ベトナム政府が国家戦略として推進する「国際金融センター」構想が、いよいよ本格的な運営段階に入った。グエン・ホア・ビン常任副首相が議長を務める「ベトナム国際金融センター運営評議会」の活動規定が正式に制定され、ホーチミン市とダナン市の2拠点を統括するガバナンス体制が明確化された。
運営評議会の機能と権限
今回制定された活動規定は、2025年12月18日付の首相決定第2755号に基づき設立された運営評議会の活動原則、機能・任務・権限、そしてホーチミン市およびダナン市に設置される各運営機関との関係を定めたものである。評議会は、ベトナムの条件・潜在力・発展ニーズに基づいた国際金融センターの戦略・ロードマップ・発展計画を策定する権限を持つ。
また、両都市の運営機関からの提案に基づいて国際金融センターの活動規程を制定するほか、両都市の運営機関の議長の任免に関する意見を述べる権限、さらに両運営機関間で意見が一致しない事項について最終決定を下す権限も付与されている。評議会には国内外の著名な金融・法律専門家で構成される諮問委員会も設置され、センターの構築・発展に関する助言を行う。
「集中と民主」を原則とする運営方式
評議会は「集中と民主」の原則に基づき運営される。公開討論と多数決による意思決定を行いつつも、議長の統一的指導と責任を重視する仕組みだ。議長が最終決定権を持ち、副議長は議長の委任に基づいて特定事項を決定できる。議長・副議長・評議員は全員が兼務制で、各自の所管する国家管理分野において主体的に任務を遂行する。
4名の副議長と役割分担
副議長には財務大臣、ベトナム国家銀行総裁、ホーチミン市人民委員会主席、ダナン市人民委員会主席の4名が就任し、それぞれの所管分野で発展戦略の策定や規定の遵守状況の監督を担う。この構成は、中央政府の金融・通貨政策と地方の実施体制を緊密に連携させる狙いがある。
事務局の任務
評議会を補佐する事務局は、作業計画の立案、評議員の意見集約、会議の議事通知、結論の周知などを担当する。緊急案件については会議開催を待たずに処理し、事後報告する権限も与えられている。また、省庁・地方自治体・国際機関・企業との調整や、専門家・コンサルタントの起用も可能である。
日本企業への示唆
ベトナムはASEAN域内での金融ハブを目指しており、今回の運営体制整備は外資系金融機関にとって進出判断の重要な材料となる。特にホーチミン市は商業・製造業の中心地、ダナン市はIT・観光産業の拠点として補完関係にあり、2拠点体制は多様な事業ニーズに対応する狙いがある。日本の金融機関や事業会社にとっても、今後の政策動向を注視する価値がある。
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