ホーチミン市最大の鯉市場が大賑わい 旧暦12月23日「オンタオの日」に数十トンの鯉が取引される

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旧暦12月23日の早朝、ベトナム最大の商都ホーチミン市にあるビンディエン(Bình Điền)卸売市場に数十トンの鯉が運び込まれ、仲買人たちが市内各地の小売市場への出荷作業に追われた。この日は「オンタオの日(Ngày ông Táo)」と呼ばれ、ベトナム全土で鯉が飛ぶように売れる特別な一日である。

目次

「オンタオの日」とは何か——台所の神を天に送る伝統行事

オンタオとは、ベトナムの民間信仰における「台所の神(竈神)」のことである。旧暦12月23日、この神は天に昇り、玉皇大帝(天の最高神)にその家庭の一年間の出来事を報告すると信じられている。各家庭では、神が天に昇るための「乗り物」として鯉を用意し、生きたまま川や湖に放流するのがベトナムの伝統的な風習だ。これは中国の道教文化に由来するが、ベトナム独自の形で発展し、旧正月(テト)の準備を告げる重要な年中行事となっている。

ホーチミン市最大の卸売市場が活気づく

ビンディエン市場はホーチミン市8区に位置する東南アジア最大級の水産物卸売市場であり、南部ベトナム全域への水産物流通の要である。この日は、メコンデルタ地域の養殖場から運ばれた鯉が夜明け前から続々と到着し、仲買業者たちは休む間もなく選別・梱包作業を行った。市内各区の路上市場やスーパーマーケットへ向かうトラックやバイクがひっきりなしに出入りし、市場全体が例年にない熱気に包まれた。

日本との類似点と文化的意義

日本でも大晦日や正月に縁起物の魚を食べる習慣があるが、ベトナムの「オンタオの日」は神への供物として生きた魚を放流する点でユニークである。環境保護の観点から近年は「金紙(紙製の供物)」を燃やす代わりに、プラスチック削減や放流後の魚の生存率を高める取り組みも広がりつつある。伝統行事を守りながら環境への配慮を進めるベトナム社会の変化は、今後も注目に値する。

考察——テト商戦の幕開けを告げる指標

オンタオの日は、旧正月に向けた本格的な消費シーズンの到来を象徴する。日系小売企業やメーカーにとっても、この時期の市場動向はテト商戦の成否を占う重要な指標となる。物価上昇や消費者心理の変化を読み解くうえで、市場の活況ぶりは景気のバロメーターともいえる。

出典: VnExpress

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