ベトナムの銀行業界でデジタルトランスフォーメーション(DX)が急速に進む中、中堅銀行のABBank(アンビン商業銀行)が独自の戦略で差別化を図っている。同行は単なるデジタルツールの導入ではなく、基盤・人材・運営方法のすべてを根本から再構築するアプローチを選択した。
ABBankの「全面的再構築」戦略
ベトナムでは近年、大手銀行を中心にモバイルバンキングやAI活用などのデジタル化競争が激化している。VietcombankやVietinBank、さらにはVPBankやTechcombankといった民間大手が巨額の投資を行う中、資本力で劣る中堅銀行は独自の生存戦略を模索せざるを得ない状況にある。
ABBankが選んだのは、システムの「継ぎ接ぎ」的なデジタル化ではなく、銀行運営の土台そのものを刷新するという大胆な方針である。基盤システムの再構築、人材育成の強化、業務プロセスの見直しを一体的に進めることで、顧客体験の「シームレス化」を実現しようとしている。
ベトナム銀行業界のDX競争と中堅銀行の課題
ベトナムの銀行セクターは、人口約1億人の若年層が多い市場という好条件を背景に、急速なデジタル化が進んでいる。スマートフォン普及率は70%を超え、キャッシュレス決済の利用も年々拡大している。政府も2025年までにキャッシュレス比率を大幅に引き上げる目標を掲げており、各行は競ってデジタルサービスを強化している。
しかし、大手との資本格差が大きい中堅銀行にとって、最新技術への大規模投資は容易ではない。ABBankのように「量より質」を重視し、顧客との接点を丁寧に再設計する戦略は、限られたリソースの中で競争力を維持するための現実的な選択肢といえる。
日本企業への示唆
ABBankの動きは、ベトナム進出を検討する日本の金融関連企業やフィンテック企業にとっても注目に値する。現地銀行のデジタル化ニーズは依然として高く、システム開発やコンサルティング分野での協業機会が存在する。特に「基盤からの再構築」を志向する銀行に対しては、日本企業が持つ堅実なシステム構築ノウハウが評価される可能性がある。
出典: VnExpress
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