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ベトナム・ホーチミン市で約14万3,000人が高校卒業試験に臨む—全国最大規模の試験体制を徹底解説

TP. Hồ Chí Minh: Gần 143.000 thí sinh sẽ tham dự kỳ thi tốt nghiệp THPT tại 250 điểm thi
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ベトナム最大の商業都市ホーチミン市で、2026年の高校卒業試験(tốt nghiệp THPT)に約14万3,000人の受験生が臨むことが明らかになった。全国で最大規模となるこの試験に向け、市当局は248カ所の試験会場、約6,000の試験室を整備し、セキュリティからAI不正対策まで万全の体制を敷いている。

目次

全国最大・受験生14万2,899人の試験概要

2026年5月21日午後、教育訓練省のファム・ゴック・トゥオン(Phạm Ngọc Thưởng)常任次官率いる視察団がホーチミン市人民委員会と会合を行い、試験準備状況を確認した。ホーチミン市人民委員会のグエン・マイン・クオン(Nguyễn Mạnh Cường)副委員長は、行政区の統合と二層制地方政府モデルへの移行後初の大規模試験であり、区・坊レベルの行政機関の連携が極めて重要だと強調した。

ホーチミン市教育訓練局のグエン・ヴァン・ヒエウ(Nguyễn Văn Hiếu)局長の報告によると、登録受験者数は合計14万2,899人。内訳は現役の高校3年生(12年生)が13万4,771人、既卒などの自由受験生が8,128人である。試験会場は248カ所、試験室は5,955室が市内全域に配置される。各会場には予備の試験室も確保し、突発的な事態に備える。

理系・外国語志向が鮮明—技術・国際統合への意識

注目すべきは受験科目の選択傾向である。自然科学系科目の登録が合計11万3,328件に達し、その内訳は物理が6万4,162人(44.90%)、化学が3万8,120人(26.68%)、生物が1万1,046人(7.73%)となった。また、選択科目の中で単独最多となったのは外国語で、6万5,475人(45.82%)が登録している。

ホーチミン市の教育当局はこの傾向について、同市の生徒が技術・工学・テクノロジー分野および国際統合を見据えたキャリア志向を強めている証左だと評価している。ベトナムでは2018年版の新教育課程(Chương trình giáo dục phổ thông 2018)が段階的に導入されており、2026年はこの新課程で学んだ生徒が初めて12年生として卒業試験に臨む年でもある。理系・語学重視の傾向は、ベトナムが国策として推進するデジタルトランスフォーメーション(DX)やハイテク産業誘致の方針と軌を一にするものだ。

大規模動員体制と厳格なセキュリティ

試験運営のために動員される人員は膨大である。試験会場の責任者1,240人、監督員1万7,865人、会場補助スタッフ2,976人、公安(警察)職員744人が配置される。さらに、試験問題の印刷・複製に112人、試験問題の輸送・引き渡しに425人が従事し、最重要工程での安全・機密保持を徹底する。

各試験室の基準も厳格に定められた。1室あたりの受験生は最大24人、座席間隔は1.2メートル。私物預かり所は試験室から25メートル以上離れた場所に設置される。試験問題と答案用紙の保管場所には24時間体制の監視カメラが設置される。特筆すべきは、ホーチミン市から約230キロ南東に位置するコンダオ島(Côn Đảo、バリアブンタウ省に属する離島)への試験問題の空路輸送計画と、悪天候時の代替計画も準備されている点である。

課題:AI・ハイテク不正と雨季の影響

全国最大規模であるがゆえの課題も多い。受験生が広範囲に分散していること、6月の雨季真っ只中での開催となるため交通への影響が懸念されること、そしてハイテク機器や人工知能(AI)を利用した不正行為のリスクが年々高度化していることが挙げられる。サイバーセキュリティの強化、試験問題の機密管理、監視体制の高度化がこれまで以上に求められている。

トゥオン次官は、2026年が二層制地方政府モデルの下で初めて実施される卒業試験であることを強調し、坊・社(コミューンレベル)と教育部門の連携強化を求めた。また、約8,000人に上る自由受験生への支援策の充実、受験生データ(特に地域優先加点に関する情報)の正確性の再確認を指示した。視察団はホーチミン市の準備体制を高く評価し、同市の試験運営モデルが他の地方にとっても参考になり得ると述べた。

投資家・ビジネス視点の考察

一見すると教育分野のニュースだが、ベトナム経済・投資を考える上でいくつかの重要な示唆がある。

第一に、人的資本の質的変化である。ホーチミン市の受験生が理系・外国語を重視する傾向は、今後の労働市場においてエンジニアリングやIT人材の供給が厚くなることを意味する。これはサムスン、インテル、LGなどが大規模投資を行うベトナムの半導体・電子産業にとって追い風であり、FPTコーポレーション(FPT、ホーチミン証券取引所上場)をはじめとするITサービス企業にも中長期的にポジティブだ。

第二に、ホーチミン市の行政改革の進捗である。二層制地方政府モデルへの移行は、行政の効率化と意思決定の迅速化を目的とした大改革だ。14万人超の受験生が関わる大規模オペレーションを新体制下で円滑にこなせるかどうかは、同モデルの実効性を測るリトマス試験紙ともなる。行政効率の向上はビジネス環境の改善に直結するため、ホーチミン市に拠点を置く日系企業にとっても注視すべきポイントである。

第三に、2026年9月に決定が見込まれるFTSE新興市場指数への格上げとの関連だ。格上げの判断材料には「市場の制度的整備度」が含まれるが、教育の質の向上や人材の高度化は、格上げ後に海外資金が流入した際にベトナム経済が持続的成長を実現できるかどうかの基盤となる。理系人材の厚みは、製造業からサービス業への産業高度化を支える要素として、中長期的な投資テーマと合致する。

直接的な株価材料とはなりにくいニュースだが、ベトナムの「若くて豊富な人的資本」が量だけでなく質の面でも進化しつつあることを示す好例として、同国への長期投資の確信度を高める材料と言えるだろう。


いかがでしたでしょうか。今回のニュースについて、皆さんのご意見もぜひお聞かせください。コメント欄や@viettechtaroのDMでお待ちしています。

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出典: 元記事

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