ベトナム株式市場で、指数上昇の裏側に潜む脆弱な相場構造が改めて浮き彫りとなった。VN-Index(ホーチミン証券取引所の主要株価指数)は約1ポイント上昇したものの、市場全体では値下がり銘柄が値上がり銘柄を上回る「青皮赤心(xanh vỏ, đỏ lòng=表面は緑、中身は赤)」と呼ばれる状態が継続している。
「青皮赤心」とは何か
ベトナム株式市場では、株価上昇を「緑(xanh)」、下落を「赤(đỏ)」で表示する慣習がある。「青皮赤心」とは、指数こそプラス圏で引けるものの、実際には下落銘柄の方が多い歪な市場状態を指すベトナム特有の表現である。見かけ上は好調に見えても、市場参加者の多くが含み損を抱えている実態を示唆しており、投資家心理の悪化を招きやすい。
ビングループが相場を下支え
今回の相場でも、指数を支えた主力はビングループ(Vingroup、ベトナム最大手の民間コングロマリット)関連銘柄であった。同グループは不動産開発を中核に、電気自動車メーカー「ビンファスト(VinFast)」や小売、医療、教育など多角的な事業を展開しており、時価総額でもVN-Index構成銘柄の中で突出した存在感を持つ。こうした大型株が買われることで指数全体は押し上げられるが、中小型株には資金が回らず、個人投資家の体感とは乖離した相場展開となっている。
今後の展望と日本企業への示唆
ベトナム株式市場は、2025年中のMSCI新興国指数への格上げ期待を背景に海外資金の流入が見込まれる一方、国内投資家の売買代金は低迷が続いている。日本企業や投資家にとっては、指数の動きだけでなく、市場の内部構造や個別セクターの動向を注視することが重要となろう。特にビングループへの依存度が高い現状は、同社の業績や資金繰り次第で相場全体が大きく振れるリスクを内包している点に留意が必要である。
出典: VN Express
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