ベトナムのファム・ミン・チン首相は、各省庁に対し、長期間停滞している開発プロジェクトの解決を「喫緊の課題」と位置づけ、2026年第1四半期中に完全処理するよう強く指示した。この動きは、経済成長のさらなる加速を目指す政府の姿勢を鮮明にしたものである。
首相の緊急指令──「第1四半期中の完全解決」
チン首相は、滞留プロジェクトの処理を各省庁の最優先業務として取り組むよう求めた。ベトナムでは、土地収用の遅れ、許認可手続きの複雑さ、資金調達の問題などにより、多くの不動産・インフラプロジェクトが長年にわたり停滞してきた。こうした「塩漬け案件」は、都市開発の妨げとなるだけでなく、投資家心理を冷やし、経済全体の成長を阻害する要因となっている。
首相の今回の指示は、これらの障害を一気に取り除き、投資環境を改善することで、国内外からの資本流入を促進する狙いがある。
背景にある「滞留プロジェクト問題」とは
ベトナムでは特にホーチミン市やハノイ市といった大都市圏において、数百件規模のプロジェクトが法的・行政的な問題で凍結状態にあると言われている。土地使用権の帰属をめぐる紛争、環境アセスメントの未完了、都市計画との整合性の欠如など、原因は多岐にわたる。
近年、ベトナム政府は不動産市場の健全化と透明性向上に向けた法整備を進めており、2024年に改正された土地法や不動産事業法もこの一環である。今回の首相指令は、法整備の効果を実務レベルで確実に発揮させるための行政的な後押しと位置づけられる。
日本企業への影響と今後の展望
日本企業にとって、ベトナムは製造業の生産拠点としてだけでなく、不動産開発やインフラ投資の有望市場としても注目されている。滞留プロジェクトの解消が進めば、日系デベロッパーや建設会社にとっても新たな事業機会が生まれる可能性がある。
一方で、行政手続きの迅速化がどこまで実現するかは、各省庁の対応能力と政治的意思にかかっている。首相の強い姿勢が示されたことで、少なくとも短期的には許認可プロセスの改善が期待されるが、構造的な課題の解決には中長期的な取り組みが必要となるだろう。
出典: VN Express
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