ベトナム交通警察局は3月2日、全国一斉に鉄道踏切での違反取締りを実施し、わずか1日で193件の違反を摘発した。罰金総額は約1億3,500万ドンに上る。この大規模な取締りは、2月25日にハノイで発生した死亡事故を受けたものであり、ベトナムにおける踏切の安全対策が改めて問われている。
1日で193件の違反を摘発、バイク違反が圧倒的多数
交通警察局長の指示のもと、自動遮断機付きの踏切を中心に全国で一斉取締りが行われた。鉄道交通警察第1隊とハノイ市交通警察は連携し、赤信号無視や遮断機をくぐり抜ける行為を映像で記録・摘発した。
摘発された193件の内訳は、自動車13台、バイク180台で、バイクによる違反が全体の93%を占めた。このうち144件は現場で直接処分され、49件は映像解析による後日処分となった。
違反の内容──「赤信号でも突っ込む」危険行為が横行
主な違反内容は以下の通りである。
・赤信号点灯中(遮断機下降前)に踏切通過:29件
・赤信号点灯中かつ遮断機下降中に通過:21件
・遮断機完全下降後に通過:2件
・鉄道安全区域内での停車・駐車:67件
・その他の違反:15件
交通警察局は、赤信号点灯時に踏切を突破する件数が依然として高水準にあり、特にバイク運転者による違反が目立つと警鐘を鳴らしている。
地域別ではホーチミン市がワースト、ハノイが続く
地域別の違反件数では、ホーチミン市が68件と最多で、次いでハノイが20件、カインホア省(ニャチャンなど観光地を抱える中部沿岸の省)が16件と続いた。ラオカイ、ダナン、ニンビンはそれぞれ11件、ラムドンが8件、タインホアとドンナイが各7件であった。
背景にある死亡事故──遮断機が下りても「突っ込む」意識の低さ
今回の一斉取締りの直接的な契機となったのは、2月25日夜にハノイ市ゴックホイ地区で発生した踏切事故である。この事故ではトラックと列車が衝突し、1名が死亡、1名が負傷した。
交通警察局によると、トラック運転手は踏切の警報信号や自動遮断機を無視して進入。列車に道を譲ることなく線路上で車両が立ち往生し、そのまま衝突した。さらに注目すべきは、遮断機が完全に下りトラックが線路上で動けなくなっている状況でも、複数のバイクが強引に踏切を横断しようとしていたことである。
今後の対応と日本への示唆
交通警察局は今後、各地方警察に対し踏切での取締り強化を継続するよう指示するとともに、住民への安全啓発活動を推進する方針を示した。
ベトナムでは経済成長とともに自動車やバイクの数が急増しており、道路インフラの整備が追いついていない地域も多い。特に南北を縦断する統一鉄道(全長約1,700km)沿線では、踏切事故が後を絶たない。日本企業がベトナムで鉄道関連事業や物流事業に関わる際には、こうした交通安全意識の現状を理解しておく必要があるだろう。
出典: Vn Economy
いかがでしたでしょうか。今回のベトナム鉄道踏切の安全問題について、皆さんのご意見もぜひお聞かせください。コメント欄や@viettechtaroのDMでお待ちしています。この記事が参考になったら、ぜひXでシェアしていただけると嬉しいです。より多くの方にベトナム投資の魅力を伝えたいと思っています。
【noteメンバーシップのご案内】
より詳細なベトナムの経済ニュース解説や企業の投資分析、現地からのリアルタイム情報をお求めの方は、ぜひメンバーシップへのご参加をご検討ください。
https://note.com/gonviet/membership












コメント