81歳女性、脳卒中の後遺症と思い込んでいた症状が実は甲状腺機能低下症の合併症による心膜液貯留だった―ベトナムの医療現場から

ベトナムで81歳の女性が数日間にわたり呼吸困難と胸の圧迫感に苦しんでいたが、過去に経験した脳卒中の後遺症だと思い込んでいた。しかし医師の診断により、実際には甲状腺機能低下症(suy giáp)の合併症による心膜液貯留(心臓を包む膜に液体が溜まる状態)であることが判明した。

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高齢者に潜む見落とされがちな疾患

患者のダオさん(81歳)は、呼吸のしづらさや胸部の不快感を訴えていたが、以前に脳卒中を患った経験があったことから、本人も家族もその後遺症だと考えていた。しかし医療機関を受診した結果、甲状腺機能低下症が原因で心膜に液体が貯留していることが明らかになった。

甲状腺機能低下症は、甲状腺ホルモンの分泌が不足する疾患で、代謝機能の低下、倦怠感、体重増加などの症状を引き起こす。高齢者の場合、症状が加齢による変化と誤認されやすく、診断が遅れることも少なくない。重症化すると今回のケースのように心臓や肺などの臓器に深刻な影響を及ぼす可能性がある。

ベトナムにおける高齢者医療の課題

ベトナムは急速な高齢化が進んでおり、2030年には人口の約17%が60歳以上になると予測されている。都市部では医療インフラが整備されつつあるものの、地方部では専門医へのアクセスが限られており、今回のような内分泌疾患の早期発見が困難なケースも多い。また、高齢者自身が「年だから仕方ない」と症状を軽視する傾向も、診断の遅れにつながっている。

日本の読者への示唆

本件は、高齢者における非典型的な症状の背後に、見落とされがちな内分泌疾患が潜んでいる可能性を示す重要な事例である。日本においても甲状腺機能低下症は高齢女性に多く見られる疾患であり、原因不明の倦怠感や心臓関連の症状がある場合には、甲状腺機能の検査を視野に入れることが推奨される。ベトナムに進出している日系企業や、現地で生活する日本人にとっても、医療リテラシーの向上と定期的な健康診断の重要性を再認識させる出来事といえるだろう。

出典: VnExpress

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