更・閉鎖時に税務機関への届出が必須となる4つのケースが明確化された。
新通達の概要:届出が必要な4つのケース
今回施行された通達18/2026/TT-BTCでは、世帯経営者(ホーキンドアン)および個人事業主が、以下の4つの場合に税務機関へ届出を行う義務があると規定している。
(1)新規に事業所を開設する場合
(2)既存の事業所の所在地を変更する場合
(3)事業所を閉鎖・廃止する場合
(4)その他、事業所に関する重要な変更が生じた場合
これまでベトナムでは、個人レベルの小規模事業者に対する届出義務が曖昧な部分もあったが、今回の通達により手続きが明文化され、税務管理の透明性向上が図られる形となった。
背景:ベトナム税務行政の近代化
ベトナム政府は近年、税収基盤の拡大と脱税防止を目的に、個人事業主や零細企業に対する管理強化を進めてきた。特に都市部では、SNSを活用したオンライン販売や、シェアリングエコノミー型のビジネスが急増しており、従来の届出制度では実態把握が困難になっていた。
今回の通達は、こうした「見えにくい経済活動」を税務当局が正確に捕捉するための法整備の一環と位置付けられる。届出義務の明確化により、事業者側も自らの法的地位を明確にできるメリットがある。
日本企業・駐在員への影響
ベトナムに進出している日系企業の多くは法人形態で活動しているため、今回の通達が直接適用されるケースは限定的である。しかし、現地で個人事業として副業を行う駐在員や、ベトナム人配偶者が世帯経営を行っている場合などは、届出義務の対象となる可能性がある。
また、日系企業がベトナム国内で個人事業主と取引を行う際には、取引先が適正に届出を行っているかを確認することが、コンプライアンス上重要となるだろう。
今後の展望
ベトナム政府は2025年から電子インボイス制度を本格稼働させるなど、税務のデジタル化を急速に推進している。今回の届出義務強化も、将来的には電子申告システムとの連携が進み、届出手続きのオンライン化が見込まれる。事業者にとっては、早い段階で新制度に対応し、適切な届出を行う体制を整えることが求められる。
出典: VN Express
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