欧州連合(EU)とベトナムの経済協力を加速させる大規模イベント「EU・ベトナム投資ビジネスフォーラム——グローバル・ゲートウェイ戦略」が、2025年3月24日にベトナムの首都ハノイで開催される。両者の関係が「包括的戦略パートナーシップ」に格上げされて以降、初めてとなる本格的な経済対話の場として注目を集めている。
官民500人が一堂に会する大型フォーラム
本フォーラムは、駐ベトナムEU代表部、ベトナム外国投資庁(FIA)、財務省、そして欧州商工会議所ベトナム(EuroCham)が共催する。「持続可能な未来に向けた投資協力」をテーマに掲げ、EU加盟国の代表者、ベトナム政府関係者、欧州およびベトナムの有力企業、国際金融機関など約500人の参加が見込まれている。
とりわけ注目されるのは、EU国際パートナーシップ担当委員のヨゼフ・シーケラ氏が公式訪問の一環として出席する点だ。また、欧州投資銀行(EIB)のニコラ・ベーア副総裁も登壇予定であり、EUがベトナムとの経済関係をいかに重視しているかを象徴する顔ぶれとなっている。
討議のテーマは「グリーン・デジタル転換」
フォーラムでは全体会議に加え、専門分野ごとの分科会が設けられる。議論の中心となるのは、ベトナムの持続可能な発展を牽引する重点分野だ。具体的には、持続可能な交通、エネルギー転換、インフラ接続、グリーン・デジタルの「ツイン・トランスフォーメーション」、そして投資・事業活動におけるESG(環境・社会・ガバナンス)基準の導入などが取り上げられる。
駐ベトナムEU大使のジュリアン・ゲリエ氏は、「グローバル・ゲートウェイ戦略は、EUが世界規模で持続可能なパートナーシップを構築する意思の表れである。ベトナムでは、グリーン転換とデジタル転換の支援、そして接続性とイノベーションの促進を優先している。この協力は双方に経済的利益をもたらすだけでなく、長期的な持続可能成長にも貢献する」と語った。
中小企業支援と技術移転にも期待
本フォーラムは単なる対話の場にとどまらない。法的障壁の解消や、企業コミュニティ間の実質的な協力推進を目指す「橋渡し役」としての機能も担う。特にベトナムの中小企業(SME)が国際的な投資家やパートナーにアクセスする機会を提供する点が強調されている。
主催者側は、フォーラムを通じて資本の流入促進、技術移転、高度人材育成への支援が期待できるとしている。これらはベトナム企業がグローバル・バリューチェーンにより深く参入し、低炭素発展と気候変動適応を進める上で重要な基盤となる。
「グローバル・ゲートウェイ」とは何か
「グローバル・ゲートウェイ」は、EUが打ち出した国際インフラ投資戦略である。2021年から2027年にかけて官民合わせて最大3,000億EURの投資を動員し、持続可能で安全、かつ将来世代に負担を残さない「グリーン&クリーン」なインフラ構築を目指す。ベトナムにおいては、クリーンエネルギー、持続可能交通、デジタル転換、ESG基準導入への重点投資を通じ、同国の「グリーン・デジタル転換」ロードマップを直接支援する形で展開されている。
日本企業への示唆
EU・ベトナム関係の深化は、日本企業にとっても無関係ではない。ベトナムはすでに日本にとって重要な生産・投資拠点であり、EU基準のESG対応やグリーン技術導入が進めば、サプライチェーン全体に影響が及ぶ可能性がある。また、EUとベトナムの自由貿易協定(EVFTA)がもたらす市場アクセスの変化にも注視が必要だ。今回のフォーラムで示される政策動向は、ベトナム進出済みの日本企業、あるいは進出を検討する企業にとって重要な情報源となるだろう。
出典: Vn Economy
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