ベトナム政府が「投資ワンストップ窓口」構築を急ぐ理由とは?大手家電量販店も数千人規模の大量採用再開

ベトナム政府が外国投資誘致の効率化に向けた新たな一手を打ち出している。2026年2月9日朝のニュースでは、「国家投資ワンストップ窓口(Cổng một cửa đầu tư quốc gia)」の整備を急ぐよう指示が出されたことが報じられた。また、同国最大手の家電量販チェーンであるThế Giới Di Động(テーゾイジードン、モバイル・ワールド)が数千人規模の人材採用を再開するなど、景気回復の兆しを示す動きも伝えられている。

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投資手続きの「一本化」で外資呼び込み加速へ

「国家投資ワンストップ窓口」とは、外国企業がベトナムに投資する際に必要な各種許認可手続きを、複数の省庁を回ることなく一つの窓口で完結できるようにするシステムである。ベトナムでは従来、投資許可、土地使用権、建設許可、環境影響評価など、各手続きが異なる官庁に分散しており、手続きの煩雑さが外国投資家から度々指摘されてきた。

今回の報道によれば、政府はこのシステムの早期完成に向けた研究・整備を「緊急に」進めるよう関係機関に指示した。これは、米中対立の長期化やサプライチェーン再編の流れの中で、「チャイナ・プラスワン」の有力候補として注目を集めるベトナムが、制度面での競争力を高める狙いがある。日本企業の進出先としても人気が高いベトナムにとって、行政手続きの簡素化は投資環境改善の要となる。

航空運航に関する新規制も提案

同日のニュースでは、航空機の運航活動に関する新たな規定の提案も報じられている。詳細は今後明らかになると見られるが、ベトナムでは近年、ベトジェットエア(VietJet Air)やバンブー・エアウェイズ(Bamboo Airways)などLCC(格安航空会社)の台頭により航空市場が急拡大しており、安全基準や運航ルールの見直しが求められていた。

大手家電量販店が採用再開、消費回復の兆しか

一方、民間セクターからも注目すべきニュースがあった。ベトナム最大手の家電・スマートフォン量販チェーンであるThế Giới Di Động(モバイル・ワールド・インベストメント・コーポレーション)が、数千人規模の人材採用を再開すると発表した。

同社は近年、コロナ禍後の消費低迷や市場飽和を受けて店舗閉鎖やリストラを進めていたことで知られる。2023年から2024年にかけては厳しい経営環境が続いていたが、今回の大量採用再開は、消費マインドの回復や業績改善への自信の表れと見られる。同社はベトナム全土に数千店舗を展開し、日本のヤマダ電機やビックカメラに相当する存在感を持つ。

日本企業・投資家への示唆

「投資ワンストップ窓口」の整備が実現すれば、日系企業の新規進出や事業拡大における行政コストが大幅に削減される可能性がある。また、Thế Giới Di Độngの採用再開は、ベトナム国内消費市場の底打ちを示唆しており、小売・消費財分野への参入を検討する日本企業にとっても追い風となりそうだ。

ベトナムは2026年現在、GDP成長率6~7%台を維持しており、ASEAN域内でも有数の成長市場であり続けている。今後の政策動向や消費トレンドに引き続き注目が集まる。

出典: Tuổi Trẻ Online

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