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ベトナム証券口座数が1,310万超・人口比13%に到達—政府目標を大幅前倒しで達成

Cả nước có hơn 13 triệu tài khoản chứng khoán, đạt tỷ lệ 13% dân số
📘 この記事は「ベトナム経済研究会」が提供するベトナム最新ニュース解説です。
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ベトナムの証券口座数が2026年5月末時点で1,310万口座を突破し、人口比13%に達した。政府が掲げていた「2030年までに1,100万口座」という目標を4年も前倒しで達成した形であり、ベトナム株式市場の裾野拡大が加速している実態が浮き彫りとなった。一方で、VN-Indexは一時史上最高値を更新しながらも月末にかけて失速し、売買代金の低迷が続くなど、口座数の増加と市場の活況が必ずしも一致していない状況も見て取れる。

目次

5月の新規口座開設は25万6,000超、個人投資家が牽引

ベトナム証券保管振替機関(VSDC)の最新データによると、2026年5月に国内投資家が新規開設した証券口座数は25万6,000口座超となり、4月の24万4,700口座から小幅に増加した。このうち個人投資家が25万5,000口座以上を占め、新規開設のほぼ全量を個人が担っている構図である。

累計の個人投資家口座数は5月末時点で1,310万口座を正式に突破した。ベトナムの人口約1億人に対し、13%超が証券口座を保有している計算になる。これは、政府が「証券市場発展戦略」として承認した目標値——2025年に900万口座、2030年に1,100万口座——を大幅に上回る水準であり、ベトナム国民の投資意識の高まりを如実に示している。

VN-Index、史上最高値1,933ポイントをつけるも月末は失速

VN-Indexは2026年5月を1,863.49ポイントで終え、前月末比でわずか+9.39ポイント(+0.51%)の上昇にとどまった。月中には1,933.11ポイントという史上最高値を記録したものの、後半にかけて買い需要が減退し、調整圧力が強まったことでこの水準を維持できなかった。

注目すべきは、上昇が一部の主力銘柄(いわゆる「柱銘柄」)に依存していた点である。市場全体への資金波及は限定的であり、幅広いセクターに買いが入る「全面高」の状態には程遠かった。

売買代金は低水準が継続、慎重姿勢が鮮明

5月のホーチミン証券取引所(HOSE)における1日あたりの売買代金(約定ベース)は平均2兆575億ドンとなり、4月比では+0.56%とほぼ横ばいだったが、直近5カ月平均と比べると-14.66%と大幅に下回った。市場全体でも1日あたりの総売買代金は平均2兆6,387億ドン、うち約定ベースで2兆2,152億ドンとなり、前月比-0.04%、5カ月平均比-19.26%という低調ぶりであった。

VN-Indexが一時的に史上最高値を突破したにもかかわらず、資金は主力銘柄に集中するのみで広範な回復には至っていない。投資家心理が依然として慎重であることを示すデータである。

個人投資家は1兆5,088億ドンの買い越し——不動産・金融銘柄に資金集中

5月の個人投資家の買い越し額は1兆5,088億1,000万ドンに達し、うち約定ベースでは1兆303億3,000万ドンであった。セクター別では18業種中11業種で買い越しとなり、特に不動産セクターへの資金流入が顕著だった。

個人投資家の買い越し上位銘柄は以下の通りである。

  • FPT(FPTコーポレーション、ベトナム最大のIT企業)
  • VIC(ビングループ、ベトナム最大手コングロマリット)
  • STB(サコムバンク)
  • TCB(テクコムバンク)
  • HPG(ホアファット・グループ、ベトナム最大の鉄鋼メーカー)
  • HCM(ホーチミン市証券、大手証券会社)
  • MBB(MBバンク)
  • VHM(ビンホームズ、ビングループ傘下の不動産大手)
  • ACB(アジア商業銀行)
  • VPB(VPバンク)

一方、売り越しは18業種中7業種で発生し、工業サービス、電力・水道・石油ガスセクターが中心だった。売り越し上位にはGEE、VCB(ベトコムバンク)、MSN(マサングループ)、POW(ペトロベトナム・パワー)、BSR(ビンソン製油所)、BID(BIDV)、PDR、DXG、HDBが並んだ。

投資家・ビジネス視点の考察

今回のデータからは、ベトナム証券市場の「量的拡大」と「質的課題」の両面が読み取れる。

1. FTSE新興市場格上げへの追い風:2026年9月に決定が見込まれるFTSE新興市場指数への格上げにおいて、市場参加者の裾野の広さは重要な評価要素の一つである。人口比13%という口座普及率は、市場の厚みを示す材料としてポジティブに働く可能性がある。格上げが実現すれば、海外機関投資家からの資金流入が本格化し、現在の流動性不足の解消につながることが期待される。

2. 流動性の低迷は要警戒:口座数が増えているにもかかわらず売買代金が伸び悩んでいるということは、新規口座の多くが「休眠状態」であるか、少額投資にとどまっている可能性を示唆する。史上最高値更新局面でも売買代金が5カ月平均を約2割下回っている事実は、本格的な上昇相場への移行にはまだ時間がかかることを意味する。

3. 主力銘柄偏重のリスク:上昇がFPT、VIC、銀行株など一部の大型銘柄に偏っている現状は、指数の見た目以上に市場全体が脆弱であることを示している。日本からベトナム株に投資する際には、VN-Indexの水準だけでなく、売買代金の推移や市場全体の騰落比率にも注意を払う必要がある。

4. 不動産セクターへの個人マネー回帰:個人投資家が不動産セクターを最も買い越している点は注目に値する。ベトナム政府が進める不動産関連法制の整備(改正住宅法、改正不動産事業法など)への期待が背景にあるとみられ、VIC・VHMといったビングループ系銘柄が買い越し上位に入っていることもこの流れと整合的である。

5. 日本企業への示唆:証券口座の急増は、ベトナム国民の金融リテラシー向上と可処分所得の増加を反映している。金融サービス、フィンテック、資産運用関連で事業展開を検討する日本企業にとっては、市場の成長ポテンシャルを裏付けるデータといえるだろう。


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出典: 元記事

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