ベトナム不動産大手Ecopark、南部初の高層温泉療養複合施設「Forest Onsen」を発表

Ecopark ra mắt Forest Onsen - Biểu tượng cao tầng chăm sóc sức khỏe tại miền Nam
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ベトナムを代表する大規模都市開発デベロッパーであるEcopark(エコパーク)の創業者が、南部ベトナム初となる高層温泉療養複合施設「Forest Onsen(フォレスト・オンセン)」を発表した。ホーチミン市西側の玄関口に位置する220ヘクタール規模の大型都市「Eco Retreat(エコ・リトリート)」内に建設されるこのプロジェクトは、ベトナム不動産市場における「ウェルネス・リビング」という新たなトレンドを象徴するものである。

目次

Ecoparkとは何か——ベトナム不動産界の異端児

Ecoparkは、ベトナム北部ハノイ近郊のフンイエン省に約500ヘクタール規模のエコタウンを開発したことで知られるデベロッパーである。100万本の植樹を掲げた大規模な緑地計画や、日本式温泉施設「Mori Onsen(モリ・オンセン)」の運営など、住環境と健康を融合させる独自路線で注目を集めてきた。今回のForest Onsenは、同社がその成功モデルを南部ベトナム・ホーチミン市圏に展開する戦略的プロジェクトと位置づけられる。

「ウェルネス・リビング」——都市生活と健康療養の融合

近年、ベトナムの都市部では急速な経済成長に伴い、生活ストレスや健康不安が社会課題として浮上している。従来、健康ケアといえばスパやリゾートへの「特別な外出」であったが、先進国ではすでに住居空間そのものに療養・回復機能を組み込む「ウェルネス・リビング」が主流になりつつある。Ecoparkの創業者はこの国際的トレンドをいち早くベトナムに導入しようとしている。

同社が強調するのは、単なるリラクゼーションと、科学的根拠に基づく温泉療養(バルネオセラピー)との違いである。短時間のリラックス体験は一時的なストレス解消にとどまるが、鉱泉を用いた日常的な温浴療法は、血行促進、関節痛の改善、デトックス、肌質改善など、継続的な健康効果が期待できるとされている。

温泉療養は寒冷地だけのものではない

温泉と聞くと日本のような寒冷地を連想しがちだが、シンガポール、タイ、中国南部など熱帯・亜熱帯地域でも鉱泉を活用したヘルスケア施設が増加している。温泉療養の本質は気温ではなく、鉱物質の含有量と質にある。最新の加熱技術により水温を38〜42度に柔軟に調整でき、鉱物の配合も目的別にカスタマイズできるようになったことで、年間を通じて熱帯気候でも快適に利用可能となった。

Ecoparkはすでにフンイエン省のエコパーク内で「Mori Onsen」を運営しており、日本人の温泉専門家チームが設計・運営コンサルティングを担当し、国際基準を満たす高品質な温泉体験を提供している。Forest Onsenはこの実績を継承・発展させたプロジェクトである。

Forest Onsenの全容——4棟の高層タワーと5,000m²の療養施設

Forest Onsenは、「Forestツインタワー」と「Onsenツインタワー」の計4棟で構成される。1階から5A階まで、日本の「禅(Zen)」の精神を反映した景観デザインが一貫して施されている。

5A階には4棟を連結する約5,000m²のウェルネス施設が設置され、以下のような多様な療養プログラムが用意される。

  • 90分コース:散歩・森林浴→ジム・水泳→温泉療養のフルコース
  • 45分コース:瞑想・ヨガ・サウナ・蒸気浴によるデトックスと血行促進
  • 20分コース:温泉浸浴→蒸気→冷水浴→休息の短縮サイクル

同社はこれを「毎朝のコーヒーや毎晩のスキンケアと同じ感覚で温泉療養を日課にできる設計」と説明している。1階には日本料理レストランと日本庭園が配置され、専用エレベーターで5A階の施設に直結する動線設計が採用されている。

敷地面積は2.2ヘクタールで、10ヘクタールの「白鳥湖(ホー・ティエン・ガー)」を一望できる立地にある。周辺には400万本以上の樹木と8層構造の植生が整備され、年間を通じて緑豊かな環境が確保される。ホーチミン市中心部のバクダン埠頭から約30分のアクセスである。

塩電気分解プールなど先端技術の導入

施設内のプールには塩電気分解技術(Salt Electrolysis)が採用されている。塩素の代わりに塩を電気分解して水質を管理するこの方式は、肌や目への刺激が少なく、化学薬品の使用を大幅に削減できるため、健康志向の施設で世界的に導入が進んでいる技術である。また、温泉施設にはソーダ泉(炭酸水素塩泉)の浴槽も設けられ、皮膚表面を柔らかくし、皮脂を洗い流す効果があるとされている。

投資家・ビジネス視点の考察

今回のForest Onsen発表は、ベトナム不動産市場におけるいくつかの重要なトレンドを示唆している。

1. 不動産の「付加価値競争」の激化:ベトナムの中〜高価格帯マンション市場は供給過剰の懸念がある中、差別化が生死を分ける局面に入っている。「ウェルネス」というテーマは、単なる住居販売を超えたライフスタイル提案であり、富裕層・上位中間層の購買意欲を刺激する有効な戦略である。

2. 日本式サービスのブランド力:ベトナムでは日本の温泉文化への関心が高く、「日本人専門家が監修」という要素はマーケティング上の大きな訴求力を持つ。日本の温泉関連企業やコンサルティング会社にとって、ベトナム市場での協業機会が広がっている。

3. ホーチミン市西部の開発加速:Eco Retreatが位置するホーチミン市西側エリアは、新たな都市開発のフロンティアとして注目されている。大型インフラプロジェクトの進展と相まって、この地域の不動産価値の上昇が見込まれる。

4. 株式市場への影響:Ecopark自体は現時点で上場企業ではないが、同社の動向はベトナム不動産セクター全体のセンチメントに影響を与える。ウェルネス不動産という新セグメントの成長は、上場不動産企業(ビンホームズ=VHM、ノバランド=NVLなど)の戦略にも波及する可能性がある。2026年9月に予定されるFTSE新興市場指数への格上げ決定に向け、ベトナム不動産セクターの多様化・高付加価値化は市場全体の魅力向上にも寄与するだろう。


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出典: 元記事

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