ベトナム最大の民間コングロマリット「ビングループ」創業者ファム・ニャット・ヴオン氏の妻であり、自身も億万長者として知られるファム・トゥ・フオン氏が、2026年3月4日付でGSM社の会長(Chủ tịch)に就任した。GSMはベトナム国内で急成長中の電動タクシー・配車サービス「Xanh SM(サイン・エスエム)」を運営する企業である。
ファム・トゥ・フオン氏とは何者か
ファム・トゥ・フオン氏は、ビングループの共同創業者であり、長年にわたり同グループの経営に深く関与してきた人物だ。夫のヴオン氏がベトナム一の富豪として注目を集める一方、フオン氏は表舞台に出ることは少なかったものの、グループ内の教育事業「ビンスクール」や医療事業「ビンメック」の立ち上げ・運営に尽力してきたとされる。フォーブス誌のベトナム長者番付でも常連であり、ベトナムを代表する女性実業家の一人である。
GSMと「Xanh SM」の急成長
GSM社が運営する「Xanh SM」は、ビングループ傘下の電気自動車メーカー「ビンファスト(VinFast)」製のEVを活用した配車・タクシーサービスだ。2023年のサービス開始以来、環境配慮型の移動手段として急速に利用者を拡大し、ベトナム国内の主要都市だけでなく、ラオスやインドネシアなど東南アジア各国への展開も進めている。従来のGrab一強だったベトナム配車市場に風穴を開ける存在として注目されている。
今回の人事が意味するもの
今回のフオン氏の会長就任は、ビングループがGSMおよびXanh SM事業を戦略的に重要視していることの表れと見られる。ビンファストのEV普及戦略と連動し、配車サービスを通じて電気自動車の認知度向上と販売促進を図る狙いがあるとみられる。経営手腕に定評のあるフオン氏がトップに立つことで、同社の経営基盤強化と海外展開の加速が期待される。
日本企業への示唆
ベトナムではEVシフトが加速しており、日系自動車メーカーや部品サプライヤーにとっても無視できない動きだ。ビングループが配車サービスから自動車製造、さらにはバッテリー技術まで垂直統合で展開する戦略は、日本企業にとって競合であると同時に、協業の可能性も秘めている。今後のGSMの動向は、ベトナムモビリティ市場を読み解く上で重要な指標となるだろう。
出典: VN Express
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