ベトナム財務省統計局が発表した2026年1~2月の経済社会報告によると、旧正月(テト)休暇と重なった2月の旅客輸送量が前年同期比23.5%増と大幅に伸び、同国の運輸セクターが年初から活況を呈している。帰省ラッシュや新年の観光需要、さらには消費財の物流増加が重なり、陸・海・空すべての輸送モードで堅調な成長が確認された。
旅客輸送:2月単月で5億9,600万人超が移動
統計によると、2026年2月単月の旅客輸送量は推計5億9,630万人に達し、前月比6.7%増、旅客キロベースでは315億人キロと同7.5%増を記録した。テト期間中の帰省需要に加え、年始の国内観光ブームが数字を押し上げた形だ。
1~2月の累計では旅客輸送量が11億5,520万人(前年同期比23.6%増)、旅客キロは608億人キロ(同17.0%増)となった。このうち国内輸送が11億5,180万人と圧倒的比率を占め、国際輸送は340万人(同5.9%増)にとどまった。
輸送モード別では、道路輸送が引き続き主役を担い、1~2月で10億3,750万人を運び前年同期比25.0%増。旅客キロも420億人キロ(同23.2%増)と、省間移動や都市圏内移動の双方で需要が膨らんだ。内陸水路は9,660万人(同14.1%増)、航空は990万人(同6.5%増)、鉄道は810万人(同1.2%増)、海運は310万人(同2.9%増)となっている。
外国人観光客:2月は220万人超、年初累計470万人に迫る
インバウンドも好調だ。2月の外国人旅行者数は220万人超で前年同期比17.7%増。季節要因で前月よりはやや減少したものの、1~2月累計では約470万人に達し、前年同期比18.1%の伸びを示した。
入国経路では航空が380万人超と全体の81.8%を占める一方、陸路は74万1,200人と同58.6%増の急伸。中国国境や周辺国からの陸路観光が拡大している。海路は10万9,500人(同10.2%増)で、クルーズ船需要の回復傾向がうかがえる。
貨物輸送:前年比14%台の堅調増、ただしテト月は小休止
貨物輸送は2月単月で2億7,000万トン(前月比1.2%減)、トンキロベースで491億トンキロ(同1.6%減)と、テト休暇に伴う生産・物流の一時停滞を反映した。しかし1~2月累計では5億4,330万トン(前年同期比14.7%増)、991億トンキロ(同6.4%増)と底堅い。
国内貨物は5億3,380万トン(同14.7%増)、国際貨物は950万トン(同15.7%増)で、輸出入物流も堅調に推移している。モード別では道路が3億9,960万トン(同15.1%増)で最大シェア。内陸水路1億1,390万トン(同14.9%増)、海運2,900万トン(同10.2%増)、航空10万トン(同13.4%増)と続く。一方、鉄道は70万トン(同8.4%減)とマイナス成長だった。
交通事故:件数・負傷者は減少、死者数は微増
運輸需要の高まりに伴う安全面では、2月(1月26日~2月25日)の交通事故は1,404件で前月比8.1%減。死者876人(同3.1%減)、負傷者854人(同9.6%減)と改善傾向を示した。ただし前年同期比では死者が5.7%増加しており、長距離移動の増加に伴う安全対策の強化が課題となっている。1~2月累計では事故2,932件(前年同期比10.8%減)、死者1,780人(同2.6%減)、負傷者1,799人(同18.0%減)。日平均では約47件の事故が発生し、29人が死亡、29人が負傷している計算だ。
日本企業への示唆:物流インフラ投資と観光関連ビジネスに追い風
今回の統計は、ベトナム国内消費と人の移動が力強く回復していることを裏付ける。日系企業にとっては、①陸路・航空物流の拡大に伴う倉庫・配送ネットワークへの投資機会、②インバウンド急増を背景にしたホテル・観光サービス分野への参入余地、③交通インフラ整備や安全技術の提供といったニーズが改めて浮き彫りとなった。テト後も春の行楽シーズンが続くため、3月以降の統計にも注目が集まる。
出典: Vn Economy
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