MENU
24時間以内で読まれているベトナムニュース

MSB株、年初来+25%の真相|VanEckベトナムETF組み入れ期待

こんにちは、ベトナム経済&株式投資ニュース解説のベトテク太郎です。

「VanEckがMSBを買うかもしれない」という話が、ここのところベトナム株クラスタでじわじわ広がっています。ハノイで毎日ベトナム株の動きを見ている私もこのニュースには少し前のめりになっていて、今日はその背景を整理しながら考えてみたいと思います。

VanEckベトナムETFとは何者か

まず前提として、このETFについて簡単に触れておきます。VanEck Vietnam ETF(ティッカー:VNM)は、2009年に設立されたベトナム株式に投資する海外ETFとして最も歴史が古く、最も知名度の高いファンドです。運用会社はニューヨークを拠点とするVanEck Globalで、世界260以上のETF・投資信託を通じて約1,990億ドルの資産を運用しています。

このETF自体の資産規模は約5億7,000万米ドル(約15兆VND相当)。ベトナム株の外国人投資家の動向を読む上で、このファンドのポートフォリオ見直しは毎回マーケットの注目イベントになっています。四半期ごとに構成銘柄を見直しており、6月の見直しについてはデータ締め切りが5月29日、結果発表が6月13日、実際の入れ替えが6月15日〜19日というスケジュールになっています。

MSBとはどんな銀行か

MSB(ベトナム海事商業銀行、証券コード:MSB)は、ベトナムの中堅銀行グループに位置づけられる商業銀行です。時価総額が約49兆VND(約19億米ドル)に達しており、市場での存在感が急速に高まっています。

特徴的なのはCASA比率(要求払い預金比率)の高さです。2026年第1四半期時点で26.5%に達しており、これは同業他社の中でも最高水準です。CASA比率が高いということは、コスト0に近い資金調達ができるということ。金利環境が不安定な局面でも資金調達コストを約4%程度に抑えられるため、純金利マージンを守りやすい構造になっています。これは地味に大きな強みです。

ROEは現在約14%で、過去10年平均の11.4%を上回っています。SSI Researchの分析によれば、ROEが15〜16%水準まで改善すれば株価評価がより肯定的に捉えられる可能性があるとされており、次のステージに向けた条件が見えてきている段階です。

なぜ今、ETF組み入れが期待されているのか

今回のETF組み入れ期待が高まっている背景には、MSBに起きた3つの大きな変化があります。

まず株価の上昇です。年初からの上昇率が約25%に達し、1日の平均取引量も約2,000万株まで増えています。流動性の向上はETFが銘柄選定時に重視する要素であり、「取引できる銘柄」という基準をより満たしやすくなっています。

次に外国人保有余地の拡大です。4月初旬以降、外国人投資家がMSB株を約3億5,370万株(約4兆7,400億VND相当)売却したことで、外国人の残存保有比率が1.12%から16.9%へと大幅に上昇しました。ETFがポートフォリオに組み入れるためには一定の外国人枠が必要であり、この枠の拡大は実質的なETF組み入れへの扉を開いたと見ることができます。

そして時価総額の規模感です。49兆VNDという規模は、VanEck ETFのポートフォリオ構成比率として約1.06%、約1,040万株の購入が想定されるという試算がSSIやVCI、メイバンク・インベストメントバンクなどの複数のアナリストから出ています。

割安感と上昇余地という論点

SSIの最新レポートでは、MSBに対して「ポジティブ」の投資判断を維持しつつ、12カ月後の理論株価試算を1株あたり18,000VNDと示しています。これは現在の取引水準から約20%の上昇余地に相当する水準です。

また、2026年予想PBR(株価純資産倍率)は約0.96倍。第2層銀行グループの過去5年平均が約1.23倍であることと比較すると、依然として業界平均を下回る水準で推移していることになります。2026年予想BVPSは15,672VNDとされており、この数字を起点に考えると、現在の株価がどういった位置にあるかが把握できます。

こういった数字を見ると、ETF組み入れ期待だけでなく、ファンダメンタルズとしても注目に値する局面にあると個人的には感じています。ただ、ROEの回復度合いや外部環境次第でシナリオが変わってくるため、あくまで情報として受け取っていただければと思います。

ベトナム株の「パッシブ資金」という視点

少し話がずれますが、ベトナム株を長年ウォッチしていて感じるのは、ETFや指数組み入れというテーマがいかに株価に影響を与えるかという点です。今年9月21日に予定されているFTSE Russellのセカンダリー・エマージング市場への正式組み入れをはじめ、海外のパッシブ資金の流入というテーマはベトナム市場全体の構造変化として重要な動きになっています。

VanEck ETFへのMSB組み入れも、こうした大きな流れの一部として捉えることができます。外国人に「見える」銘柄になる、買ってもらえる銘柄になる、という変化は短期的なイベントにとどまらず、中長期的な評価軸にも関わってくる話です。

そういうことなんです。ベトナム株の面白さは、こういう「構造変化の手前」を観察できることにあります。

いかがでしたでしょうか。今回のMSBとVanEck ETFをめぐる動きについて、皆さんのご意見もぜひお聞かせください。コメント欄や@viettechtaroのDMでお待ちしています。

この記事が参考になったら、ぜひXでシェアしていただけると嬉しいです。より多くの方にベトナム投資の魅力を伝えたいと思っています。

【メンバーシップのご案内】 より詳細な投資分析や、ポートフォリオの具体的な銘柄情報、現地からのリアルタイム情報をお求めの方は、ぜひメンバーシップへのご参加をご検討ください。 https://note.com/gonviet/membership

一緒にベトナム株でFIREを目指しましょう!

【速報ニュース】 ベトナム経済や社会の速報ニュースは私のサイト日刊ベトナム経済通信もご活用ください。こちらのサイトは毎日ベトナムの経済、社会、投資関連情報をいち早く速報ニュースで配信しているニュースサイトです。


【免責事項】 本記事は、情報提供のみを目的としており、特定の金融商品への投資の勧誘や推奨を意図するものではありません。執筆者は金融商品取引業の登録を受けておらず、投資助言・代理業を行う資格を有していません。

本記事で提供される情報は、執筆者の個人的な分析と見解に基づくものであり、投資判断の最終的な決定は読者ご自身の責任において行ってください。ベトナム株式投資は価格変動が大きく、元本割れのリスクを伴います。

本記事の情報の正確性、完全性、最新性については最大限の注意を払っていますが、保証するものではありません。本記事の情報に基づいて行われた投資による損失や損害について、執筆者は一切の責任を負いません。

投資判断に際しては、金融商品取引業の登録を受けた専門家への相談を強く推奨いたします。本記事は法的、税務的、財務的なアドバイスを提供するものではありません。

#ベトナム株 #投資 #アジア株 #FIRE #ベトナム #投資信託 #資産形成 #ベトナムニュース #海外ニュース #ニュース #経済

noteメンバーシップのご案内

ベトテク太郎noteメンバーシップ

この記事が気に入ったら
フォローしてね!

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

コメント

コメントする

目次