ベトナム・フエ市がCNNと長期提携へ——2026〜2030年の観光プロモーション戦略の全貌

Truyền thông quốc tế “tiếp sức” cho quảng bá du lịch Huế giai đoạn 2026-2030
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ベトナム中部の古都フエ(Huế)市が、米CNNインターナショナルとの観光プロモーション提携を2026〜2030年の5カ年にわたり本格展開する方針を打ち出した。2025年の「国家観光年」を契機に実施した第1弾キャンペーンが約140万回の視聴と3万6,000件超のシェアを記録するなど手応えを得ており、世界遺産都市としてのブランド戦略を一段と深化させる構えである。

目次

CNN国際版との協議——フエ市副主席が東南アジア責任者と会談

2026年3月26日午後、フエ市人民委員会のチャン・フー・トゥイ・ザン(Trần Hữu Thùy Giang)副主席は、CNNインターナショナル東南アジア地域クライアントディレクターのジョセリン・カン(Jocelyn Kang)氏と会談を行った。議題は観光プロモーションにおけるメディア連携の深化であり、両者は既に実施済みの「フエ遺産プロモーションキャンペーン」の成果を振り返りつつ、次期戦略の方向性を協議した。

第1弾キャンペーンの実績——140万回視聴、3.6万シェア

フエ市観光局によると、2025年1月23日付の計画文書(第36号)および同年2月21日付の決定(第456号)に基づき、タインアン・メディア&コンストラクション株式会社(Công ty Cổ phần Truyền thông và Xây dựng Thành An)と共同で30秒のプロモーション動画を制作。この動画は2025年8月1日から9月30日までの2カ月間にわたり、CNNインターナショナルの主要番組「The Lead」「First Move」「CNN Newsroom」などで計73回放映された。

キャンペーン全体では約140万回の視聴回数と3万6,000件を超えるSNSでのシェアを獲得し、フエの知名度向上に大きく寄与した。コンテンツは遺産の価値、地元の文化、そして人々の暮らしに焦点を当てたもので、国際的な視聴者から好意的な反応を得たという。

CNN側の評価——「遺産の強みを活かした差別化に成功」

会談の場でジョセリン・カン氏は、フエが世界遺産としての優位性を巧みに活用し、魅力的なメディアコンテンツを構築できた点を高く評価した。文化、景観、ローカルライフといったストーリーが他の観光地との差別化に成功しており、グローバルな視聴者の関心を引きつけたと分析。CNNインターナショナルとして、今後もクリエイティブかつマルチプラットフォームなキャンペーンでフエ市に伴走する用意がある旨を表明した。

2026〜2030年戦略——グリーンツーリズム、体験型観光、創作料理も柱に

ザン副主席は、フエ市が現在「フエ観光地メディア・プロモーション戦略2026〜2030」の策定を進めていることを明らかにした。同戦略はCNNインターナショナルとの継続的な協力を軸に、文化・人・遺産システムをコアバリューとした深掘り型のコンテンツを展開する方針である。

加えて、近年世界的に需要が高まる「グリーンツーリズム(環境配慮型観光)」「体験型観光」「創作料理(クリエイティブ・ガストロノミー)」といった新潮流を積極的に取り込み、観光地としての競争力を底上げする考えだ。伝統と現代のトレンドを融合させることで、フエの独自性を維持しつつ多様化する国際旅行者のニーズに応えることが期待されている。

ザン副主席はCNNインターナショナルのこれまでの貢献に謝意を示すとともに、今後の協力関係が長期的かつ持続可能な形でさらに拡大していくことへの期待を述べた。

背景——なぜフエなのか、世界遺産都市の潜在力

フエはベトナム最後の王朝であるグエン朝(阮朝、1802〜1945年)の都が置かれた歴史都市で、1993年にはベトナムで初めてユネスコ世界文化遺産に登録された。王宮(大内)をはじめ、帝廟群、ティエンムー寺など見どころは多く、宮廷料理の伝統やアオザイ文化の発祥地としても知られる。2024年末にはトゥアティエン・フエ省が「中央直轄市」に格上げされ、行政上の権限と予算配分が強化されたことで、インフラ整備や観光開発がさらに加速する素地が整った。

ベトナム政府は観光業をGDP成長の柱の一つと位置づけており、2025年の外国人観光客数は1,800万人超を目標としている。ダナン、ホイアンと並ぶ中部観光回廊の核であるフエが、CNN級の国際メディアと連携して長期的なブランド戦略を打ち出す意義は大きい。

投資家・ビジネス視点の考察

観光関連銘柄への追い風:フエ市の国際的な認知度向上は、中部ベトナムの観光インフラ・ホスピタリティ関連企業にとって中長期的な好材料となる。ベトナム株式市場に上場するホテル・リゾート開発企業やダナン・フエ近郊の不動産デベロッパーは恩恵を受ける可能性がある。具体的にはビングループ(VIC)傘下のビンパール・リゾート事業、あるいは中部でホテル開発を進めるローカル企業の動向に注目したい。

日本企業への影響:日本はベトナムへの主要な観光客送り出し国の一つであり、フエには日本のODA案件や文化財保存プロジェクトの実績が多い。CNN国際版を通じてフエのブランドが強化されれば、日系旅行会社のツアー造成や、日本の地方自治体との姉妹都市交流が深まる契機にもなり得る。

FTSE新興市場指数格上げとの関連:2026年9月に判断が見込まれるベトナムのFTSE新興市場指数への格上げが実現すれば、海外機関投資家の資金流入が加速し、ベトナム経済全体への注目度が一段と高まる。そうした局面で、観光業という「非製造業」セクターの成長ストーリーが国際メディアを通じて可視化されていることは、ベトナム市場の多様性をアピールする上でプラスに働くだろう。

ベトナム経済トレンドにおける位置づけ:製造業・輸出主導から内需・サービス産業へのリバランスを進めるベトナムにとって、観光は外貨獲得と雇用創出の両面で重要である。地方都市がグローバルメディアと直接提携し、長期のブランド戦略を展開するという手法は、ハノイやホーチミンに偏りがちな外国人観光客の分散を促し、地方経済の底上げにつながる先進的な事例と評価できる。


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出典: 元記事

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