中国人民銀行(PBOC、中国の中央銀行)が、15カ月連続で金の準備高を積み増したことが明らかになった。国際金価格が乱高下する中でも買い増しの手を緩めず、総保有量は2,300トンを突破した。米中対立の長期化やドル離れの動きを背景に、中国の「金買い」戦略が改めて注目を集めている。
15カ月連続の買い増し、揺るがぬ姿勢
中国人民銀行が公表した最新データによると、同行は今月も金準備を増加させ、これで15カ月連続の買い増しとなった。累計保有量は2,300トンを超え、世界有数の金保有国としての地位を一段と固めている。
注目すべきは、国際市場での金価格が大きく変動する局面でも、中国が一貫して買い増しを続けている点である。通常、中央銀行は価格高騰時に購入を控える傾向があるが、中国は価格に左右されない長期的な戦略を採っているとみられる。
背景にある「脱ドル」の思惑
中国が金の買い増しを進める背景には、複数の要因が指摘されている。第一に、米中関係の悪化に伴い、米ドル建て資産への依存度を下げたいという思惑がある。米国による経済制裁リスクを意識し、外貨準備の多様化を図る動きだ。
第二に、人民元の国際化を推進する中国にとって、金準備の充実は自国通貨の信認を高める効果がある。世界的なインフレ懸念や地政学リスクの高まりを受け、各国中央銀行の間でも金への回帰が進んでおり、中国もその流れに沿った動きといえる。
日本企業・投資家への示唆
中国の金買い増しは、国際金価格の下支え要因として市場関係者の間で注視されている。日本の投資家にとっても、金相場の動向を占ううえで中国の動きは無視できない。また、金関連ビジネスを展開する日本企業にとっては、中国市場の需給動向が事業戦略に影響を及ぼす可能性がある。
米中対立が長期化する中、中国の外貨準備戦略は今後も国際金融市場の重要な変動要因となり続けるだろう。
出典: VnExpress












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