ベトナム中部クアンチ省が、ラオスとの国境に位置するラライ国際国境ゲート(Cửa khẩu Quốc tế La Lay)周辺で、複数の大型インフラプロジェクトを集中的に推進している。石炭輸送用のベルトコンベヤー建設、貨物倉庫・ヤードの整備、そして国境ゲート中心部の造成工事など、通関能力の向上と国境経済圏の発展を目指した取り組みが本格化している。
クアンチ省副主席が現地視察、複数プロジェクトの進捗を確認
先日、クアンチ省人民委員会のレー・ドゥック・ティエン(Lê Đức Tiến)副主席がラライ国際国境ゲート周辺のインフラプロジェクトの進捗状況と、同ゲートを通じた輸出入活動の実態を視察した。ラライ国際国境ゲートは、ベトナム中部からラオス中南部へとつながる重要な物流拠点であり、近年はラオス産の石�ite炭やキャッサバなどの農産物の輸入ルートとして注目を集めている。
国境ゲート中心部の造成工事・第2期が進行中
クアンチ省経済区管理委員会の報告によると、ラライ国際国境ゲート中心部における造成・基礎インフラ整備事業(第2期)では、現在、付帯施設の建設準備が進められている。具体的には、照明システム、輸入待機場、輸入・輸出レーンの歩道舗装、そして法面崩壊防止のための擁壁などが整備される予定だ。同プロジェクトには165億ドンの予算が充当されることが決定している。
ラオスからの石炭輸送用ベルトコンベヤー、2026年3月着工へ
注目を集めているのが、ラオスからベトナムへ石炭を輸送するためのベルトコンベヤー建設プロジェクトである。ベトナム領内の区間について、投資家は現在、残る数世帯の用地取得・補償交渉を継続中だ。計画では、補償金の支払いと土地の引き渡し・賃貸手続きを近く完了させ、2026年3月の着工を目指している。ラライ地区(La Lay)の行政機関と関係当局が連携し、残り5世帯の用地取得を完了させるとともに、プロジェクトの影響を受ける住民の移転先確保についても検討を進める方針だ。
アーデン村に貨物倉庫・ヤード整備、2026年5月に手続き完了見込み
同じく国境ゲート周辺では、アーデン(A Đeng)村における貨物倉庫・ヤード建設プロジェクトも進行中である。投資家は代替植林費用の納付、消防許可申請、建設許可申請などの必要手続きを進めており、2026年5月までに許認可を取得し、計画通り建設に着手する見通しだ。
2025年以降の貿易量は減少傾向、インフラ老朽化と天候が影響
一方で、ラライ国際国境ゲートを通じた輸出入活動は2025年以降、減少傾向にある。主な原因は悪天候に加え、接続道路である国道15D号線、国道14号線の補修工事、そしてダクロン(Đakrông)吊り橋の老朽化だ。これらの要因により、同ゲートを通過する貨物量は前年同期比で7〜15%減少している。2026年初頭からの累計税収は約400億ドンにとどまっており、主な輸出入品目は石炭、キャッサバ、その他農産物となっている。
建設資材工業団地の形成も検討、石材需要増に対応
視察の中で、ティエン副主席は国道9号線27キロ地点における建設資材専門工業団地の建設候補地も調査した。現在、ベトナム国内では重点プロジェクトの増加に伴い建設用石材の需要が急増しており、供給不足が深刻化している。同工業団地の早期形成に向け、関係部局・自治体に対し課題解決への協力を求めた。
また、国境ゲート中心部の輸出レーン付近に計画されている公園緑地内に、乗用車・バス用の駐車場を景観と調和させながら整備する方針も示された。
日本企業への示唆——ラオス・ベトナム間の物流ルートに注目
ラライ国際国境ゲートの整備は、ラオス産資源のベトナム向け輸出ルートの強化を意味する。特に石炭輸送用ベルトコンベヤーの完成は、従来のトラック輸送に比べ大幅なコスト削減と効率化をもたらす可能性がある。東西経済回廊の一角を担うこの地域のインフラ整備は、日本企業にとってもサプライチェーン多様化やラオス・ベトナム両国への投資を検討する上で注視すべき動きといえるだろう。
出典: Vn Economy
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