ベトナム財政省が、南部アンザン省に対し、フーコック島(Phú Quốc)に建設予定のAPEC会議センターのBT契約(Build-Transfer=建設後譲渡方式)の支払いに「海域」を充当する試験的制度の適用を提案していることが明らかになった。公共事業の対価として陸地ではなく海域を使用するという異例のスキームであり、今後のインフラ整備手法に大きな影響を与える可能性がある。
BT契約とは何か
BT契約とは、民間事業者が公共施設を建設し、完成後に政府へ譲渡する代わりに、政府が土地使用権などで対価を支払う方式である。ベトナムでは道路や橋梁などのインフラ整備で広く活用されてきたが、土地評価の不透明性や汚職リスクが指摘され、2020年以降は新規契約が事実上凍結されていた。
「海域」を支払い原資とする新たな試み
今回の提案の特徴は、従来の陸上の土地ではなく「海域(biển)」を支払い原資として活用する点にある。フーコック島はベトナム南部のキエンザン省に属し、近年リゾート開発が急速に進む観光・経済特区である。島周辺の海域は観光・養殖・エネルギー開発など多様な経済価値を持つため、土地に準じた資産として評価しようという発想だ。
APEC会議センター計画の背景
フーコック島でのAPEC会議センター建設は、ベトナムがアジア太平洋地域における国際会議の開催拠点としての地位を高める戦略の一環である。同島は2021年に「島嶼都市」へ格上げされ、カジノ付き統合型リゾート(IR)やサファリパークなど大型観光施設が相次いで開業している。
日本企業への示唆
海域を公共事業の対価とする制度が確立されれば、沿岸部でのインフラ投資や海洋関連ビジネスに新たな参入機会が生まれる可能性がある。一方で、海域の評価基準や権利関係の透明性確保が課題となるため、日本企業は制度の詳細を慎重に見極める必要があるだろう。
出典: VN Express
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