テト明けのベトナムで飲食店が一斉値上げ――原材料・ガソリン高騰で1品あたり3〜50%の上昇、庶民の食卓を直撃

Nhiều hàng quán tăng giá

ベトナムでは旧正月(テト・グエンダン)明けの時期に、多くの飲食店が料理の価格を一斉に引き上げている。原材料費やガソリン価格の上昇が輸送コスト・運営コストを押し上げ、1品あたり3〜50%もの値上げに踏み切る店舗が相次いでいる状況だ。ベトナムの庶民の暮らしに直結するこの物価上昇は、同国経済の構造的な課題を改めて浮き彫りにしている。

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テト後の「恒例行事」となった値上げ、今年は上げ幅が大きい

ベトナムでは毎年、旧正月(テト)の前後に物価が上昇する傾向がある。テト前は需要増に伴い食材や日用品が値上がりし、テト後は人件費や物流コストの上昇を理由に飲食店が価格改定を行うのが半ば「恒例行事」となっている。しかし今年は、原材料価格とガソリン価格の同時上昇という二重の要因が重なり、値上げ幅が例年以上に大きいとの声が多い。

具体的には、フォー(ベトナムを代表する米麺料理)やブンチャー(つけ麺風の豚肉料理)、コムビンザン(大衆食堂の定食)といった庶民的なメニューから、カフェのドリンク類に至るまで、幅広いジャンルの飲食店が値上げに踏み切っている。上げ幅は1品あたり3〜50%と店舗や品目によってばらつきがあるが、日常的に外食文化が根付いているベトナム社会において、この値上げは家計への影響が小さくない。

背景にある原材料費・ガソリン価格の高騰

今回の値上げの最大の要因は、食材をはじめとする原材料費の上昇である。ベトナムでは近年、豚肉や野菜、食用油などの主要食材の価格が断続的に上昇しており、飲食店の仕入れコストを圧迫し続けてきた。加えて、ガソリン価格の上昇が輸送コストの増加に直結し、食材の配送費や店舗運営にかかる電気代・燃料費の負担増となっている。

ベトナムのガソリン価格は政府が定期的に調整する仕組みとなっているが、国際原油市場の動向に左右されやすい構造がある。テト明けのタイミングでガソリン価格が上方修正されたことが、多くの飲食店にとって値上げの「最後の一押し」となった格好だ。

また、テト期間中に帰省していた労働者の一部が都市部に戻らず、人手不足が深刻化している店舗もある。人件費の上昇圧力も、価格転嫁の一因となっている。

外食文化の国・ベトナムへの影響

ベトナムは世界的に見ても外食比率が極めて高い国の一つである。特にホーチミン市やハノイなどの大都市では、朝食から夕食まで屋台や大衆食堂で済ませる人が多く、飲食店の価格変動は家計に直接響く。月収数百万ドン(日本円で数万円程度)の労働者層にとって、1食あたり数千ドン〜1万ドン以上の値上げでも積み重なれば大きな負担となる。

一方、飲食店の経営者側も厳しい状況にある。競争が激しいベトナムの外食産業では、値上げに踏み切れば客離れを招くリスクがあり、コスト上昇分を完全に価格転嫁できずに利益を削って営業を続ける店舗も少なくない。今回値上げに踏み切った店舗の多くも、「もうこれ以上は吸収できない」というぎりぎりの判断であったとみられる。

日本企業・日本人駐在員への影響と今後の見通し

ベトナムに進出している日系の飲食チェーンや、現地で事業を展開する日本企業にとっても、この物価上昇は無視できない。従業員の食費補助や福利厚生コストの増加につながるほか、製造業においては工場の食堂運営コストにも跳ね返る可能性がある。ホーチミン市やハノイに駐在する日本人ビジネスパーソンの生活費にも、じわじわと影響が及ぶだろう。

ベトナム政府はインフレ率を年間4〜4.5%程度に抑制する目標を掲げているが、食品価格の上昇は消費者物価指数(CPI)を押し上げる主要因であり、今後の金融政策や物価安定策の行方が注目される。テト後の物価上昇が一時的な季節要因にとどまるのか、それとも構造的なインフレ圧力として長期化するのか、引き続き注視が必要である。

出典: VN Express

いかがでしたでしょうか。今回のベトナム飲食店の一斉値上げについて、皆さんのご意見もぜひお聞かせください。コメント欄や@viettechtaroのDMでお待ちしています。この記事が参考になったら、ぜひXでシェアしていただけると嬉しいです。より多くの方にベトナム投資の魅力を伝えたいと思っています。

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