ベトナム株式市場VN-Indexが小幅反発、1,830ポイントの節目突破なるか——証券各社の見通しは分かれる

2026年2月3日、ベトナム・ホーチミン証券取引所の主要株価指数であるVN-Indexは前日比6.9ポイント(0.38%)高の1,813.4ポイントで取引を終えた。ハノイ証券取引所のHNX-Indexも4.79ポイント(1.84%)上昇し265.18ポイントとなり、両市場ともに堅調な回復基調を示した。市場関係者の間では、同指数が近く1,830〜1,860ポイントの抵抗帯を試す展開になるとの見方が広がっているが、その持続性については慎重な意見も少なくない。

目次

国有企業関連株と産業セクターが相場をけん引

この日の上昇を支えたのは、国有企業関連株に加え、工業団地(KCN)、港湾、電力といったインフラ・産業セクターの銘柄群であった。ベトナム経済は2025年を通じて堅調な成長を維持しており、製造業の集積地である工業団地や、輸出入の要となる港湾関連企業への期待が株価を押し上げている。一方、小売セクターは同日最大の下落を記録し、セクター間での明暗が分かれる展開となった。

証券各社の相場見通し——強気派と慎重派が拮抗

バオベト証券(BVSC)は「市場は1,800ポイント付近のサポートラインを固めつつあり、出来高も増加傾向にある。近いうちに1,830〜1,840ポイントへの挑戦が見込まれる」と強気の姿勢を示した。ユアンタ・ベトナム証券(YSVN)も同様に「短期的には1,860ポイントを試す可能性がある」と予測し、中小型株への資金流入が活発化している点を指摘した。

一方、BSC証券は「VN-Indexは1,830ポイントを突破できず、売り圧力が出現した。1,800ポイント上方での底値形成が続いているが、明確なトレンド転換のシグナルはまだ確認できていない」と慎重な見方を提示。ティエンベト証券(TVS)も「VN30構成銘柄から資金が流出しつつあり、2025年第4四半期決算発表シーズンの好材料も出尽くし感がある。回復局面は長続きしない可能性がある」と警戒感を示した。

ビングループの調整が市場の重しに

SHS証券は、ベトナム最大の民間コングロマリットであるビングループ(Vingroup)関連株が2025年に急騰した反動で調整局面に入っており、これがVN-Index全体の上値を抑える要因になっていると分析した。ビングループは不動産、自動車(VinFast)、小売、医療、教育など多角的な事業を展開しており、同社株の動向はベトナム株式市場全体に大きな影響を及ぼす。

出来高は1月に急増、投資家心理は改善傾向

注目すべきは取引量の回復である。2026年1月の1日平均売買代金は約3兆8,643億ドン(約230億円相当)に達し、前月比で49.45%もの増加を記録した。2025年12月に低迷していた流動性が大幅に改善しており、投資家のリスク選好姿勢が回復しつつあることを示唆している。エネルギー、小売、保険、工業団地、通信といったセクターが市場平均を上回るパフォーマンスを見せており、資金は成長期待の高い分野に集中している。

テクニカル分析——1,800〜1,860ポイントのレンジ相場継続か

VCBS証券はテクニカル面から「日足チャートではMACDが低水準にあり、RSIにも大きな変動は見られない。20日移動平均線を下回る出来高水準から、短期的には1,800〜1,830ポイントでの揉み合いが続く」と予測。SSI証券も「1,830〜1,850ポイントが抵抗帯、1,780〜1,800ポイントがサポート帯として機能しており、次のトレンドはこれらの水準での反応次第」との見解を示した。

日本企業・投資家への示唆

ベトナム株式市場は、日本の個人投資家や機関投資家にとっても注目度が高まっている新興市場の一つである。製造業の「チャイナプラスワン」戦略の受け皿として工業団地需要が拡大し、人口約1億人の若年層を抱える消費市場としての魅力も大きい。一方で、為替リスクや流動性の変動、政策変更リスクには引き続き注意が必要である。現地証券各社が指摘するように、短期的な相場の方向感は定まっておらず、個別銘柄の選別と適切なポジション管理が重要な局面が続きそうだ。

出典: VnEconomy

noteメンバーシップのご案内

ベトテク太郎noteメンバーシップ

この記事が気に入ったら
フォローしてね!

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

コメント

コメントする

目次