ベトナムの電子商取引(EC)業界に大きな転換期が訪れている。2024年、手数料の引き上げ、税務規制の強化、そして消費者の「正規品志向」の高まりを受け、数万もの出店者がShopeeやLazadaなどの大手ECプラットフォームから撤退を余儀なくされた。2025年は、まさにベトナムEC市場における「淘汰の年」となりそうだ。
数万店舗が姿を消した2024年
ベトナム国内の主要ECプラットフォームでは、2024年を通じて数万規模の出店者(nhà bán hàng)が事業継続を断念し、プラットフォームから退出した。この大規模な撤退劇の背景には、複合的な要因が絡み合っている。
撤退を加速させた3つの要因
第一に、プラットフォーム側による手数料(phí)の引き上げがある。ShopeeやLazadaといった大手ECモールは、近年利益確保のため販売手数料や広告費を段階的に値上げしており、薄利多売で運営してきた中小の出店者にとっては致命的な打撃となった。
第二に、税務当局による規制強化(siết thuế)がある。ベトナム政府はEC取引の透明化を推進しており、これまで曖昧だったオンライン販売者への課税を厳格化。正規の税務申告を行ってこなかった事業者は、事業継続が困難な状況に追い込まれた。
第三に、消費者行動の変化がある。ベトナムの消費者は以前に比べ、模倣品や品質の不安定な商品を避け、ブランドの公式ショップ(gian hàng chính hãng)で購入する傾向を強めている。この「正規品志向」の高まりが、無名の小規模出店者から顧客を奪う形となった。
ベトナムEC市場の構造変化
ベトナムのEC市場は、人口約1億人、平均年齢30歳前後という若い人口構成を背景に、東南アジア有数の成長市場として注目されてきた。しかし、急成長期を経て、市場は成熟段階に入りつつある。今後は、資本力とブランド力を持つ大手企業や正規代理店が優位に立ち、零細な個人出店者の淘汰が進むと見られる。
日本企業への示唆
ベトナムEC市場への進出を検討する日本企業にとって、この動向は注視すべき点である。単に現地代理店任せにするのではなく、ブランドの公式ショップとして直接プラットフォームに出店し、正規品であることを消費者に明示する戦略が、今後ますます重要になるだろう。また、現地の税務・法務規制への対応も不可欠である。
出典: VN Express
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