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HDBank(HDB)、2026年9月にHD証券IPO決定——税引前利益41%増目標を再確認した経営陣の自信とその根拠

こんにちは、ベトナム経済&株式投資ニュース解説のベトテク太郎です。

2026年5月13日、VietcapがHDBank(HDB)の投資家会議レポートを公開しました。読んでみて正直、思ったより強気だなと感じました。今期の事業計画を据え置くだけでなく、HD証券とHDセゾンという2つの子会社のIPO時期まで具体的に明かしてきたのです。

まずは今期の目標から整理します。HDBが再確認した2026年の税引前利益目標は30兆1000億VND——日本円換算で約1,806億円、前年比41%増という数字です。「本当にそこまでいけるのか?」と思う方もいるかもしれませんが、第1四半期の進捗を見ると、経営陣の自信には一定の根拠があります。ROE25%超、ROA2%超、不良債権比率2%未満も合わせて掲げており、信用成長目標も35%で据え置きです。

第1四半期の融資残高は前四半期比8.7%増で着地しました。牽引したのはホールセールバンキング部門で、サプライヤーやインフラ関連の大型案件が前年同期比10.2%増となっています。リテール部門も個人向け消費者ローンと家計向け事業融資を中心に約5%の伸びを確保しました。35%という通年目標に対して、第1四半期の滑り出しとしてはまずまずといえます。

気になるのが純金利マージン(NIM)の動向です。第1四半期の12ヶ月平均NIMは4.4%でした。預金金利に対する短期的な競争圧力と、預金増加が信用増加を一時的に上回った影響が出た形です。ただし経営陣は、CASA比率の改善と個人向け高利回り融資の回復を根拠に、通年では4.5〜4.6%程度への回復を見込んでいます。この数字を維持できるかが、通期目標達成のカギになりそうです。

財務健全性という面では、HDBはベトナム上場銀行のなかで際立った水準を維持しています。バーゼルII自己資本比率(CAR)は16.2%、ティア1は10.4%。Vietcapはこれをベトナム上場銀行のなかで最高と評価していますが、規制当局の定める最低基準の2倍以上という数字は、相当な余裕といえます。さらにHDBはバーゼルIIIを早期導入した先駆け的な存在でもあります。流動性カバレッジ比率(LCR)120%以上、純安定資金調達比率(NSFR)130%以上——いずれも基準値の100%を大きく上回っています。

不良債権比率は連結1.86%(親銀行単体1.6%)で、わずかな上昇はあるものの経営陣は市場サイクルの一般的な動向と説明しており、年内2%未満を維持する方針を示しています。担保についても未払い融資の90%以上が担保付きで、担保価値は融資残高の193%相当とのことです。数字だけ見れば、貸出の質という面でHDBは手堅い管理をしている印象です。

さて、今回の発表でもっとも目を引いたのが2つのIPO計画です。HD証券は2026年9月のIPOを目標に据えています。一方、HDセゾンは法人形態を株式会社に変更する手続きを完了した後、2026年中のIPOを検討中です。

HDセゾンの2026年第1四半期税引前利益は3,390億VND(約20億円)で前年同期比約11%増。融資残高は前四半期比10%増と伸び、NIMは26.2%横ばいで安定した収益力を維持しています。HDグループ全体で2,400万人の顧客エコシステムを抱えていることを踏まえると、SaisonのIPOは既存HDB株主にとっても注目すべきイベントになり得ます。

ハノイに住んでいると、HDBのデジタル化の深さを肌で感じます。個人取引の94%がオンライン完結というのも、現地の日常感覚と合致します。MediPayやEduPayといった医療・教育分野のキャッシュレス決済プラットフォームも、ベトナム社会の変化を象徴するサービスです。

グローバルな評価という面では、ムーディーズがHDBの信用格付け見通しを「安定的」から「ポジティブ」に引き上げたことも見逃せません。ロンドン証券取引所との戦略的パートナーシップ締結も、今後の国際的な資金調達を見据えた動きでしょう。FTSE Russell昇格が進行するベトナム市場全体の流れと重ねると、HDB自身がグローバル資本市場への接続を着々と準備しているように見えます。

そういうことなんです。HDBank(HDB)の2026年は、高い利益目標を追いかけるだけでなく、HD証券・HDセゾンのIPOというふたつの株主価値創造イベントが重なる年です。ムーディーズの格上げ、LSEとのパートナーシップ、バーゼルIIIの早期対応——これらが一本の線でつながって見えてくる。引き続き継続観察していきたい銘柄です。投資判断はご自身の責任でお願いします。

いかがでしたでしょうか。HDBankの2026年計画について、皆さんのご意見もぜひお聞かせください。コメント欄や@viettechtaroのDMでお待ちしています。

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