ベトナム最南端への道を拡張へ:カマウ省「ナムカン〜ダットムイ」区間に5,400億ドン超の投資計画、ホーチミンルート全線完成に向けた大規模インフラ整備が本格始動

Cà Mau: Đề xuất đầu tư hơn 5.400 tỷ đồng nâng cấp, mở rộng đường Hồ Chí Minh đoạn Năm Căn - Đất Mũi

ベトナム南部メコンデルタ地域の最南端に位置するカマウ省で、国家的な大動脈「ホーチミンルート」の最終区間となる道路拡張プロジェクトが動き出した。ホーチミンルート管理委員会は、ナムカン(Năm Căn)からダットムイ(Đất Mũi)までの約58.5キロメートル区間の拡幅・改良工事に5,400億ドン超を投じる計画を建設省に提出した。ベトナム本土の最南端へと続くこの道路整備は、同国の交通インフラ完成と地域経済発展の両面で重要な意味を持つ。

目次

プロジェクトの概要:既存ルートを活用した効率的な拡張計画

ホーチミンルート管理委員会が建設省に提出した計画によると、本プロジェクトの総延長は約58.46キロメートル。起点はホーチミンルートのKm2377地点(国道1号線のKm2297地点と重複)に設定され、終点はベトナム最南端の観光名所「ダットムイ」(直訳すると「岬の地」)の国旗掲揚塔付近となる。なお、起点から4キロメートル区間(Km0〜Km4)については、今回の投資対象外とされている。

設計方針としては、既存道路の中心線を維持しながら両側へ拡幅する手法が採用される。これにより、過去の投資で整備された路盤を最大限活用し、用地取得に伴う立ち退き・補償の規模を抑制する狙いだ。同管理委員会によれば、当該区間では以前に幅12メートルの路盤用地がすでに確保されており、改良後は2〜4車線規模の平野部規格3級道路(設計速度80km/h)へとグレードアップされる。

総投資額は約5,422億ドン:国家予算を活用

プロジェクトの概算総投資額は約5,422億ドンと試算されている。内訳は以下の通りである。

・建設費:約3,344億ドン
・プロジェクト管理費・コンサルティング費・その他:約335億ドン
・用地取得・移転補償費(予備費含む):約938億ドン
・予備費:約806億ドン

財源については、2026〜2030年の中期公共投資計画における国家予算からの拠出が予定されている。

戦略的意義:国道1号線の全線完成と気候変動対策

本プロジェクトの投資提案書では、その目的として「首相が承認した計画に基づき、ハノイからカマウまでの国道1号線全線の規格を段階的に完成させること」が明記されている。ハノイを起点に南北約2,300キロメートルを縦断する国道1号線は、ベトナムの経済・物流の大動脈であり、その最終区間の整備は国家的な悲願でもある。

また、メコンデルタ地域は世界的にも気候変動の影響を受けやすい地域として知られており、海面上昇や塩水浸入による農地・インフラへの被害が深刻化している。本プロジェクトは、こうした気候変動の影響下でも道路機能を維持・向上させることを目指しており、地域のレジリエンス(強靭性)強化にも寄与する計画だ。

さらに、交通事故の削減、カマウ省およびメコンデルタ地域の経済社会発展への貢献、そして国防・安全保障の確保といった多面的な効果も期待されている。ベトナム最南端に位置するカマウ省は、南シナ海(東海)に面した戦略的要衝でもあり、道路インフラの整備は軍事・安全保障面でも重要な意味を持つ。

ホーチミンルート全体の整備計画:7区間で約7兆4,000億ドン規模

今回のナムカン〜ダットムイ区間の提案に先立ち、2025年9月にはホーチミンルート管理委員会が建設省に対し、2026〜2030年計画期間におけるホーチミンルート全体の改良・拡幅計画を報告している。

この報告によると、同期間中に改良・拡幅が必要とされる区間は全7区間で、概算総投資額は約7兆4,000億ドンに上る。具体的な区間は以下の通りだ。

・パックボー〜カオバン区間(北部国境地帯):45キロメートル
・フートー〜コティエット区間:18.5キロメートル
・チョンタイン〜ドゥックホア区間:84キロメートル
・ドゥックホア〜ミーアン区間:69キロメートル
・ヴィンフォン〜アンスエン区間(旧ヴィントゥアン〜カマウ区間):33キロメートル
・カマウ〜ナムカン区間:47.5キロメートル
・ナムカン〜ダットムイ区間:59キロメートル

ホーチミンルートは、かつてのベトナム戦争時に北ベトナムが南部への物資・兵員輸送に使用した「ホーチミン・トレイル」にちなんで命名された国家的幹線道路網である。北部のパックボー(ホーチミン主席ゆかりの地として知られる革命聖地)から南部最南端のダットムイまでを結ぶこの道路の全線整備は、ベトナムにとって国家統一と発展の象徴的なプロジェクトでもある。

日本企業・投資家への示唆

メコンデルタ地域は、ベトナム最大の稲作地帯であり水産養殖の一大拠点でもある。近年は気候変動対策やスマート農業の分野で日本企業の進出・協力も進んでいる。道路インフラの整備は、こうした分野でのビジネス展開においてもロジスティクス改善という形で恩恵をもたらす可能性がある。

また、ダットムイはベトナム本土最南端として国内外の観光客に人気のスポットであり、アクセス改善による観光産業の発展も見込まれる。インフラ投資が進むメコンデルタ地域の動向は、ベトナム南部への投資を検討する日本企業にとって引き続き注視すべきポイントとなるだろう。

出典: Vn Economy

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