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ベトナム税務総局が管轄する2025年上半期の税収が前年同期比16.6%増となり、約1兆3,800億ドン(1,38 triệu tỷ đồng=1.38千兆ドン)を超えたことが明らかになった。製造・ビジネスセクターが総税収の約55%を占め、歳入の柱としての存在感を一段と強めている。この好調な上半期実績は、通年の歳入目標達成に向けた確かな土台となる。
上半期税収の全体像
ベトナムの税務当局(Tổng cục Thuế=税務総局、財政省傘下)の発表によると、2025年1〜6月の税収総額は推計で1.38千兆ドンに達した。前年同期と比較して16.6%の増収であり、ベトナム政府が掲げる年間歳入計画に対しても順調な進捗を示している。
注目すべきは、この税収増を支えた主因が製造業を中心とする「生産・経営(sản xuất kinh doanh)」セクターである点だ。同セクターは上半期の総税収の約55%を占めており、ベトナム経済における実体経済の力強さを端的に物語っている。
製造業が税収の柱となる背景
ベトナムは近年、中国からのサプライチェーン移転(いわゆる「チャイナ・プラスワン」戦略)の最大の受益国の一つとして、外国直接投資(FDI)を大量に呼び込んできた。サムスン電子やLGといった韓国系大手をはじめ、日本企業も自動車部品、電子部品、食品加工など多様な分野で生産拠点を拡大している。北部のバクニン省やタイグエン省、南部のビンズオン省やドンナイ省といった工業団地集積地では稼働率が高水準を維持しており、法人税や付加価値税(VAT)の納付額増加に直結している。
また、2025年からベトナムでも適用が本格化しているグローバル・ミニマム課税(第2の柱、税率15%)により、これまで優遇税制の恩恵を受けていた大規模FDI企業からの税収が上積みされている可能性も指摘されている。ベトナム政府は追加税収の一部を投資支援基金として還元する仕組みを整備しており、FDI誘致と税収確保の両立を図っている。
マクロ経済との連動
2025年上半期のベトナムGDP成長率は政府目標の8%前後に沿った高水準で推移しているとみられ、輸出の回復や内需の堅調さが税収増を後押ししている。特に米国向け輸出は関税リスクを抱えながらも依然として高水準を維持しており、製造業の売上・利益拡大が法人税収に反映された格好である。
一方、不動産セクターや個人所得税など他の税目の動向も注視が必要である。不動産市場は2024年後半から段階的に回復基調にあり、土地使用権関連の税収も徐々に上向いている。これらが下半期にかけてさらに寄与すれば、通年での税収計画の超過達成も現実味を帯びてくる。
投資家・ビジネス視点の考察
税収の堅調な伸びは、ベトナム政府の財政基盤の安定を意味し、公共投資の継続的な拡大余地を示唆する。2025年はベトナム政府が高速道路や都市鉄道などのインフラ整備に過去最大規模の公共投資を計画しており、建設・資材関連銘柄(ホアファットグループ=HPG、ビナコネックス=VCGなど)にとって追い風となり得る。
また、財政の健全性はベトナムの信用格付けや、2026年9月に決定が見込まれるFTSE新興市場指数への格上げ審査においてもプラス材料となる。格上げが実現すれば、グローバルなパッシブ資金の流入が期待され、VN-Index全体の底上げにつながるだろう。
日本企業にとっては、ベトナムの安定した税収構造は進出先としての信頼性を裏付けるものである。一方で、グローバル・ミニマム課税の運用実態や、優遇税制の見直しが実際の投資コストにどう影響するかは引き続き精査が必要である。現地での税務コンプライアンスの重要性はますます高まっており、進出済み企業・新規進出企業ともに最新の税制動向を注視すべきである。
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出典: 元記事












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