ベトナム建設省は、国内航空会社に対する外国人投資家の出資比率上限を、現行の34%から最大49%に引き上げる新たな政令案を公表した。併せて資本要件の緩和も提案されており、航空業界への投資促進と市場参入障壁の引き下げを目指す動きとして注目されている。
外資出資上限49%への引き上げ──その狙いとは
今回の政令案で最も注目されるのは、ベトナムの航空会社における外国人投資家の出資比率上限を、現行の34%から49%へ大幅に引き上げる提案である。ベトナム航空局によれば、この改正は企業の事業拡大を支援し、国際パートナーからの資金・経営ノウハウ・運営能力を取り込む狙いがある。また、市場開放に関する国際的なコミットメントとの整合性を図る意図もあるという。
重要な点として、49%という数字は過半数を下回るため、国内投資家が引き続き経営権を維持できる設計となっている。これにより、国防・安全保障に関わる緊急事態においても、ベトナム側が経営判断の主導権を握ることが可能だ。国内線・国際線の運航における商業的利益の確保という観点からも、この上限設定は戦略的な意味を持つ。
資本要件の大幅緩和──新規参入を促進
政令案では、航空会社設立・運営に必要な最低自己資本要件も見直されている。現行制度では、定期便を運航する航空会社の場合、保有機材数に応じて以下の資本が求められる。
・10機以下:3,000億ドン
・11〜30機:6,000億ドン
・31機以上:7,000億ドン
新政令案ではこれを簡素化し、2段階の基準に改める。30機以下の場合は3,000億ドン、31機以上の場合は7,000億ドンとなる。中規模の航空会社にとっては実質的な資本要件の緩和となり、市場参入のハードルが下がることになる。
資本証明手続きの簡素化
もう一つの重要な変更点は、航空事業許可申請時の資本証明方法である。現行制度では、金融機関が発行する出資金の凍結証明書が必要とされてきた。新政令案では、これに代わり監査済みの自己資本報告書を提出すれば足りるとしている。この変更により、手続きの透明性と実効性が高まると期待されている。
定期便ライセンスでチャーター便運航も可能に
政令案には、定期便の事業許可を持つ航空会社が、別途許可を取得せずにチャーター便(不定期便)を運航できるようにする規定も盛り込まれた。現行では定期便とチャーター便で別々の許可が必要だが、実務上の運用実態を踏まえ、企業が既存の運航能力の範囲内でサービスを拡大しやすくする措置である。
日本企業・投資家への示唆
今回の規制緩和案は、ベトナム航空業界への外国資本の参入機会を広げるものである。日本の航空関連企業や投資ファンドにとっては、ベトナムJetstar(ベトジェットエア傘下)やバンブー・エアウェイズといった民間航空会社への出資拡大の可能性が開けることになる。ベトナムは東南アジアでも有数の航空需要成長市場であり、中間層の拡大と観光産業の回復を背景に、今後も航空旅客数の増加が見込まれる。規制緩和が正式に施行されれば、日越間のビジネス連携がさらに深まる契機となりそうだ。
出典:Vn Economy
いかがでしたでしょうか。今回のベトナム航空業界の外資規制緩和について、皆さんのご意見もぜひお聞かせください。コメント欄や@viettechtaroのDMでお待ちしています。この記事が参考になったら、ぜひXでシェアしていただけると嬉しいです。より多くの方にベトナム投資の魅力を伝えたいと思っています。
【noteメンバーシップのご案内】
より詳細なベトナムの経済ニュース解説や企業の投資分析、現地からのリアルタイム情報をお求めの方は、ぜひメンバーシップへのご参加をご検討ください。
https://note.com/gonviet/membership












コメント