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ベトナム株VN-Index6週連続上昇も国内機関が約1,875億ドン売り越し—資金流動の変化を読む

Tổ chức trong nước bán ròng gần 2.000 tỷ tuần qua
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ベトナム株式市場の代表的指標であるVN-Indexが6週連続の上昇を記録し1,915.37ポイントに到達した2026年第19週。しかしその裏では、国内機関投資家が約1,875億ドンの売り越しに転じ、外国人投資家も4,330億ドンを売り越すなど、指数の力強さとは裏腹に投資主体間の資金フローに明確な乖離が生じている。

目次

VN-Index週間+3.30%上昇、ただし市場の広がりに欠ける

第19週のVN-Indexは前週比+61.27ポイント(+3.30%)の大幅上昇となった。6週連続の上昇は2026年に入って最長の連騰記録である。HOSE(ホーチミン証券取引所)における1日平均売買代金は2兆1,558億ドンと、前週比+18.84%、過去5週平均比でも+6.92%の増加を見せた。市場全体では1日平均売買代金が2兆7,123億ドン、うち板寄せ(マッチング)取引が2兆2,980億ドンに達している。

ただし、市場の広がり(ブレッドス)には懸念が残る。全265銘柄のうち週間で上昇したのは160銘柄にとどまり、約100銘柄は下落している。つまり上昇は一部の大型・中型株に集中しており、全面高とは言い難い状況である。

投資主体別の売買動向—個人が買い支え、機関・外国人が売る構図

外国人投資家は4,330.2億ドンの売り越し(うちマッチング取引で3,907億ドンの売り越し)。買い越しの中心は食品・飲料セクターおよび電力・ガスセクターで、MSN(マサングループ)、POW(ペトロベトナム・パワー)、GEX(ジェレックス)、VIX、VRE(ビンコム・リテール)、MWG(モバイル・ワールド)、BID(BIDV)、SSI、DGC、GEEなどが買い越し上位に並んだ。一方、売り越しの中心はIT(情報技術)セクターで、FPT(ベトナム最大手IT企業)、ACB、HPG(ホアファット・グループ、ベトナム最大手鉄鋼メーカー)、KDH、VCB(ベトコムバンク)、NVL(ノバランド)、VHM(ビンホームズ)、STB、TCBが上位を占めた。

個人投資家は5,941.0億ドンの買い越し(うちマッチング取引で3,506.7億ドンの買い越し)と、市場を下支えする主役となった。マッチング取引では18業種中13業種で買い越しとなり、特に不動産セクターが中心であった。買い越し上位はFPT、HPG、ACB、VIC(ビングループ、ベトナム最大手コングロマリット)、VHC、VPB(VPバンク)、KDH、NVL、HCM(ホーチミン市証券)、VHM。売り越しは電力・ガスセクターや産業サービスセクターが中心で、MSN、POW、GEE、STB、HDB、SHB、DGC、GMD、BIDが上位に挙がった。外国人の買い越し銘柄を個人が売り、外国人の売り越し銘柄を個人が買うという、典型的な「逆回転」の構図が鮮明である。

自己売買(証券会社のプロップトレーディング)は264.5億ドンの買い越し(マッチング取引では400.8億ドンの買い越し)。不動産セクターと素材セクターを中心に買い越しており、KBC(キンバクシティ)、HPG、VNM(ビナミルク)、VHM、TCB、FPT、HDB、MBB、GAS、EIBが上位。一方、金融サービスセクターを売り越し、STB、SSI、VCI、TPB、MWG、GMD、VIB、PLX、GEX、VIXが売り越し上位となった。

国内機関投資家は1,875.3億ドンの売り越しとなったが、マッチング取引に限れば売り越しはわずか0.6億ドンとほぼ均衡であった。つまり、大口の売り越しは主にブロック取引(相対取引・大口取引)を通じて行われたことを示唆している。マッチング取引では18業種中9業種で売り越し、不動産セクターが最大の売り越し対象で、VIC、VPB、MBB、VHC、VPI、POW、GEX、VRE、HCM、VCGが上位。買い越しは銀行セクターが最大で、FPT、ACB、STB、GEE、KDH、VCB、SHB、HDB、TCB、VNDが上位に入った。

資金フローの変化—中型株への資金シフトが鮮明に

第19週で注目すべきは、時価総額別の資金配分の変化である。VN30(大型株30銘柄)への資金比率は56.3%から53.1%へ低下した一方、VNMID(中型株)は40.8%へ大幅に上昇、VNSML(小型株)も4.1%へ微増した。

売買代金の絶対値でも、VN30が+12.1%(+1,234.8億ドン)の増加にとどまったのに対し、VNMIDは+28.9%(+1,970.7億ドン)と際立った伸びを示した。VSNMLも+19.9%(+147.0億ドン)の増加であった。

しかし価格動向では、VN-Indexの上昇を牽引したのは依然としてVN30とVNMIDの一部であり、VSNMLは4週連続の下落となっている。指数の上昇が大型株に依存する「トップヘビー」な構造は変わっていない。

セクター別の資金フローでは、銀行、食品セクターへの資金流入が増加。証券、鉄鋼、電力セクターは10週ぶりの底から回復基調にある。一方、不動産、建設、IT、小売、航空セクターでは資金流入が減速している。

投資家・ビジネス視点の考察

今回の週間データからは以下のポイントが読み取れる。

第一に、外国人の売り越し継続はFTSE新興市場指数格上げ前の「ポジション調整」との見方がある。2026年9月に予定されるFTSEによるベトナムの新興市場への格上げ決定を控え、パッシブファンドの組入れ前に既存のアクティブファンドが利益確定を進めている可能性がある。特にFPTやVCBといった主要銘柄の売り越しは、格上げ後の再組入れを見越した一時的な動きとも解釈できる。

第二に、個人投資家の買い越しが市場を支える構図はリスク要因でもある。個人主導の相場は短期的なセンチメントに左右されやすく、外国人や機関投資家の売りが加速した場合に脆弱性を露呈する可能性がある。

第三に、中型株への資金シフトは物色の広がりを示す好材料である。VNMIDへの資金流入増加は、大型株の割高感を背景にバリュエーション面で魅力的な中型株への循環物色が始まっている兆候と見ることができる。日本からベトナム株に投資する場合、VN30構成銘柄だけでなくVNMID圏の有望銘柄にも目を配る必要がある。

第四に、国内機関投資家のブロック取引を通じた大量売り越しは注視が必要である。マッチング取引ではほぼニュートラルであったにもかかわらず、ブロック取引で約1,875億ドンの売り越しとなった背景には、ファンドのリバランスや大口のポートフォリオ入替えがある可能性が高い。

日系企業にとっては、ベトナム市場の流動性改善と中型株の活性化は、M&Aや業務提携の対象企業の幅が広がるという意味でポジティブな環境変化である。FTSE格上げが実現すれば海外からの資金流入が構造的に増加し、市場全体の厚みが増すことが期待される。


いかがでしたでしょうか。今回のニュースについて、皆さんのご意見もぜひお聞かせください。コメント欄や@viettechtaroのDMでお待ちしています。

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出典: 元記事

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