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ベトナム航空券が最大50%値下がり、夏の国内旅行シーズンに企業が期待—主要路線の価格動向を詳報

Vé máy bay hạ nhiệt, doanh nghiệp kỳ vọng vào mùa du lịch hè
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ベトナム国内線の航空券価格が6月に入り大幅に下落している。中東紛争の影響で4〜5月に高騰していた運賃が落ち着きを見せ、旅行業界は夏の国内観光シーズンに10〜15%の成長を期待している。

目次

主要路線で航空券価格が大幅下落

オンライン予約サイトの調査によると、主要観光路線の運賃は3〜4月と比較して大きく値下がりしている。具体的な状況は以下の通りである。

ハノイ〜ホーチミン市線(ベトナム最大の需要を誇る幹線):往復運賃が現在400万〜450万ドン前後。4月には同じ時間帯の便で600万〜700万ドンだった。

ハノイ〜ダナン線:往復400万〜500万ドンから200万〜300万ドンへ下落。

ハノイ〜フーコック線:ピーク時には往復800万〜900万ドンに達していたが、現在は400万〜500万ドンまで低下。

ホーチミン市〜フーコック線:早期予約で往復150万〜200万ドンという水準も出現しており、4月30日〜5月1日の祝日期間と比べ大幅に安くなっている。

値下げの要因は「供給増と競争激化」

ドゥリッチ・ヴィエット(Du Lịch Việt、ベトナムの大手旅行会社)のファム・アイン・ヴー副社長は、価格下落の主因は航空各社の増便と座席供給の拡大による競争激化であり、燃料価格の低下による直接的な影響ではないと説明する。各社は搭乗率(ロードファクター)を高めるために低価格帯の座席を一定数放出せざるを得ず、一社が値下げすれば他社も追随する構図が生まれている。

ハノイの航空券販売代理店のヴー・ホン・ディエップ氏も「運航コストは依然として高水準にあるなか、現在の価格はかなり競争的だ」と指摘。以前はほとんど見られなかったエコノミーセーバークラスの座席が再び販売されているほか、上位クラスの割引、受託手荷物の無料付与、座席指定の特典など各種プロモーションが展開されているという。

ベトナム航空グループは550万席を供給

ベトナム航空グループ(Vietnam Airlines、Pacific Airlines、VASOを含む国営航空持株グループ)は、8月中旬までに国内線・国際線合わせて約550万席を供給する計画で、前年同期比約16%増となる。国内線だけで2万8,300便以上、約300万席を運航予定である。

供給強化の重点路線はダナン、ニャチャン(カインホア省の海浜都市)、フーコック(キエンザン省の島嶼リゾート)、ダラット(ラムドン省の高原都市)、フエ(中部の古都)、クイニョン(ビンディン省の海浜都市)など主要観光地向けで、販売座席の約40%が低価格帯に設定されている。ピーク時間帯に加え、早朝便・深夜便も運航し多様な需要に対応する方針である。

旅行業界は夏シーズンに10〜15%成長を期待

ヴィエットラックスツアー(Vietluxtour)のチャン・ティ・バオ・トゥ・マーケティング・広報部長によると、航空券高騰で様子見していた顧客が6月から予約を再開しているという。旅行各社は、南部・中部の旅行者が北部ツアーに強い関心を示していると報告している。ハノイを起点に、ニンビン(石灰岩地形で知られる世界遺産「チャンアン」がある省)、ハロン湾(クアンニン省の世界遺産)、イエントゥ(クアンニン省の仏教聖地)、サパ(ラオカイ省の山岳リゾート)、さらに西北部の各省を組み合わせられることが人気の理由である。

具体的なツアー商品としては、ダットヴィエットツアー(Đất Việt Tour)がホーチミン市発のハノイ〜ニンビン〜ハロン〜イエントゥ4日3泊ツアーをベトナム航空利用で定価939万ドン、オンライン割引価格889万ドンで販売。ヴィエトラベル(Vietravel、ベトナム最大手旅行会社のひとつ)はニンビン〜ナムディン〜ハロン〜イエントゥ〜ハノイ5日4泊ツアーを当初価格から200万ドン引きの1,070万ドンで提供している。

コンダオ島の人気も堅調

南部では、コンダオ(バリアブンタウ省に属する島嶼群、かつてのフランス植民地時代・ベトナム戦争期の政治犯収容所として知られ、近年は高級リゾート地として急速に発展中)が引き続き高い人気を維持している。バックティエップトラベル(Bách Tiệp Travel)のレ・ティ・トゥイ・オアイン代表によると、夏シーズン開始以来約600組の顧客からコンダオツアーの問い合わせがあり、うち約380名が実際にツアーに参加した。移動手段は航空利用が284名と主流で、約80名がバスと高速船の組み合わせ、残りは個人手配であった。旅行者の多くは一人当たり500万〜700万ドンの予算を想定しつつ、コストパフォーマンスを重視して中価格帯のパッケージを選ぶ傾向にあるという。

人気観光地ランキングと旅行者の節約術

旅行予約プラットフォームのトラベロカ(Traveloka、東南アジア最大級のオンライン旅行予約サイト)が6月初旬に実施した調査では、宿泊先としてダナンが引き続き首位を維持。フーコックとコンダオが海浜リゾートとして最も注目され、夏期の航空券検索数はそれぞれ前年同期比56%増、42%増を記録した。ハノイ、ホーチミン市の大都市や、ニャチャン、クイニョン、ムイネー(ビントゥアン省の海浜リゾート)といった沿岸部も堅調な予約を維持している。

一方、旅行者側にも節約志向の変化が見られる。週末出発ではなく平日の月〜火曜に出発し水〜木曜に帰着するパターンが増えている。ハノイ〜ニャチャン線の場合、6月16日(月)発・19日(木)帰着で往復最安約370万ドンだが、週末に帰着する場合はニャチャン→ハノイの片道だけで250万ドン以上、便によっては300万〜400万ドンに達する。家族連れの場合、出発日をずらすだけで数百万〜数千万ドンの節約が可能である。

出発時間帯による価格差も大きい。ハノイ在住のフォン・タオ氏によると、ダナン行きは利便性の高い時間帯で片道210万〜240万ドンだが、早朝便や深夜便であれば150万〜170万ドンまで下がる。到着後の滞在時間を有効活用できるメリットもあるという。

7月1日から新たな旅客保護規定が施行

なお、2026年7月1日より、政府が新たに公布した政令208/2026/NĐ-CP(航空運送に関する政令)が施行される。航空会社の責任による4時間以上の遅延が発生した場合、乗客は代替便への変更を受け入れない場合に航空券の全額または未使用分の返金を受ける権利を持つ。2時間以上の遅延では飲料水または同等のバウチャー、3時間以上では食事または同等のバウチャー、6時間以上では適切な宿泊施設の提供が義務化される。

投資家・ビジネス視点の考察

今回の航空券価格下落は、ベトナムの航空・観光セクターに複合的な影響を及ぼす。

航空株への影響:ベトナム航空(HVN、ホーチミン証券取引所上場)やヴィエトジェットエア(VJC、同)にとって、座席供給の16%増は増収の機会である一方、イールド(座席あたり収入)の低下リスクを伴う。搭乗率の改善で補えるかが焦点となる。短期的にはマージン圧縮への警戒が必要だが、夏季の旅客需要が期待通り10〜15%伸びれば収益への影響は限定的であろう。

観光・ホテル関連株:航空券のコスト低下は旅行者の総支出における宿泊・アクティビティへの配分を増やす効果がある。フーコックやダナンでリゾート開発を進めるヴィングループ(VIC)傘下のヴィンパール、あるいはサンワールド(Sun World)を運営するサングループなどの集客にプラスに働く可能性がある。

日本企業への示唆:ベトナムの国内旅行市場が拡大基調にあることは、日系ホテルチェーンや航空関連サービス企業にとっても追い風である。また、ベトナム人旅行者の中間層が価格に敏感でありながらも旅行支出自体は維持・拡大していることは、消費市場としてのベトナムの成熟を示す指標として注目に値する。

FTSE新興市場指数との関連:2026年9月に決定が見込まれるFTSE新興市場への格上げが実現すれば、航空・観光セクターを含むベトナム株全体への海外資金流入が加速する。特にVJCやHVNといった流動性の高い銘柄は指数採用候補として注目されており、業績改善のタイミングと重なれば株価への好影響が期待できる。

新政令による旅客保護強化は、短期的には航空会社のコスト増要因だが、サービス品質の向上を通じて中長期的にはベトナム航空業界全体の信頼性向上につながり、国際的な評価改善にも寄与するだろう。


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出典: 元記事

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