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ベトナムでSBTi目標設定企業が急増──NetZero・脱炭素がもたらす投資機会とは

Doanh nghiệp cam kết mục tiêu giảm phát thải, NetZero theo SBTi tăng mạnh
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ベトナムにおいて、SBTi(Science Based Targets initiative=科学的根拠に基づく排出削減目標を設定する国際イニシアチブ)にコミットし、具体的な目標を策定する企業が急増している。これはベトナム市場におけるNetZero(温室効果ガス排出実質ゼロ)への取り組みが加速していることを示す重要なシグナルである。

目次

SBTiとは何か──世界標準の脱炭素フレームワーク

SBTiは、CDP(旧カーボン・ディスクロージャー・プロジェクト)、国連グローバル・コンパクト、世界資源研究所(WRI)、世界自然保護基金(WWF)が共同で設立した国際的枠組みである。パリ協定が掲げる「産業革命前比1.5℃以内の気温上昇抑制」という目標に整合する形で、企業ごとに科学的根拠に基づいた温室効果ガス排出削減目標を設定・認定する仕組みだ。世界では既に数千社がコミットしており、サプライチェーン全体の脱炭素化を促す強力なドライバーとなっている。

ベトナムで急増する背景

ベトナム政府は2021年のCOP26(国連気候変動枠組条約第26回締約国会議)において、2050年までにNetZeroを達成するという野心的な目標を宣言した。この国家目標を受け、国内の法整備やグリーン金融の促進が進み、企業サイドでもSBTiへの参加意欲が高まっている。

特に、ベトナムの輸出産業にとってはEU(欧州連合)のCBAM(炭素国境調整メカニズム)が2026年から本格適用される予定であり、排出削減の取り組みが事実上の貿易条件となりつつある。繊維・アパレル、鉄鋼、セメント、電子部品などベトナムの主要輸出セクターにとって、SBTi目標の設定は国際競争力維持の生命線ともいえる状況だ。

加えて、ESG(環境・社会・ガバナンス)投資の潮流がアジア新興国にも本格的に波及しており、グローバルな機関投資家がポートフォリオ組入れ基準としてSBTiコミットメントの有無を重視するケースが増えている。この点がベトナム企業の背中を押す大きな要因となっている。

グリーン転換を進める主要分野

ベトナムでSBTi目標の設定に動いているのは、製造業にとどまらない。不動産デベロッパー、銀行・金融機関、エネルギー企業など幅広い業種に広がりを見せている。政府が推進する「電力開発計画第8次(PDP8)」では再生可能エネルギーの比率引き上げが明記されており、太陽光・風力関連のプロジェクトも急増中である。これらの動きはすべて、企業のSBTi目標達成を後押しする政策環境として機能している。

投資家・ビジネス視点の考察

SBTiコミット企業の急増は、ベトナム株式市場にとって複数の側面で重要な意味を持つ。

1. ESG銘柄としての評価向上:SBTi目標を設定した上場企業は、グローバルESGファンドの投資対象として浮上しやすくなる。2026年9月に決定が見込まれるFTSE新興市場指数への格上げが実現すれば、海外からの資金流入が一気に拡大する見通しだが、その際にESG基準を満たすベトナム企業はとりわけ注目される可能性が高い。

2. 日本企業への影響:ベトナムに生産拠点を持つ日本企業にとっても、現地サプライヤーのSBTi対応状況は調達戦略に直結する。自社のScope3(サプライチェーン排出)削減目標を達成するためには、ベトナム側パートナーの脱炭素進捗が不可欠であり、SBTiコミット企業との取引優先度が高まるだろう。

3. グリーンボンド・サステナブルファイナンス市場の拡大:SBTi目標を掲げる企業が増えれば、グリーンボンド発行やサステナビリティ・リンク・ローンの需要も拡大する。ベトナムの銀行セクター、とりわけESG関連融資に積極的な商業銀行にとっては新たな収益源となり得る。

4. ベトナム経済全体のトレンド:脱炭素への取り組み強化は、短期的にはコスト増要因となるものの、中長期的にはエネルギー効率改善や国際市場アクセスの確保を通じて、ベトナム経済の持続的成長を下支えする構造転換である。「チャイナ・プラス・ワン」の受け皿としてベトナムが選ばれ続けるためにも、グリーン転換の加速は不可欠な条件といえる。


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出典: 元記事

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