【2026年5月最新】ベトナム株時価総額ランキングTOP35|現地ハノイ在住13年が徹底解説

こんにちは、ベトナム経済&株式投資ニュース解説のベトテク太郎です。

「ベトナム株に興味はあるけれど、どの企業が大きいのか、何から調べればいいのかわからない」という声を、読者の方からよくいただきます。正直、私もハノイに来た当初はそうでした。証券コードを眺めても企業の実像がつかめず、ランキングを見てはじめて「ああ、あの会社がそんなに大きいのか」と腑に落ちた記憶があります。

この記事では、2026年5月時点の最新データをもとに、ベトナム株式市場(HOSE・HNX・UPCoM)の時価総額ランキングTOP35を一挙公開します。単なる数字の羅列ではなく、各企業の事業内容やセクターの特徴も交えながら、ハノイ在住13年の現地目線で解説していきます。ベトナム株に投資を検討している方、あるいはすでに投資している方にとっても、市場全体を俯瞰するための参考情報として活用いただければ幸いです。

ベトナム株式市場の基本構造を押さえておく

ランキングに入る前に、少しだけ市場の仕組みを整理しておきます。ベトナムの上場株式は主に3つの市場に分かれています。

「HOSE(ホーチミン証券取引所)」は日本のプライム市場に相当する最大の取引所で、時価総額上位企業の大半がここに集中しています。「HNX(ハノイ証券取引所)」はその名のとおりハノイに本拠を置く取引所で、中堅・中小企業が多く上場しています。そして「UPCoM(未上場公開株取引市場)」は、上場前の企業や国営企業の株式が取引されるユニークな市場で、意外と大型の企業が名を連ねているのが特徴です。

VN-Index(ベトナム株価指数)はHOSEに上場する企業を対象とした指数で、日本のTOPIXに近い位置づけです。ベトナム株の動向を語るとき、この指数が基準になります。

【2026年5月最新】ベトナム株時価総額ランキング TOP1〜20

以下の時価総額は2026年5月時点の概算値です。株価の変動により日々変化しますので、投資の参考情報としてご参照ください(1 USD ≈ 25,400 VND換算)。

順位コード企業名セクター時価総額(USD概算)取引所
1VICビングループ(Vingroup)コングロマリット約608.8億ドルHOSE
2VHMビンホームズ(Vinhomes)不動産約227.5億ドルHOSE
3VCBベトコムバンク(Vietcombank)銀行約196.7億ドルHOSE
4BIDベトナム投資開発銀行(BIDV)銀行約110.7億ドルHOSE
5VFSビンファスト(VinFast Auto)自動車(EV)約99.4億ドルNASDAQ
6HPGホアファット・グループ(Hoa Phat)鉄鋼・素材約80.8億ドルHOSE
7VPBVPバンク(VPBank)銀行約79.7億ドルHOSE
8GASペトロベトナム・ガス(PV Gas)エネルギー約68.8億ドルHOSE
9HDBHDバンク(HDBank)銀行約50.5億ドルHOSE
10FPTFPTコーポレーションテクノロジー約48.8億ドルHOSE
11VNMビナミルク(Vinamilk)食品・消費財約48.2億ドルHOSE
12STBサコムバンク(Sacombank)銀行約48.2億ドルHOSE
13ACBアジア商業銀行(ACB)銀行約45.8億ドルHOSE
14MSNマサングループ(Masan Group)消費財・小売約42.1億ドルHOSE
15VJCベトジェット・アビエーション航空約40.4億ドルHOSE
16VREビンコム・リテール不動産・商業施設約27.8億ドルHOSE
17HVNベトナム航空(Vietnam Airlines)航空約26.6億ドルHOSE
18SSISSI証券(SSI Securities)金融・証券約26.1億ドルHOSE
19SHBサイゴン・ハノイ銀行(SHB)銀行約25.7億ドルHOSE
20SABサベコ(Sabeco)飲料約23.1億ドルHOSE

【2026年5月最新】ベトナム株時価総額ランキング TOP21〜35

順位コード企業名セクター時価総額(USD概算)取引所
21VIBベトナム国際銀行(VIB)銀行約21.0億ドルHOSE
22BCMベカメックス(Becamex IDC)工業団地・不動産約20.8億ドルHOSE
23BVHバオベト・ホールディングス保険約19.8億ドルHOSE
24SSBシーアバンク(SeABank)銀行約18.0億ドルHOSE
25PLXペトロリメックス(Petrolimex)エネルギー小売約17.9億ドルHOSE
26VEAベトナムエンジン農業機械自動車・機械約17.4億ドルUPCoM
27TPBTPバンク(TPBank)銀行約17.1億ドルHOSE
28MSRマサン・ハイテク・マテリアルズ鉱業・素材約16.8億ドルUPCoM
29ABBアンビン銀行(An Binh Bank)銀行約8.2億ドルUPCoM
30PVSペトロベトナム技術サービスエネルギー・建設約7.6億ドルHNX
31PVIPVIホールディングス保険約7.1億ドルHNX
32F88F88インベストメント金融サービス約7.1億ドルUPCoM
33IDPLOFインターナショナル・デイリー食品・飲料約6.9億ドルUPCoM
34IDCIDICO建設・工業団地約6.7億ドルHNX
35HUTタスコ(Tasco)インフラ・自動車約6.6億ドルHNX

ランキングから見えてくるベトナム市場の3つの特徴

ランキングを眺めていると、いくつか面白いことが見えてきます。私が現地に住んでいて「なるほど、これは肌感覚と一致する」と感じたことを、3点にまとめて共有します。

まず何といっても目を引くのが、「ビングループの圧倒的な存在感」です。時価総額約608.8億ドルという数字は、東南アジア全域でも上位に食い込む水準です。タイ湖(タイ湖エリア)周辺のビンホームズのタワーマンション、街中のビンコムモール、ビンファストの電動バイク——ハノイの日常生活の中で、ビングループが手がける事業に触れない日はほぼありません。2位のビンホームズ(VHM)も同グループの不動産子会社であることを考えると、グループ全体の影響力は数字以上に大きいと感じています。

次に目立つのが、「銀行・金融セクターの厚み」です。TOP20の中だけでもベトコムバンク(VCB)、BIDV(BID)、VPバンク(VPB)、HDバンク(HDB)、サコムバンク(STB)、アジア商業銀行(ACB)、サイゴン・ハノイ銀行(SHB)と、実に7行が並んでいます。VN-Indexの動向を理解したければ、まず銀行株の動きを見るべきだ、というのが私の持論です。それほどこのセクターが市場の方向性を左右しています。

そして3つ目が、「テクノロジーと消費財の台頭」です。FPT(FPT)が時価総額約48.8億ドルでランクイン、マサングループ(MSN)が消費財・小売の雄として42.1億ドルと続きます。FPTはグローバルなIT企業として米TIME誌の「2026年アジア太平洋地域の優良企業」にも選出されています。ハノイの街を歩いていると若い技術者の層が分厚いことを日々実感するのですが、その裾野の広さがFPTのような企業の成長を支えているのだと思います。

2026年5月の注目トレンド——VICの急騰と外資の目線変化

2026年に入って特に印象的な動きが、ビングループ(VIC)の株価急騰です。この動きにより、VICは東南アジア全域の時価総額ランキングでも4位に浮上しました。不動産やEVを核とした事業展開が、外国人機関投資家の再評価を引き起こした格好です。

また、FTSE Russell(世界で約15兆ドルの運用資産が連動)によるベトナムの「二次新興市場(Secondary Emerging Market)」昇格が2026年9月21日に実装される予定です。この昇格が実現すれば、パッシブ運用の資金が自動的にベトナム株に流入するメカニズムが働きます。これは運用マネージャーの裁量判断ではなく、指数のルールに基づく機械的な資金フローです。昇格の経緯や詳しいメカニズムについては、「富の南下」シリーズの第4回記事で詳しく解説していますので、興味のある方はあわせてご覧ください。

セクター別の概況——どのセクターが市場を動かしているのか

ベトナム株時価総額ランキングを俯瞰すると、セクターごとの特徴が鮮明になります。

「銀行・金融」はTOP35のうち最多の13銘柄を占める最大セクターで、VN-Indexへの影響力も随一です。ベトコムバンクとBIDVは国有系のメガバンクで、政府の政策と連動した動きをすることが多い一方、VPバンク、ACB、TCBなどの民間銀行は成長性という観点で注目されています。

「不動産・工業団地」はビンホームズ(VHM)、ビンコム・リテール(VRE)、ベカメックス(BCM)などが名を連ねます。ベカメックスはビンズオン省の工業団地を手がける企業で、外資系製造業の進出先として日本の投資家にも徐々に注目されています。

「テクノロジー」の代表格はFPTです。ソフトウェア、通信、教育にまたがる事業展開で、日本をはじめとする海外市場へのオフショア開発でも存在感を高めています。

「エネルギー」はペトロベトナム・ガス(GAS)とペトロリメックス(PLX)が双璧をなします。どちらも国営企業系の色が強く、エネルギー政策の動向と株価が連動しやすい特徴があります。

「消費財・飲料」ではビナミルク(VNM)とサベコ(SAB)が長年にわたって市場を支えてきた銘柄です。外国人保有上限への抵触状況が話題になることも多く、流動性の観点でも引き続き注視が必要なセクターです。

UPComとHNXにも実は大型株が潜んでいる

日本の投資家がベトナム株を調べると、HOSEの銘柄ばかりが目に入りがちです。しかし実際には、UPCoMやHNXにも時価総額数十億ドル規模の企業が上場しています。ランキングの26位に入るベトナムエンジン農業機械(VEA、約17.4億ドル)や、28位のマサン・ハイテク・マテリアルズ(MSR、約16.8億ドル)はいずれもUPComの銘柄です。

UPComは「未上場」という名称のイメージから見落とされることもありますが、国営企業の民営化プロセスで大型銘柄が流入しやすく、知る人ぞ知る掘り出し物が眠っているマーケットでもあります。ベトナム株の情報の多くが日本語では流通していない、という現状の中で、こうした市場構造を理解しているかどうかが「情報格差」を生む要因の一つだと私は考えています。

ランキングを起点に個別企業の分析へ

時価総額ランキングは、ベトナム株投資の「地図」です。市場全体の規模感や主要プレイヤーを把握したうえで、次のステップとして個別企業の財務分析に進むのが私のアプローチです。

たとえばベトコムバンク(VCB)のROEや配当利回り、FPTのPER水準と成長率、ホアファット(HPG)の鉄鋼サイクルとの連動——こうした個別の切り口については、メンバーシップで配信している企業分析レポートで詳しく取り上げています。また、FTSE昇格を前にした市場全体の方向性については、「富の南下」シリーズ(マガジンはこちら)で体系的にまとめていますので、大局観を掴みたい方はぜひご一読ください。

なお、本記事に記載したデータはあくまで参考情報です。株価は日々変動しており、投資判断はご自身の責任のもとでお願いいたします。

いかがでしたでしょうか。今回のベトナム株時価総額ランキングについて、皆さんのご意見もぜひお聞かせください。コメント欄や@viettechtaroのDMでお待ちしています。

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【免責事項】 本記事は、情報提供のみを目的としており、特定の金融商品への投資の勧誘や推奨を意図するものではありません。執筆者は金融商品取引業の登録を受けておらず、投資助言・代理業を行う資格を有していません。

本記事で提供される情報は、執筆者の個人的な分析と見解に基づくものであり、投資判断の最終的な決定は読者ご自身の責任において行ってください。ベトナム株式投資は価格変動が大きく、元本割れのリスクを伴います。

本記事の情報の正確性、完全性、最新性については最大限の注意を払っていますが、保証するものではありません。本記事の情報に基づいて行われた投資による損失や損害について、執筆者は一切の責任を負いません。

投資判断に際しては、金融商品取引業の登録を受けた専門家への相談を強く推奨いたします。本記事は法的、税務的、財務的なアドバイスを提供するものではありません。

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