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ベトナム保健省は、健康食品(thực phẩm bảo vệ sức khỏe)の広告内容登録に関する許認可権限を、2026年7月1日から中央政府から省レベルの人民委員会委員長へ全面移譲すると発表した。行政手続きの簡素化と企業の負担軽減を目的とした大規模な規制改革の一環であり、ベトナムで事業展開する食品・健康関連企業にとって重要な制度変更である。
決定の概要と法的根拠
保健省は決定第1644号(1644/QĐ-BYT)を公布し、食品安全分野における3つの行政手続きの改正・補充を正式に発表した。チュー・クオック・ティン(Chu Quốc Thịnh)食品安全局長によると、この決定は政府の議決第21/2026/NQ-CP号——経営条件の削減・簡素化、行政手続きの簡素化、および保健分野における行政手続き実施権限の分権化に関する議決——を具体化するものである。また、食品安全法の一部条項を詳細に規定する政令第15/2018/NĐ-CP号にも基づいている。
権限移譲の具体的内容
今回の改革の柱は、「健康食品に対する広告内容の登録」という重要な行政手続きの権限移譲である。2026年7月1日以降、この手続きの処理権限は中央(保健省)から各省・中央直轄市の人民委員会委員長へ完全に移管される。これにより、保健省所管の食品安全分野における全19の行政手続きのうち、実に16手続きが地方へ分権化されたことになる。
保健省は権限移譲に先立ち、全国の地方自治体を対象に研修を実施している。研修内容は、健康食品の広告内容確認書の発行に関する規定・プロセスの詳細な指導が中心で、省レベルの管理担当者が新たな権限をスムーズに行使できるよう準備が進められている。
中央レベルでの手続き簡素化
地方への分権と並行して、保健省は中央レベルでも健康食品に関する2つの行政手続きを簡素化する。対象は「輸入健康食品の製品公表登録」と「国内製造健康食品の製品公表登録」である。
2027年7月1日からは、これら2つの手続きにおける「新たな用途を持つ混合食品添加物、使用許可リストに含まれない食品添加物、または保健省が規定する使用対象に該当しない食品添加物」に関する規定が撤廃される。代わりに、食品添加物の管理は国際慣行に従い、使用許可リストに基づく厳格な管理体制に一本化される。当局は定期的にリストを見直し、実際の発展状況に即した添加物の追加を行う方針である。
投資家・ビジネス視点の考察
今回の規制改革は、ベトナムが推進するビジネス環境改善・行政手続き簡素化の大きな流れの中に位置づけられる。特に以下の点が注目される。
健康食品市場への影響:ベトナムの健康食品市場は中間層の拡大とともに急成長しており、広告許可手続きの迅速化は製品の市場投入スピードを早める。地方で直接手続きが完結するため、ハノイやホーチミン以外の地方都市に拠点を持つ企業にとって特にメリットが大きい。
日本企業への影響:日本の健康食品メーカーや原料サプライヤーはベトナム市場への進出を加速させている。手続き簡素化により、輸入品の登録・広告展開がより効率的になることが期待される。特に2027年7月以降の添加物規制の国際基準準拠は、日本製品にとって参入障壁の低下を意味する。
FTSE新興市場指数格上げとの関連:2026年9月に決定が見込まれるFTSE新興市場指数への格上げに向け、ベトナム政府は規制環境の透明性向上を急いでいる。今回のような行政手続きの明確化・簡素化は、制度面での予見可能性を高め、海外投資家からの評価向上に寄与する。ホーチミン証券取引所(HOSE)上場の食品関連銘柄——たとえばビナミルク(VNM)やマサングループ(MSN)——にとっても、規制コスト低減はポジティブな材料である。
ベトナム政府の「19手続き中16手続きを地方分権化」という数字は、単なる行政改革にとどまらず、中央集権型から地方分権型へのガバナンス転換を象徴するものである。今後、他の分野でも同様の分権化が進む可能性が高く、ベトナムでの事業運営コストの構造的な低下につながると見られる。
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出典: 元記事












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