ベトナム・バーナーヒルズのロープウェイ運営会社が過去最高益──1日あたり40億ドン超の利益を記録

Cáp treo Bà Nà lãi kỷ lục hơn 4 tỷ đồng mỗi ngày
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ベトナム中部ダナン市の人気観光地「バーナーヒルズ(Bà Nà Hills)」のロープウェイおよびテーマパークを運営する企業が、2025年通年で過去最高となる1,485億ドンの純利益を計上した。単純計算で1日あたり40億ドン超という驚異的な収益力であり、コロナ禍からの完全復活を超え、ベトナム観光産業の力強い成長を象徴する数字である。

目次

バーナーヒルズとは──「ゴールデンブリッジ」で世界的に有名な山岳リゾート

バーナーヒルズは、ダナン市中心部から西へ約25キロメートル、標高約1,487メートルのバーナー山(Núi Bà Nà)の山頂一帯に広がる大規模な観光・レジャー複合施設である。フランス植民地時代の1919年に避暑地として開発された歴史を持ち、現在はベトナムを代表するテーマパークとして国内外から多くの観光客を集めている。

特に2018年に開業した「ゴールデンブリッジ(Cầu Vàng)」は、巨大な石の手が橋を支えるデザインが世界中のSNSで拡散され、一躍国際的な知名度を獲得した。この橋の存在がバーナーヒルズへの来訪者数を飛躍的に押し上げたとされ、ダナン市全体の観光ブランド向上にも大きく寄与している。

施設へのアクセスは山麓から山頂へ向かうロープウェイ(カプチェオ=Cáp treo)が主要な手段であり、全長5,801メートルのロープウェイはかつてギネス世界記録にも認定された。このロープウェイ自体が観光の目玉であり、乗車料金を含む入場チケットが同社の主要な収益源となっている。

過去最高益1,485億ドンの背景

運営会社が発表した2025年の業績によると、純利益は1,485億ドンに達し、これは同社にとって過去最高の数字である。1年を365日で割ると、1日あたり40億ドンを超える利益を毎日稼ぎ出していた計算になる。

この好業績の背景には、いくつかの要因が重なっている。第一に、ベトナムの国内観光需要の堅調な伸びである。ベトナム政府が観光業を戦略的産業と位置づけ、インフラ整備やプロモーションを強化してきたことが奏功している。2025年のベトナムへの外国人観光客数は過去最高を更新しており、特に中国、韓国、日本、欧米からの訪問者が増加傾向にある。

第二に、ダナン市の交通インフラの改善が挙げられる。ダナン国際空港は国際線の就航数を着実に増やしており、ハノイやホーチミン市からの国内線も高頻度で運航されている。アクセスの良さがバーナーヒルズの集客力を底上げしている。

第三に、同社が継続的に行ってきた施設の拡充・リニューアルも見逃せない。新たなアトラクションの導入やイベントの開催を通じて、リピーターの獲得にも成功しているとみられる。特にベトナム国内の中間所得層の拡大に伴い、家族連れやグループでの週末旅行先としてバーナーヒルズの人気が定着してきた。

ベトナム観光セクターの成長トレンド

バーナーヒルズの好業績は、ベトナム観光セクター全体の成長トレンドを映し出している。ベトナム政府は2023年以降、e-VISA(電子ビザ)の対象国を大幅に拡大し、ビザ免除の滞在期間も延長するなど、外国人観光客の誘致策を積極的に展開してきた。この政策効果は数字にも表れており、2025年の外国人訪問者数は政府目標を上回るペースで推移している。

ダナン市は、ベトナム中部の経済・観光の中心都市であり、世界遺産のホイアン旧市街やミーソン遺跡へのアクセス拠点でもある。バーナーヒルズに加え、ビーチリゾートとしても人気が高く、ベトナムにおける観光産業の「ゴールデントライアングル」(ハノイ・ホーチミン市・ダナン)の一角を担う存在である。

日本からダナンへの直行便も増便傾向にあり、日本人観光客にとってもアクセスしやすいデスティネーションとなっている。実際、バーナーヒルズのゴールデンブリッジは日本のテレビ番組やSNSでもたびたび取り上げられ、日本人の認知度も年々高まっている。

投資家・ビジネス視点の考察

今回の業績は、ベトナムの観光・レジャーセクターが構造的な成長フェーズにあることを示す好材料である。ベトナム株式市場においても、観光関連銘柄への注目度は高まっている。

バーナーヒルズの運営会社は非上場企業であるが、ベトナムの観光・レジャーセクターにはホーチミン証券取引所に上場する関連企業も複数存在する。例えば、ホテル・リゾート運営や航空会社、旅行代理店といった銘柄は、観光客数の増加による恩恵を直接的に受ける。ベトナム最大のLCC(格安航空会社)であるベトジェットエア(VJC)や、フラッグキャリアであるベトナム航空(HVN)の業績動向も、観光セクターの温度計として注目に値する。

また、2026年9月に決定が見込まれるFTSE新興市場指数へのベトナムの格上げは、海外からの投資資金の流入を大幅に促進する可能性がある。格上げが実現すれば、消費関連やサービスセクターの銘柄にも広く資金が流れ込むことが期待され、観光関連企業のバリュエーション見直しにもつながり得る。バーナーヒルズのような高収益企業が今後IPO(新規株式公開)に踏み切れば、投資家にとって大きな注目案件となるだろう。

日本企業にとっても、ベトナムの観光インフラへの投資・協業の機会は広がっている。テーマパーク運営のノウハウ、ホスピタリティ分野での人材育成、デジタルチケッティングやキャッシュレス決済の導入支援など、日本企業が強みを発揮できる領域は多い。ベトナムの観光市場がさらに拡大するなか、早期の参入が競争優位の確保につながる可能性がある。

ベトナムの人口約1億人の内需市場、若い人口構成、そして急速に拡大する中間層──これらのファンダメンタルズが観光セクターの持続的成長を支えている。バーナーヒルズの「1日40億ドン超」という数字は、その成長のダイナミズムを端的に物語っている。


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出典: 元記事

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