ベトナムの大手乳業・食品グループであるTHグループ(TH Group)が、ホーチミン市近郊に6,000億ドンを超える大規模な食品加工工場を建設することが明らかになった。同社は南部市場での生産能力拡大と物流効率化を狙い、本格的な攻勢に出る構えだ。
ソンタン3工業団地で起工式を実施
THグループは、ホーチミン市に隣接するソンタン3工業団地(Khu công nghiệp Sóng Thần 3)において、クリーン食品加工工場の起工式を行った。総投資額は6,000億ドン以上とされ、同社にとって南部地域における重要な生産拠点となる見込みである。
ソンタン3工業団地は、行政区分上はビンズオン省(Bình Dương)に位置するが、ホーチミン市中心部からわずか約20キロメートルの距離にあり、南部経済圏の物流ハブとして機能している。高速道路網へのアクセスも良好で、製品の全国配送において大きなアドバンテージを持つ立地だ。
THグループとは?ベトナム乳業界のリーディングカンパニー
THグループは、2009年に設立されたベトナムの大手食品企業である。「TH true MILK」ブランドで知られ、国内の牛乳市場でビナミルク(Vinamilk)に次ぐシェアを誇る。同社は北部ゲアン省(Nghệ An)に大規模な酪農・乳業コンプレックスを保有しており、「牧場から食卓まで」の一貫生産体制を強みとしている。
近年は乳製品だけでなく、果汁飲料、ナッツミルク、さらには米や野菜といったクリーン食品全般に事業を拡大。今回の新工場建設は、急成長する南部市場での需要に応えるとともに、北部からの輸送コスト削減を図る戦略的な一手といえる。
南部市場攻略と物流最適化が狙い
ベトナムの人口約1億人のうち、南部地域には約4,000万人が居住しており、ホーチミン市を中心とした経済圏は国内最大の消費市場を形成している。これまでTHグループの主力生産拠点は北部に集中していたため、南部への製品供給には長距離輸送が必要だった。
今回の新工場稼働により、南部地域への供給リードタイムの短縮、輸送コストの削減、そして製品鮮度の向上が期待される。同社が掲げる「ロジスティクスの最適化」とは、まさにこうした課題解決を意味している。
日本企業への示唆──ベトナム食品市場の成長性
ベトナムの食品・飲料市場は、中間層の拡大と健康志向の高まりを背景に、年率8〜10%の成長を続けている。特に「クリーン」「オーガニック」といったキーワードへの関心が高く、THグループはこのトレンドを的確に捉えている。
日本企業にとっても、ベトナムの食品加工分野は有望な投資先・協業先となりうる。工業団地のインフラ整備が進む南部地域は、製造拠点としてのポテンシャルが高く、今後も国内外からの投資が加速すると予想される。
出典: VnExpress
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