ベトナム国内ジュエリー市場で圧倒的なシェアを誇るPNJ(フーニュアンジュエリー)が、長期的な成長を維持するための包括的な戦略を公表した。ブランドの刷新、テクノロジーへの積極投資、サプライチェーンの最適化、そして顧客体験のパーソナライズという4つの柱を軸に、競争が激化する市場での優位性を確固たるものにする構えである。
PNJとは——ベトナムジュエリー業界の巨人
PNJ(Phu Nhuan Jewelry Joint Stock Company)は、ホーチミン市を本拠とするベトナム最大のジュエリー小売チェーンである。1988年の創業以来、国内に400店舗以上を展開し、金・宝飾品の製造から小売までを一貫して手がける垂直統合型のビジネスモデルで成長を遂げてきた。ホーチミン証券取引所に上場しており、時価総額でもベトナム小売セクターの上位に位置する。
長期成長戦略の4つの柱
同社が今回示した戦略は、単なる売上拡大ではなく、持続可能な企業価値向上を目指す点に特徴がある。
1. ブランドの刷新
従来の「伝統的な金製品」のイメージから脱却し、若年層やミレニアル世代に訴求するモダンなブランドイメージへの転換を図る。店舗デザインの一新やSNSマーケティングの強化も含まれる。
2. テクノロジーへの投資
AI(人工知能)やビッグデータを活用した需要予測、在庫管理の高度化を推進。EC(電子商取引)プラットフォームの機能拡充も進め、オムニチャネル戦略を加速させる。
3. サプライチェーンの最適化
原材料調達から製造、物流に至るまでの効率化を徹底し、コスト競争力を高める。金価格の変動リスクへの対応力も強化する方針である。
4. 顧客体験のパーソナライズ
顧客データを活用し、一人ひとりの嗜好や購買履歴に基づいた提案を行うことで、リピート率とロイヤルティの向上を狙う。
日本企業への示唆
ベトナムは人口1億人を超え、中間層の拡大とともに宝飾品市場も成長を続けている。日本の宝飾・小売企業にとって、PNJの動向は現地パートナー候補としても、競合としても注視すべき存在である。また、PNJのデジタル戦略は、東南アジア市場でのEC展開を検討する日本企業にとっても参考になるだろう。
出典: VnExpress












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