2026年最初の2カ月間で、ベトナムへの海外直接投資(FDI)登録額が60億3,000万ドルに達したことが、財政省統計局の発表で明らかになった。前年同期比では12.6%の減少となったものの、実行ベースの投資額は過去5年間で最高水準を維持しており、ベトナム経済への外国資本の流入は引き続き堅調に推移している。
新規FDI登録は件数・金額ともに大幅増
2026年2月28日時点の統計によると、新規FDI登録額は35億4,000万ドルで、620件のプロジェクトが許可された。これは前年同期比でプロジェクト数が20.2%増、登録金額では61.5%増という大幅な伸びを示している。
業種別では、製造加工業が引き続き最大の投資先となっており、新規登録額26億3,000万ドル(全体の74.3%)を占めた。2位は卸売・小売業および自動車・バイク修理業で3億5,860万ドル(10.1%)、その他の業種は5億5,050万ドル(15.6%)であった。
既存プロジェクトの増資は半減
一方、既存プロジェクトの資本調整(増資)については、180件で19億9,000万ドルにとどまり、前年同期比52.3%減と大きく落ち込んだ。新規登録と増資を合わせた製造加工業への投資額は41億6,000万ドル(全体の75.2%)、卸売・小売業は3億9,270万ドル(7.1%)となっている。
外国投資家による出資・株式取得は492件、総額4億9,950万ドルで、前年同期比5.7%減であった。
実行ベースは過去5年最高の32億ドル
登録額が減少した一方で、FDI実行額は32億1,000万ドルに達し、前年同期比8.8%増となった。これは過去5年間の同時期において最高水準である。製造加工業が26億5,000万ドル(82.7%)と圧倒的なシェアを占め、不動産事業が2億2,350万ドル(7.0%)、電力・ガス・水道関連が1億1,920万ドル(3.7%)と続いた。
韓国が最大の投資国、シンガポール・中国が続く
投資元の国・地域別では、44カ国・地域からの新規投資があり、韓国が13億4,000万ドル(37.8%)で首位に立った。2位はシンガポールの11億ドル(31.1%)、3位は中国の5億2,280万ドル(14.8%)、4位は日本の1億7,100万ドル(4.8%)であった。
韓国とシンガポールだけで新規FDI登録額の約7割を占めており、両国の企業がベトナムをアジアの生産・輸出拠点として重視している姿勢が鮮明である。
ベトナムの対外投資も急増
ベトナム企業の海外投資も活発化している。2026年1〜2月には36件の新規プロジェクトが許可され、ベトナム側の出資額は5億3,240万ドルと、前年同期の2.3倍に急増した。資本調整を含めた対外投資総額は5億4,020万ドルに達した。
投資先としては、ラオスが1億7,670万ドル(32.7%)で最大、次いでキルギスが1億4,990万ドル(27.8%)、アンゴラが3,000万ドル(5.6%)となっている。ラオスへの投資が多いのは、両国の地理的近接性と、電力・インフラ分野での協力関係が背景にある。
日本企業への示唆
今回の統計は、ベトナムが依然として外国投資家にとって魅力的な投資先であることを示している。特に製造業への集中投資は、グローバルサプライチェーンにおけるベトナムの地位向上を反映したものだ。日本企業にとっても、韓国・シンガポール・中国勢との競争を意識しつつ、製造拠点の多元化やベトナム市場への参入を検討する好機といえる。
一方で、既存プロジェクトの増資が大幅に減少している点は、投資環境の変化や慎重姿勢を示唆しており、今後の動向を注視する必要がある。
出典: Vn Economy
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