ベトナム中北部ゲアン省で、総事業費5兆9,372億ドンを超える大型LNG火力発電所プロジェクトが承認に向けた最終段階に入った。2026年2月11日、ゲアン省人民委員会はクインラップLNG火力発電所の投資方針承認および投資家選定に関する会議を開催し、ヴォ・チョン・ハイ省人民委員会主席が投資承認案に同意したことが明らかになった。
プロジェクトの全容:1,500MW発電所と大型LNG貯蔵施設
クインラップLNG火力発電所は、液化天然ガス(LNG)を燃料とする発電施設であり、ベトナム首相が承認した国家エネルギー計画に基づいて推進されている。プロジェクトの立地はタンマイ地区で、投資規模は以下の3つの主要施設から構成される。
第一に、出力1,500メガワット(MW)の火力発電所本体。第二に、容量約25万立方メートルのLNG貯蔵タンクと再ガス化システム。第三に、発電所専用の港湾施設および関連インフラ一式である。このプロジェクトの目的は、ベトナム国家電力系統への安定的な電力供給を実現し、企業の電力需要に応えるとともに、ゲアン省の経済成長を後押しすることにある。
韓国企業を含む2つの投資家連合が競合
2026年1月30日までに、ゲアン省行政サービスセンターが受け付けた投資提案書によると、2つの投資家連合がプロジェクト実施に名乗りを上げている。
一つ目は、韓国のPOSO International社とベトナムのチュンナム投資建設株式会社による連合。二つ目は、ベトナム石油ガス電力総公社(PV Power)、ゲアン製糖有限会社、そして韓国のSK Innovation Co., Ltd.による連合である。SK Innovationはエネルギー分野で豊富な実績を持つ韓国財閥SKグループの中核企業であり、今回の参入はベトナムのエネルギーインフラへの韓国資本の関心の高さを示している。
今後の手続きと地元の準備
ハイ省人民委員会主席は、省人民委員会事務局に対し、関係部局と連携して申請書類を整備し、省党委員会常務委員会および常任委員会の審査・承認を得るよう指示した。また、タンマイ地区には用地取得作業の先行着手を命じ、農業環境局には地元自治体への支援を指示している。さらに、東南経済区管理委員会と建設局にはプロジェクト用地の都市計画調整を求め、全体の開発方針との整合性確保を図る方針だ。
考察:ベトナムのエネルギー転換と日韓企業の商機
ベトナムは2050年までのカーボンニュートラル達成を宣言しており、石炭火力から天然ガス・再生可能エネルギーへの転換を急いでいる。LNG火力発電は、その橋渡し役として政府が優先的に推進する分野であり、今回のゲアン省のプロジェクトはその象徴的な事例といえる。韓国企業が積極的に参入する一方、日本企業にとっても発電機器、LNG関連技術、港湾建設などで商機が存在する。ゲアン省はベトナム中北部の工業集積地として発展が期待されており、同地域のエネルギーインフラ整備の動向は引き続き注目に値する。
出典: Vn Economy
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