ベトナムの株式市場を運営するベトナム証券取引所(VNX)が2025年、設立以来最高となる純利益を計上した。急成長を続ける同国の資本市場の活況を象徴する結果である。
過去最高益を達成したVNXの業績
VNXが発表した2025年通期決算によると、税引き後利益は約2,850億ドン(日本円で約170億円)に達し、前年同期比29%増となった。この数字は2021年の組織再編によるVNX設立以来、最高の業績である。
VNXは、ベトナム南部の経済都市ホーチミン市に拠点を置くホーチミン証券取引所(HoSE)と、首都ハノイにあるハノイ証券取引所(HNX)を傘下に持つ持株会社だ。HoSEは大型株・優良株中心の市場として知られ、VNインデックスという同国を代表する株価指数を算出している。一方、HNXは中小型株や国債市場を担当し、両取引所が役割分担しながらベトナムの資本市場を支えている。
好業績の背景にある株式市場の活況
今回の過去最高益の背景には、ベトナム株式市場全体の取引量増加がある。2025年は国内外の投資家による売買が活発化し、取引手数料収入が大幅に増加したとみられる。特に海外投資家からの注目度が高まっており、FTSE(英金融指数算出大手)による新興国指数への組み入れ期待も市場の追い風となっている。
ベトナムは人口約1億人を擁し、平均年齢が30代前半と若い労働力を持つ。GDP成長率も6〜7%台を維持しており、「ポスト中国」の製造拠点として日本企業を含む外国資本の進出が加速している。こうした経済成長を背景に、国内の個人投資家も急増しており、証券口座数は過去数年で飛躍的に伸びている。
日本企業・投資家への示唆
ベトナム証券市場の拡大は、同国への投資を検討する日本企業や個人投資家にとって重要なシグナルである。市場の流動性向上は、株式による資金調達やM&A(合併・買収)の選択肢を広げ、日系企業の現地法人上場やベトナム企業との資本提携を後押しする可能性がある。
一方で、ベトナム市場はまだ「フロンティア市場」に分類されており、情報開示の透明性や市場規制の整備など、先進国市場と比較すると課題も残る。今後、VNXがどのように市場インフラを強化し、国際基準に近づけていくかが、持続的な成長の鍵を握るだろう。
出典: VnExpress












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