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ベトラン通販が値上がり中、送料・手数料負担で店頭価格を逆転か

Hàng hóa online đắt dần lên
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ベトナムのオンラインショッピングモール(サン・トゥオンマイ・ディエンツー)で販売される商品の価格が、じわじわと値上がりしていることが明らかになった。仕入れコストや運営費、そしてプラットフォームに支払う手数料の負担増を受け、出品者が価格転嫁を進めた結果、場合によっては実店舗(オフライン店舗)よりも通販サイトの方が高くなるケースも出てきているという。長らく「ネット通販は安い」という常識が定着していたベトナム消費市場において、これは看過できない構造変化である。

目次

「ネット通販=安い」という常識が崩れつつある

ベトナムでは近年、ショッピー(Shopee)、ラザダ(Lazada)、ティックトックショップ(TikTok Shop)といった大手ECプラットフォームが急速に普及し、都市部だけでなく地方の消費者にも浸透してきた。価格の安さと利便性が最大の武器であり、実店舗を持たない個人事業者や中小事業者にとっても、低コストで販路を広げられる魅力的な手段だった。

しかし今回報じられた状況によれば、その「安さ」の前提が崩れつつある。出品者側は、原材料や仕入れ値の上昇、物流・配送コストの増加、さらにはプラットフォームに支払う各種手数料(決済手数料、販促手数料、広告出稿費など)の負担増に直面しており、これらのコストをそのまま販売価格に転嫁せざるを得なくなっているという。結果として、一部の商品ではオンライン価格がオフライン価格を上回るという、これまでの常識とは逆転した現象が生じている。

出品者が抱える三重のコスト圧力

記事が指摘する価格上昇の背景には、大きく分けて三つの要因があるとみられる。第一に、仕入れコスト(インプットコスト)の上昇だ。輸入原材料や商品そのものの調達コストが世界的な物価上昇の影響を受けている。第二に、運営コスト(バンハイン費用)の増加である。倉庫管理、梱包、カスタマーサービス、返品対応など、EC事業を回すための人件費や間接コストが年々膨らんでいる。第三に、プラットフォームへの手数料負担だ。大手ECモールは近年、出品者に対する手数料体系を段階的に引き上げており、これが小規模事業者ほど重くのしかかっている。

これら三つの圧力が同時に押し寄せることで、出品者は「薄利多売」というこれまでのビジネスモデルを維持できなくなり、価格転嫁という選択肢を取らざるを得なくなっている構図が浮かび上がる。

消費者行動への影響

ベトナムの消費者にとって、オンラインショッピングの最大の魅力は「安さ」と「比較のしやすさ」であった。だが価格差が縮小、あるいは逆転するとなれば、消費者は購買チャネルの選択を見直す可能性がある。実店舗での購入や、価格比較アプリ・複数プラットフォームの併用がさらに進むと考えられ、EC事業者間の価格競争、そしてプラットフォーム自体の顧客獲得競争にも影響が及びそうだ。

投資家・ビジネス視点の考察

この動きは、ベトナムの消費関連セクター、特にEコマース関連銘柄や小売関連企業の収益構造を見る上で重要な示唆を含んでいる。ECプラットフォームを運営する企業にとって、手数料収入は重要な収益源である一方、出品者側の負担増が行き過ぎれば、出品者離れやプラットフォーム間の乗り換えを招くリスクもある。手数料体系の見直しと出品者エコシステムの維持のバランスが、今後のEC企業の競争力を左右するだろう。

また、ベトナムに進出する日本企業にとっても無視できない話題だ。日本製品・日系ブランドの多くはECチャネルを通じた販路拡大を進めているが、コスト構造の変化により、現地パートナーや代理店との価格設定・利益配分の再交渉が必要になる可能性がある。特に消費財・日用品メーカーは、オンライン価格戦略の見直しを迫られる局面が増えるとみられる。

マクロ的な視点では、この価格上昇はベトナム経済全体で進行するインフレ圧力やコスト増加の一端を反映しているとも言える。2026年9月に決定が見込まれるFTSE新興市場指数への格上げに向けて、ベトナム株式市場全体への投資家の関心は高まっているが、消費関連セクターの収益性・価格転嫁力は、外国人投資家が個別銘柄を評価する上での重要な材料となるだろう。物価上昇局面において、価格決定力(プライシングパワー)を持つ企業とそうでない企業の明暗が今後さらに分かれていく可能性がある。


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出典: 元記事

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