ベトナム最大の商業都市ホーチミン市の玄関口であるタンソンニャット国際空港で、旅客の乗り遅れや迷子が相次いでいる。2024年末に新設された第3ターミナル(T3)の運用開始により、長年の課題であった混雑問題は緩和されたものの、3つのターミナルを使い分ける複雑な運用体制が、特に飛行機の利用頻度が低い乗客を「泣くに泣けない」状況に追い込んでいる。
新ターミナルT3稼働の背景
タンソンニャット国際空港は、ベトナム経済の中心地であるホーチミン市に位置し、年間利用者数は4,000万人を超える東南アジア有数の巨大空港である。しかし、設計当初の処理能力を大幅に上回る旅客数により、特に旧正月(テト)や夏季休暇シーズンには深刻な混雑が常態化していた。この「パンク状態」を解消すべく、ベトナム政府は約11兆ドン(約650億円)を投じて第3ターミナル(T3)を建設。2024年末に運用を開始した。
3ターミナル体制の複雑さ
現在、タンソンニャット空港は国際線専用のT2、国内線用のT1、そして新設のT3という3つのターミナルで運用されている。問題は、国内線がT1とT3に分散して発着している点にある。航空会社やフライトによって使用ターミナルが異なるため、事前に確認せずに空港へ向かった乗客が、間違ったターミナルで長時間を費やし、フライトに乗り遅れるケースが後を絶たない。ターミナル間の移動には無料シャトルバスが運行されているものの、混雑時には10〜15分以上かかることもあり、ギリギリの到着では間に合わない事態も発生している。
日本人旅行者・ビジネス客への影響
ホーチミン市は日本企業の進出が最も多いベトナムの都市であり、日本からの直行便も多数運航されている。日本人旅行者やビジネス客がホーチミン市内から国内線に乗り継ぐ際には、自身のフライトがどのターミナルから出発するのかを必ず事前確認することが不可欠である。航空券やアプリでの確認に加え、利用する航空会社のウェブサイトで最新情報をチェックすることが推奨される。
今後の展望
ベトナム政府はタンソンニャット空港の混雑を根本的に解決するため、ホーチミン市東部のドンナイ省に建設中のロンタイン国際空港(Long Thành International Airport)の早期完成を目指している。2026年の第1期開業を予定しており、将来的には国際線の多くがロンタインに移管される見込みである。それまでの間、タンソンニャット空港の3ターミナル体制への慣れと、旅客への周知徹底が急務となっている。
出典: Tuổi Trẻ












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