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【ベトナム株銘柄紹介】HDG・VTP・MCM、今注目の3銘柄に何が起きているか

こんにちは、ベトナム経済&株式投資ニュース解説のベトテク太郎です。

ハノイに13年住んでいると、街の変化というのが本当に皮膚感覚で分かってくるんですが、最近もう一つ実感することがあります。それは「ベトナム株を見る日本の目線が、明らかに変わってきた」ということです。

以前なら「ベトナム?リスクじゃないの」と言われていたのが、今は「どの銘柄を見ればいいか」という質問に変わってきた。これはFTSE昇格という大きな潮目の変化と無関係ではないと思っています。

今回は、証券会社のアナリストレポートで注目を集めている3銘柄、HDG・VTP・MCMについて、私なりの視点を交えながら紹介していきます。いずれも別々のセクターですが、「成長の芽が出てきた」という点で共通しています。

HDG(ハドグループ):不動産×エネルギーの複合回復ストーリー

ハドグループ(HOSE:HDG)は、不動産とエネルギー(水力・風力・太陽光)の2本柱で動いている企業です。2025年は正直なところ低迷が続いていて、太陽光プロジェクトのCOD/CCA問題というやっかいなトラブルも抱えていました。

ただ今回のアナリストレポートを読んで面白いと思ったのは、「その引当金をほぼ全額積み終えた」という点です。問題を先送りにせず、コストを前倒しで計上した、ということですね。財務的に言えば、過去5年でレバレッジ比率が170%から68%まで大幅に改善されていて、これは相当な体質改善です。

不動産部門については、チャームヴィラ3プロジェクトの引き渡しが2026年から始まり、2026年に約2,050億VND(約123億円)、2027年に約4,180億VND(約251億円)の利益が計上される見込み。この1プロジェクトへの依存度は高いですが、その先に62 Phan Dinh GiotやMinh Longといった新規プロジェクトが控えていて、2029年以降の収益基盤になっていくと見られています。

一方で、水力発電については今年が少し難しい年になりそうです。エルニーニョ的な気候で降雨量が減少し、2026年の水力発電量は前年比17%減の約12億3,000万kWhと予測されている。好調だった2025年の反動も含め、ここはリスクとして意識しておく必要があります。

VNDIRECT証券による理論株価の試算は30,300VND/株(約182円)。現在のP/B 1.3倍という水準をどう評価するかは、読者ご自身の投資方針によって異なりますが、長期的な回復トレンドを信じられるかどうかが焦点になると思います。

VTP(ビエッテルポスト):Eコマース物流の本命候補

ビエッテルポスト(HOSE:VTP)は、国営通信大手ビエッテルグループ傘下の物流・宅配企業です。売上高の84%を占めるのが配送部門で、残りは農産物の国境物流など。聞いた瞬間「ああ、Eコマースの波に乗ってる企業ね」とイメージできると思います。

FPT証券の予測では、2026年第2四半期の売上高が前年同期比13%増の5兆6,230億VND(約3,374億円)、税引後利益は同2.5%増の1,020億VND(約61億円)と堅調です。

個人的に注目しているのは国境物流部門の急拡大です。ランソン物流パーク経由の車両交通量が年率37.4%で増加するとの予測で、この部門の売上は2030年までの5年間でCAGR52%という驚異的な数字が出ています。ベトナム・中国間の越境Eコマースが本格化してきたことを考えると、これは現地にいると肌感覚でも分かります。実際にランソン方面への物流インフラが静かに強化されてきているんです。

もちろんリスクもある。原油価格の変動が輸送コストを直撃するのと、ランソン・スマート国境ゲートの完成が遅れた場合は利益率改善のシナリオが後ろ倒しになる。そのあたりは引き続き注視が必要です。

理論株価の試算は79,700VND/株(約478円)。2026年から2030年にかけての利益成長率が年率32.6%というシナリオをどこまで折り込めるかが、評価の分かれ目でしょう。

MCM(モクチャウ乳牛繁殖):ニッチなのに強い北西部ブランドの底力

モクチャウ乳牛繁殖(HOSE:MCM)は、ハノイから西に約200kmのモクチャウ高原で70年近い歴史を持つ酪農企業です。この企業、日本での知名度はほぼゼロですが、ベトナムでは「モクチャウ牛乳」として北部でそれなりのブランド力があります。

2026年第1四半期の業績は売上高7,420億VND(前年同期比25%増)、税引後利益800億VND(同68%増)という強い数字が出ています。粗利益率も前年同期比400ベーシスポイント改善しており、これはブランドミルク事業へのシフトが着実に効いてきていることを意味しています。生乳をVinamilkに卸すだけでなく、自社ブランド「モクチャウ・クリーマリー(MCC)」を育てていく戦略への転換点が、今まさに来ているということです。

4,000頭対応の新酪農場が2026年第2四半期に稼働を開始し、年間2万トンの牛乳を追加供給できるようになります。既存規模比で25%増。これが主にMCC製品ラインに投入されていくので、2028年以降の収益構造が大きく変わる可能性があります。

販売チャネルも2026年末までに約5,000カ所拡大(8%増)を目標に、特に南部市場と現代的な小売チャネルへの進出を強化しています。ベトナムの消費市場は南に行くほど新製品への受容が早いという傾向があって、MCMにとっては大きな挑戦です。

KB証券ベトナムによる理論株価の試算は35,700VND/株(約214円)。2026年予想EPSに対するPER12倍が目安となっています。

そういうことなんです。

今回の3銘柄、セクターは全然違いますが共通点があります。それは「すでに仕込みが終わっていて、2026〜2027年に回収フェーズに入る」という構造です。HDGは引当金の計上完了、VTPは国境物流の基盤整備、MCMは新農場稼働と自社ブランド育成。すぐに化けるとは言えませんが、こういう「土台を固めた後に注目する」という視点は、ベトナム株を長期で見るうえで大事だと私は考えています。

投資判断はあくまでご自身の責任でお願いしますが、これら3銘柄を「頭に入れておく候補」として知っていただけたなら、今回の記事の目的は果たせたかなと思います。

いかがでしたでしょうか。今回のHDG・VTP・MCM各社の分析について、皆さんのご意見もぜひお聞かせください。コメント欄や@viettechtaroのDMでお待ちしています。

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【免責事項】 本記事は、情報提供のみを目的としており、特定の金融商品への投資の勧誘や推奨を意図するものではありません。執筆者は金融商品取引業の登録を受けておらず、投資助言・代理業を行う資格を有していません。

本記事で提供される情報は、執筆者の個人的な分析と見解に基づくものであり、投資判断の最終的な決定は読者ご自身の責任において行ってください。ベトナム株式投資は価格変動が大きく、元本割れのリスクを伴います。

本記事の情報の正確性、完全性、最新性については最大限の注意を払っていますが、保証するものではありません。本記事の情報に基づいて行われた投資による損失や損害について、執筆者は一切の責任を負いません。

投資判断に際しては、金融商品取引業の登録を受けた専門家への相談を強く推奨いたします。本記事は法的、税務的、財務的なアドバイスを提供するものではありません。

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