ベトナム中部に位置する古都フエ(Huế)が、2026年の幕開けから好調なスタートを切った。フエ市人民委員会が開催した定例会議によると、同市は今年最初の2カ月間で国家財政収入が3,007億ドンに達し、前年同期比12.1%増を記録した。この好調を支えているのは、急回復を遂げた観光セクターと堅調な商業・サービス業、そして製造業の活性化である。
観光業が牽引役──旧正月期間に52万人超が来訪
フエ市の経済成長を最も力強く後押ししているのが観光業だ。2月単月だけで71万2,000人以上の観光客が訪れ、前年同月比で約72%の大幅増となった。観光収入は推計1,669億ドンに達し、前年同期の2.2倍という驚異的な伸びを示している。
2カ月間の累計では、観光客数は約120万人に上り、前年同期比48%増加した。このうち外国人観光客は53万3,000人で、前年同期比約50%増となっている。観光収入は2,969億ドンに達し、2025年同期の2倍に相当する。
特筆すべきは旧正月(テト)期間の好調ぶりだ。この期間中だけで約52万4,000人の観光客がフエを訪れ、観光収入は推計1,121億ドンを記録した。世界遺産に登録されているグエン朝王宮をはじめとする歴史的建造物群、そして独自の宮廷料理文化を持つフエは、国内外の観光客から改めて高い評価を受けていることが数字に表れている。
商業・サービス、金融も安定成長
観光業と並んで、商業・サービス分野も堅調に推移している。2月の小売売上高および社会サービス消費収入は推計1兆2,268億ドンに達し、前年同月比18.4%増となった。
金融セクターも安定している。市内の金融機関の総資金調達額は約9兆500億ドン、貸出残高は9兆6,900億ドンで、不良債権比率は約1.2%に抑制されており、健全な水準を維持している。
製造業も二桁成長──ビール、自動車、手袋が好調
工業分野でも明るい兆しが見られる。2カ月間の工業生産指数は前年同期比16.4%増を記録。中でも加工・製造業は20.2%増と高い伸びを示し、フエの工業成長を牽引している。主力製品としてはビール、自動車、各種手袋などが好調な生産実績を上げた。農業生産も安定しており、作付け計画は順調に進行している。
投資環境も改善──新規企業198社が設立
投資面でも前向きな動きが見られる。2カ月間の市内における実行投資額は4,033億ドン超となり、前年同期比12.4%増加した。財政収入3,007億ドンは年間予算の18.8%に相当し、順調な滑り出しとなっている。
ビジネス環境の改善を反映して、198社の新規企業が設立され、164社が事業を再開した。また、市は登録資本金総額5,028億ドン超の新規投資プロジェクト5件を承認。このうち1件は外国直接投資(FDI)案件である。
日本企業への示唆──中部ベトナムの観光・投資拠点として注目
フエは2024年にトゥアティエン・フエ省から分離し、中央直轄市に昇格したばかりである。行政効率の向上とともに、ダナン、ホイアンと並ぶ中部ベトナムの観光ゴールデンルートの一角として、そのプレゼンスを高めている。観光インフラへの投資や、製造業拠点としての可能性も含め、日本企業にとっても中長期的に注視すべきエリアといえるだろう。
出典: Vn Economy
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