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【100年計画】ハノイ首都圏マスタープランが承認——南部に第二空港、127か所のTOD開発が描く首都の未来

こんにちは、ベトナム経済&株式投資ニュース解説のベトテク太郎です。

2026年5月13日、ハノイ人民委員会のヴー・ダイ・タン委員長が、100年を見据えたハノイ首都圏マスタープランの承認決定書に署名しました。「100年計画」という言葉を聞いて、遠い未来の話だと感じる方もいるかもしれません。でも、この計画に盛り込まれた内容を読み解いていくと、近い将来の不動産市場やインフラ関連企業に対して、かなり具体的な影響を及ぼすプランだということがわかります。今回はその全容を整理してみます。

計画の基本スペック

まずスケール感から把握しておきましょう。

計画区域の面積は約3,359平方キロメートル、51の区と75のコミューンを含む126の行政単位を網羅します。東京都の面積がおよそ2,194平方キロメートルですから、それを大きく上回る広さです。北はタイグエン省・フート省、東はバクニン省・フンイエン省、南はニンビン省に接するエリア全体が対象となっています。

人口の見通しは、2035年までに1,400万〜1,500万人、2045年までに1,500万〜1,600万人、2065年には1,700万〜1,900万人という数字が示されています。2085年以降は2,000万人を上限として安定化させる想定です。一時滞在者や観光客、学生なども含めた都市インフラの収容キャパシティとしては、2,200万〜2,500万人規模を確保するとしています。

ハノイに長年住んでいると、街の膨張スピードには正直、驚かされることが多いんです。タイ湖エリア周辺でも、10年前には何もなかった場所に高層マンションが林立し、交通渋滞が慢性化しています。この計画は、そのような「中心部への過度な集中」を意図的に分散させようとするものでもあります。

注目ポイント①:南部ニンビン近郊に第二空港

今回の計画でもっとも注目すべき内容の一つが、南部ウンホア・チュエンミーエリア(ニンビン省と隣接する地域)への「第二空港」建設計画です。

年間旅客数は3,000万〜5,000万人規模を想定した国際空港として構想されており、単なる空港にとどまらず、物流・貿易・サービスシステムと統合された「空港都市(エアポートシティ)」モデルでの開発が掲げられています。

これはホーチミン市郊外のロンタン新国際空港(建設中)と同じ発想です。既存の空港が飽和状態に近づいている現状を踏まえれば、新空港の需要は十分に裏付けられています。既存のノイバイ国際空港が抱える混雑問題は、ハノイに住んでいる人間にとっては日常的な話題でもあります。ピーク時の待機時間の長さや、ターミナルの混雑ぶりを考えると、第二空港の必要性は肌で感じています。

また、この計画ではホアラック空港とザーラム空港についても、複合利用開発の検討が盛り込まれています。首都圏全体として「航空ネットワーク」を多層的に構築しようとしている意図が読み取れます。

注目ポイント②:127か所以上のTOD(公共交通指向型開発)

もう一つの柱が、TOD(Transit-Oriented Development:公共交通指向型開発)の大規模展開です。

計画によると、国・地域間レベルのTODセンターが5〜10か所、市レベルが20〜30か所、地域TODサイトが120〜150か所という規模で設定されます。これらは都市鉄道沿線に集中配置され、商業・サービス・公共空間・住宅が一体となった新しい都市開発の核になるとされています。

TODモデルは、簡単に言えば「駅を中心に街をつくる」発想です。日本では東急電鉄が沿線開発で長年実践してきた手法に近く、自家用車への依存度を下げながら土地の有効活用を進められるという点で、急速な人口増加フェーズにある都市には非常に有効な手段です。

都市鉄道網については、ハノイ市内にとどまらず、バクニン省・フンイエン省・ニンビン省・フート省・タイグエン省などの近隣省と接続する路線への投資拡大も計画に含まれています。現在ハノイで開通・建設中の地下鉄・軽鉄路線が、将来的には首都圏全体のネットワークへと発展していくイメージです。

投資家としてどう読むか

今回の計画はあくまで長期ビジョンです。100年計画という性質上、個別のプロジェクトが実際に着工・竣工する時期は不確定な部分が多く、計画通りに進まないリスクも当然あります。そのことは念頭に置いておく必要があります。

ただ、「政府が公式に承認した長期計画に、特定の地域・特定のインフラ分野への投資意図が明記された」という事実は、関連セクターを分析する上での重要な参照点になります。

具体的に関連が深いと考えられるのは、インフラ・建設セクター(空港建設・鉄道建設・道路建設)、不動産セクター(TOD開発予定エリア、第二空港南部エリア周辺)、物流・倉庫セクター(エアポートシティ構想と連動した物流需要)などです。これらのセクターに属する銘柄の中期的な業績動向を見ていく際の文脈として、今回のマスタープランは非常に参考になります。

ハノイ在住13年の視点からひとつ付け加えると、ベトナムの都市開発計画は「承認されたあとにどれだけ予算と政治的意志が集中するか」で実現スピードが大きく変わります。ハノイ第三環状道路や地下鉄1号線の建設遅延がその典型例です。今回の計画が掲げるビジョンの壮大さは本物ですが、進捗を定点観測していく姿勢が大切だと感じています。

そういうことなんです。

いかがでしたでしょうか。今回のハノイ100年都市計画について、皆さんのご意見もぜひお聞かせください。コメント欄や@viettechtaroのDMでお待ちしています。

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