MENU
24時間以内で読まれているベトナムニュース

ベトナム即席麺「二匹のエビ」ブランドColusa-Miliket、2025年売上高8,630億ドンの過去最高を計画

Mỳ gói 'hai con tôm' dự tính doanh số năm nay đạt kỷ lục
📘 この記事は「ベトナム経済研究会」が提供するベトナム最新ニュース解説です。
ハノイ在住13年の現地投資家による、より深い企業分析・投資戦略は👉 メンバーシップで公開中

ベトナムの即席麺市場で長い歴史を持つ「二匹のエビ(Hai Con Tôm)」ブランドで知られるColusa-Miliket(コルサ・ミリケット)が、2025年の売上高目標を過去最高となる8,630億ドンに設定した。注目すべきは、生産量の大きい一部商品を削減しながらも、なお史上最高の売上を見込んでいる点である。ベトナム即席麺業界の構造変化を読み解くうえで、極めて示唆に富むニュースだ。

目次

Colusa-Miliketとは何者か——「二匹のエビ」の歴史

Colusa-Miliketは、ベトナムの即席麺市場において最も古いブランドの一つである。同社のパッケージに描かれた「二匹のエビ(Hai Con Tôm)」のロゴは、ベトナム人であれば誰もが知る国民的アイコンだ。1970年代から続くこのブランドは、かつてはベトナム即席麺市場を事実上独占していた時代もあり、特に南部を中心に強固なブランド認知を持つ。

しかし、2000年代以降はエースコック・ベトナム(日本のエースコック傘下)の「Hảo Hảo(ハオハオ)」や、マサングループ(Masan Group、ホーチミン証券取引所上場・ティッカー:MSN)傘下の「Omachi(オマチ)」「Kokomi(ココミ)」といった競合が台頭。Colusa-Miliketは低価格帯を中心としたポジションに押しやられ、市場シェアでは上位から後退していた。

過去最高の売上計画——その中身

今回発表された2025年の事業計画では、売上高を8,630億ドンに設定している。これは同社にとって創業以来の最高水準となる。興味深いのは、同社が生産量の大きい(=低単価の)商品ラインを意図的に削減しながら、この目標を掲げている点である。

これは明確な「量から質への転換」戦略を示している。すなわち、安価な製品を大量に売りさばくモデルから、より付加価値の高い商品にポートフォリオをシフトし、1個あたりの単価と利益率を引き上げる方向へ舵を切ったということだ。ベトナムの消費者の所得水準が上昇し、即席麺に対しても品質やプレミアム感を求める層が拡大していることが、この戦略転換の背景にある。

ベトナム即席麺市場の現在地

ベトナムは世界有数の即席麺消費大国である。世界即席麺協会(WINA)の統計によれば、ベトナムは年間消費量で世界トップ5に常にランクインしており、一人あたりの消費量ではインドネシアや中国を上回ることも珍しくない。約1億人の人口を擁し、若年層が多いベトナムでは、即席麺は単なる「安い食事」ではなく、日常の食文化に深く根付いた存在である。

市場構造としては、エースコック・ベトナムが「Hảo Hảo」を武器にトップシェアを維持し、マサングループが「Omachi」ブランドでプレミアム路線を開拓。さらに、Uniben(ユニベン)の「3 Miền」やAsia Foods(アジアフーズ)の「Gấu Đỏ」なども一定のシェアを持つ。この激戦区において、Colusa-Miliketが「量より質」で勝負に出る姿勢は、市場全体のプレミアム化トレンドと軌を一にしている。

なぜ「低単価品の削減」が合理的なのか

ベトナムでは近年、原材料費(小麦粉、パーム油、調味料原料)の高騰や、物流コストの上昇が食品メーカーの収益を圧迫している。低価格帯の即席麺は、値上げ余地が限られるため、コスト増を吸収しきれず利益率が悪化しやすい。Colusa-Miliketが生産量の大きい低単価商品を整理するのは、まさにこの「売れば売るほど利益が薄くなる」構造からの脱却を図るものと見られる。

一方で、プレミアム即席麺やカップ麺、フォー(ベトナム米粉麺)などの高付加価値商品は、消費者の価格感度が相対的に低く、値上げも受け入れられやすい。同社が今後どのような新商品ラインナップを投入するかが、売上目標達成の鍵を握ることになる。

投資家・ビジネス視点の考察

Colusa-Miliketは上場企業ではないため、直接的な株式投資の対象にはなりにくいが、本ニュースはベトナムの消費財セクター全体を読み解くうえで重要な示唆を含んでいる。

1. ベトナム消費市場のプレミアム化トレンド
即席麺という最も大衆的な商品カテゴリにおいてすら「量から質」への転換が進んでいることは、ベトナム消費市場全体の構造的変化を象徴している。マサングループ(MSN)やビナミルク(Vinamilk、ティッカー:VNM)など、消費財大手の株価を評価する際にも、このプレミアム化の流れは重要なファクターとなる。

2. 日系企業への示唆
エースコック・ベトナムは非上場だが、日本の即席麺大手がベトナム市場で圧倒的なシェアを持つ好例である。日清食品やサンヨー食品など、ベトナム市場への進出・拡大を検討する日系メーカーにとって、現地ブランドのプレミアム化戦略は参入障壁にもなり得る一方、「日本ブランド=高品質」のイメージを活かせるチャンスでもある。

3. FTSE新興市場指数格上げとの関連
2026年9月にFTSE新興市場指数への格上げが決定する見込みのベトナム株式市場において、消費財セクターは海外機関投資家が注目するディフェンシブ領域の一つである。即席麺市場の構造的な利益率改善が進めば、関連上場企業の評価向上にもつながる可能性がある。

4. ベトナム経済のマクロトレンドとの整合性
ベトナムのGDP成長率は6〜7%台を維持しており、中間層の拡大が続いている。可処分所得の増加に伴い、食品においても「安さ」から「品質・ブランド・健康」への嗜好シフトが加速している。Colusa-Miliketの戦略転換は、この大きな流れの中に正確に位置づけられるものだ。


いかがでしたでしょうか。今回のニュースについて、皆さんのご意見もぜひお聞かせください。コメント欄や@viettechtaroのDMでお待ちしています。

この記事が参考になったら、ぜひXでシェアしていただけると嬉しいです。より多くの方にベトナム投資の魅力を伝えたいと思っています。

📊 ベトナム経済研究会メンバーシップ
ハノイ在住13年日本語で毎日配信。
✅ 個別銘柄の詳細分析 ✅ FTSE格上げ関連速報 ✅ 現地だからわかるリアルタイム情報
👉 月額980円でメンバーシップに参加する

出典: 元記事

noteメンバーシップのご案内

ベトテク太郎noteメンバーシップ
Mỳ gói 'hai con tôm' dự tính doanh số năm nay đạt kỷ lục

この記事が気に入ったら
フォローしてね!

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

コメント

コメントする

目次