こんにちは、ベトナム経済&株式投資ニュース解説のベトテク太郎です。
ホーチミン市が「夜」を新たな成長エンジンにしようとしています。
2025年7月、ビンズオン省とバリア・ブンタウ省との合併が実現したことで、ホーチミン市は海岸線と工業地帯を取り込んだ「メガシティ」へと生まれ変わりました。この新しい枠組みのなかで、夜間経済が消費拡大と観光発展の主要分野として明確に位置づけられています。
正直なところ、ハノイに13年いる私にとって、夜のホーチミン市には毎回驚かされます。出張でホーチミン市に行くたびに、ベンタイン市場周辺の深夜まで続く賑わいや、サイゴン川沿いのクルーズ船の列を見て、「ハノイとはスケール感が違うな」と思うんです。タイ湖周辺のホアンキエム湖周辺も週末は活気がありますが、夜間の消費多様性という点では、南の勢いはやはり別格です。そのホーチミン市が、さらに本気で「夜」に投資しようとしている——これは投資家として注目すべき動きです。
現在、同市ではボートやクルーズ船を使った川下りツアー、歩行者天国、フードコート、舞台芸術プログラムなど、多様な夜間経済の形態がすでに動き出しています。しかし、専門家が一様に指摘するのは「断片性」という課題です。ホーチミン市経済観光研究所のズオン・ドゥック・ミン副所長は、現在の最大のボトルネックは資源や市場需要ではなく、それらを組織化して連携させる能力にある、と指摘しています。ショッピング、エンターテイメント、文化、観光を一体的につなぐ体験チェーンがまだ形成されていない、ということです。
この問題を解決するカギとして注目を集めているのが「カンジオ」エリアです。広大な海岸線とマングローブ生態系を持つこの地域は、海洋エコツーリズム、ナイトマーケット、マリーナ、野外アートショー、そして夜間を通したサービスを一体的に開発できる条件を持っています。ホーチミン市観光協会のフイン・ファン・フオン・ホアン副会長は、適切に計画されれば「アジアの新たなスーパーデスティネーション」になりうると語っており、セントーサ島やドバイとの比較で論じられるようになっています。
ただし、カンジオ開発の前提となるのはインフラです。海上橋、地下鉄、高速鉄道、大規模なリゾート・娯楽施設——これらが揃わなければ、どれだけ観光資源があっても人は動きません。現在整備が進む環状3号線、環状4号線、ベンルック・ロンタイン高速道路が地域間接続を後押しすることで、開発余地が広がると見られています。公共インフラ投資の具体的な進捗と、不動産・建設セクターへの波及は引き続き注視が必要です。
「富の南下」という文脈で見ると、このニュースは第一教義と第二教義が交差する話です。成長する都市が「昼だけでなく夜も稼ぐ」ことを本格的に目指すとき、国内消費の底上げと外国人観光客の滞在時間・消費額の引き上げが同時に進みます。観光・ホスピタリティ関連セクター、沿岸不動産・リゾート開発、インフラ建設——いずれも今後のベトナム株ウォッチにおいて意識しておきたい文脈です(「富の南下」の教義についてはこちらのシリーズもご参照ください)。
今回の報道の中で私が最も印象に残ったのは、ズオン・ドゥック・ミン博士の言葉です。「夜間経済は、市民が悪影響を受けるのではなく、恩恵を受ける場合にのみ持続可能になる」——観光開発と住民生活の両立というテーマは、アジアの急成長都市が共通して直面する問いです。この問いに対する答えを出せるかどうかが、ホーチミン市という都市の真の実力を示すことになるでしょう。
そういうことなんです。夜間経済というと「飲食店が遅くまで営業している」程度のイメージしかないかもしれませんが、今ホーチミン市で起きているのはそれよりはるかに大きな都市設計の話です。メガシティが夜の時間を本気で活用し始めるとき、その経済的なインパクトは想像以上のスケールになります。
いかがでしたでしょうか。今回のホーチミン市夜間経済とカンジオ開発の話題について、皆さんのご意見もぜひお聞かせください。コメント欄や@viettechtaroのDMでお待ちしています。
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