MENU
24時間以内で読まれているベトナムニュース

タイ富豪3位の財閥がベトナム投資を拡大へ サベコ買収から8年、TCCグループの次の一手

こんにちは、ベトナム経済&株式投資ニュース解説のベトテク太郎です。

5月27日、バンコクでちょっと注目すべき会談が行われました。ベトナムのトー・ラム書記長兼国家主席が、タイの大財閥TCCグループ会長兼タイビブグループCEOのタパナ・シリヴァダナバクディ氏と直接会談したというニュースです。

ハノイに13年住んでいると、こういった「書記長クラスが直接会う」という案件の重みがじわじわとわかってくるんですよね。ベトナムの政治構造上、書記長は国家主席よりも格上です。その人が外国企業のトップと個別にテーブルを囲むというのは、そこに相当な政治的なメッセージが込められています。「歓迎する、続けてほしい」というシグナルを最高レベルで発信した、ということです。

目次

TCCグループとは何者か

日本ではあまり馴染みのない名前かもしれませんが、TCCグループとタイビブはどちらも、タイの富豪ランキングで現在3位に位置するチャルーン・シリワタナパクディ氏ファミリーが実権を握る企業グループです。推定純資産は110億ドル超、日本円に換算するとおよそ1兆7,000億円規模(1ドル=155円換算)。タイを代表するコングロマリットです。

食品・飲料、不動産、金融・保険、農業、農産加工業と多岐にわたる事業を展開し、現在はベトナム、シンガポール、マレーシア、ミャンマーなど複数のASEAN市場で活動しています。

「ビア・サイゴン」と聞けばピンとくる方もいるかもしれません。TCCグループはサベコ(Sabeco、正式名:サイゴンビール・アルコール・飲料公社)の経営権を持つ企業グループです。2017年末、同グループはサベコ株の53.59%を取得するために約50億ドル(当時レートで約5,600億円超)を投じました。ベトナム証券市場史上でも屈指の大型外資案件として記憶されています。

「次の投資先」として物流とリサイクルが浮上

今回の会談でCEOのタパナ氏が明らかにしたのは、単なる「現状維持」ではなく「拡大」の方針です。具体的に言及されたのは物流とリサイクルという2つの分野。

これが面白い。サベコ買収という「消費材=飲料」への投資から、インフラ寄りの「物流」と、昨今グローバルで注目度の高い「リサイクル・廃棄物処理」へと関心が広がっているわけです。ベトナムのリサイクル市場は規制整備が進みつつある段階で、先行者優位がとれるタイミングを狙っているという見方もできます。

さらにトー・ラム書記長は、ベトナムの中小企業がTCCのサプライチェーンにより深く参画できるよう協力を求めたと伝えられています。これはベトナム政府側がただ「外資を呼び込む」だけではなく、「国内企業の育成と連携」をセットで求め始めているという、最近の政策トレンドとも一致しています。

「富の南下」という文脈で読む

ハノイの街を歩いていると、タイ資本の存在感はじわじわと増しています。セントラルグループのデパートはハノイの中心部に複数あり、タイ製品が棚を占めているスーパーも珍しくない。それだけ「タイの民間資本がベトナムを南の市場として捉えている」という感覚がリアルにあります。

私がずっと言い続けている「富の南下」という投資哲学は、まさにこの動きを指しています。ASEAN内での資本の流れは、北から南へ、先進国から成長市場へと向かっている。TCCグループがサベコに続く第二章を動かし始めているというのは、その象徴的な一コマです。

ベトナムへの外資誘致は今、「単に安い労働力があるから来てください」という時代から、「高品質なプロジェクトを持ってきてください、国内企業とも連携してください」という段階に移行しています。トー・ラム書記長が会談でそのメッセージを伝えたのは、ベトナム政府の現在地をよく表しています。

投資家として気にすべきこと

TCCグループはベトナムの上場企業ではないため、直接この動きを株式で捉えることはできません。ただ、外資の大型案件がベトナム市場に流入するということは、間接的には物流セクター、不動産、消費材セクターの関連銘柄への波及効果を考えるきっかけになります。

私個人としては、今回の会談で出てきた「リサイクル」というキーワードがベトナムの投資テーマとして今後浮上してくる可能性に、少し注目しています。ベトナムではプラスチック廃棄物規制、カーボンクレジット制度の整備が進んでいる最中で、環境関連ビジネスの外資参入が加速するなら、関連インフラ銘柄にも動きが出てくるかもしれません。

あくまで私の個人的な観察であって、投資判断はご自身の状況に合わせてご検討ください。タイのトップ財閥が「次もベトナム」と言っているこの空気感、ハノイに住んでいると肌でわかります。そういうことなんです。

いかがでしたでしょうか。今回のTCCグループのベトナム投資拡大について、皆さんのご意見もぜひお聞かせください。コメント欄や@viettechtaroのDMでお待ちしています。

この記事が参考になったら、ぜひXでシェアしていただけると嬉しいです。より多くの方にベトナム投資の魅力を伝えたいと思っています。

【メンバーシップのご案内】 より詳細な投資分析や、ポートフォリオの具体的な銘柄情報、現地からのリアルタイム情報をお求めの方は、ぜひメンバーシップへのご参加をご検討ください。 https://note.com/gonviet/membership

一緒にベトナム株でFIREを目指しましょう!

【速報ニュース】 ベトナム経済や社会の速報ニュースは私のサイト日刊ベトナム経済通信もご活用ください。こちらのサイトは毎日ベトナムの経済、社会、投資関連情報をいち早く速報ニュースで配信しているニュースサイトです。


【免責事項】 本記事は、情報提供のみを目的としており、特定の金融商品への投資の勧誘や推奨を意図するものではありません。執筆者は金融商品取引業の登録を受けておらず、投資助言・代理業を行う資格を有していません。

本記事で提供される情報は、執筆者の個人的な分析と見解に基づくものであり、投資判断の最終的な決定は読者ご自身の責任において行ってください。ベトナム株式投資は価格変動が大きく、元本割れのリスクを伴います。

本記事の情報の正確性、完全性、最新性については最大限の注意を払っていますが、保証するものではありません。本記事の情報に基づいて行われた投資による損失や損害について、執筆者は一切の責任を負いません。

投資判断に際しては、金融商品取引業の登録を受けた専門家への相談を強く推奨いたします。本記事は法的、税務的、財務的なアドバイスを提供するものではありません。

#ベトナム株 #投資 #アジア株 #FIRE #ベトナム #投資信託 #資産形成 #ベトナムニュース #海外ニュース #ニュース #経済

noteメンバーシップのご案内

ベトテク太郎noteメンバーシップ

この記事が気に入ったら
フォローしてね!

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

コメント

コメントする

目次