ベトナム政府のホー・クオック・ズン副首相は2月21日(旧正月5日目)、南中部沿岸地域と中部高原を結ぶ重要インフラ「クイニョン〜プレイク高速道路」の建設現場を視察し、用地取得の加速化と施工品質の徹底を地方政府および請負業者に強く求めた。
副首相が建設現場を激励訪問
副首相はザライ省アンニョン市内にある同プロジェクトの起点で、第1工区(Km0〜Km22区間)に含まれる工事パッケージXL.01(Km0〜Km12)を視察。2025年末の着工以来、各施工チームが工期を守るために尽力していることを評価した。その上で、副首相は地方政府に対し、用地取得(土地収用・補償)を一層加速させ、資金を主体的に確保するよう指示。建設費用については「政府が適切に計算し、バランスを取って配分する」との方針を示した。
請負業者の選定と施工規律を厳格化
副首相は請負業者の選定について、能力と実績を重視し、品質を最優先にすべきだと強調。「下請けへの丸投げや契約譲渡によって工期や品質が損なわれる事態は絶対に許さない」と釘を刺した。また、土・砂・砕石といった建設資材の確保に万全を期すよう求め、現地調達可能な採掘場を優先的に活用し、品質を確保するよう要請した。さらに、最近着工したプロジェクトについては「着工したからには実質的に工事が進んでいなければならない」と述べ、記念式典に合わせて着工したものの進捗が遅れているプロジェクトについては、政府として検査を行い、遅延した地方は責任を問われると警告した。
用地取得は順調、3月には第1工区完了見込み
視察の場で報告したファム・アイン・トゥアン省人民委員会主席(知事に相当)によると、すでに約5kmの「クリーンな用地」(補償・移転が完了した土地)が引き渡され、請負業者は引き渡された区間から順次施工を進めている。各施工チームは旧正月期間中も作業を続け、工期厳守に努めているという。用地取得に伴う補償金の支払いは正月明けから開始され、住民の同意も概ね得られているとのことで、3月中には第1工区の用地取得を完了する見通しが示された。
複数の施工チームが同時進行、3月に第2工区着工予定
現在、第1工区(Km0〜Km22)では、チュオンソン建設総公社が3つの施工班を、ミンヒエウ社が1つの施工班を展開し、整地・路盤工事・排水システム・橋梁工事を並行して進めている。第2工区は3月中の着工が予定されている。
総延長125km、総事業費4兆3,734億ドンの大規模プロジェクト
クイニョン〜プレイク高速道路は、ビンディン省の港湾都市クイニョンと中部高原ザライ省の省都プレイクを結ぶ全長125kmの高速道路である。設計速度は時速100km、4車線規模で建設され、総事業費は4兆3,734億ドン(約4.4兆ドン)。3つの工区に分けて2025年から工事が進められ、2029年の完成を目指している。この路線が完成すれば、ベトナム中部沿岸部と農業・コーヒー生産の拠点である中部高原地域の物流・人流が大幅に効率化され、地域経済の活性化が期待される。
災害復興住宅の建設状況も確認
副首相はこの視察に先立ち、デジー社アンクアンドン地区にある「クアンチュン作戦」再定住住宅地区も訪問。自然災害被災者の生活安定に向けた住宅建設の進捗と品質を確認した。
日本企業への示唆
ベトナム政府はインフラ整備を最重要政策に位置づけており、高速道路網の整備は急ピッチで進んでいる。今回の副首相視察で強調された「請負業者の能力重視」「下請け丸投げの禁止」「品質最優先」といった方針は、日本の建設・建材関連企業にとって参入機会を示唆するものだ。特に品質管理や工程管理に強みを持つ日本企業は、ベトナムのインフラ市場で差別化を図れる可能性がある。中部高原地域は農産物輸出の拠点でもあり、物流改善による日系食品・流通企業のビジネス展開にも追い風となろう。
出典: Vn Economy
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