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ベトナムの銀行アプリで中国・韓国・シンガポールでもQR決済可能に——域内キャッシュレス連携が加速

Có thể dùng app ngân hàng quét QR thanh toán tại nhiều quốc gia
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ベトナムの市民が、自国の銀行アプリを使い、中国・韓国・シンガポールなど域内各国の店舗でQRコードをスキャンして決済できる時代が間もなく到来する。ベトナム国家銀行(中央銀行、SBV)が推進するクロスボーダーQR決済の相互接続計画が具体化しつつあり、域内のキャッシュレス経済圏が一段と拡大する見通しである。

目次

何が起きているのか——クロスボーダーQR決済の相互接続

今回報じられた内容によれば、ベトナムの利用者は近い将来、普段使い慣れた銀行アプリをそのまま海外の加盟店で利用し、QRコードを読み取るだけで決済を完了できるようになる。対象国として名前が挙がっているのは中国、韓国、シンガポールなど、ベトナム人の渡航先として人気の高い国々である。

この取り組みの背景には、ASEAN域内を中心に進む「QR決済の国際相互接続」の流れがある。2022年にはタイとシンガポールがPayNow-PromptPay連携を開始し、その後マレーシアやインドネシアも加わる形で多国間の決済ネットワーク拡大が進んできた。ベトナムもNAPAS(国家決済会社)を中心にこのネットワークへの接続を段階的に進めており、今回の報道はその実用化が最終段階に近づいていることを示している。

ベトナム国内のキャッシュレス決済事情

ベトナムでは近年、キャッシュレス決済の普及が急速に進んでいる。国家銀行が2020年以降、銀行口座と紐づけたeKYC(オンライン本人確認)の規制緩和を推し進めたことで、スマートフォンを使ったモバイルバンキングの利用者が爆発的に増加した。国内のQRコード決済は「VietQR」として統一規格が整備されており、銀行間の即時送金や店頭決済にすでに広く使われている。

主要銀行であるVietcombank(ベトコムバンク、ティッカー:VCB)、Techcombank(テクコムバンク、TCB)、MB Bank(軍隊商業銀行、MBB)、VPBank(VPB)などは自社アプリのUI・UX改善に大規模な投資を行っており、月間アクティブユーザー数はそれぞれ数千万人規模に達している。こうした国内基盤の成熟が、クロスボーダー決済への展開を技術的にも可能にした。

対象国との関係——なぜ中国・韓国・シンガポールなのか

中国、韓国、シンガポールの3カ国が最初の対象として挙がるのは、以下の理由で極めて合理的である。

中国:ベトナムにとって最大の貿易相手国であり、ビジネス渡航者の数も多い。また中国側ではAlipay(アリペイ)やWeChat Pay(ウィーチャットペイ)がすでに外国人向けQR決済の受け入れ体制を整備しつつあり、相互接続の土壌がある。

韓国:韓国はベトナムへの最大級の直接投資国であり、サムスンやLGをはじめとする韓国企業の工場がベトナム北部を中心に集積している。韓国人観光客・駐在員のベトナム訪問も多く、逆にベトナム人の韓国渡航も年間数十万人規模に上る。決済の相互接続は双方にメリットが大きい。

シンガポール:ASEAN域内の金融ハブであり、すでにPayNowを通じた国際QR決済の先進事例を持つ。ベトナムとの接続は技術面でも最もスムーズに進む可能性が高い。

日本との関係——訪日ベトナム人への波及も視野に

今回の報道では日本は対象国として明示されていないが、日本側でもQRコード決済の国際標準化に向けた検討が進んでおり、将来的にはベトナムの銀行アプリで日本国内のQR決済が可能になるシナリオも十分に考えられる。2024年の訪日ベトナム人数は約65万人に達しており、決済面での利便性向上は観光消費の拡大にもつながり得る。

投資家・ビジネス視点の考察

銀行セクターへの追い風:クロスボーダーQR決済の実現は、ベトナムの銀行にとって手数料収入の新たな柱となる可能性がある。特に海外送金・決済インフラへの投資を先行して進めてきたVietcombank(VCB)、MB Bank(MBB)、Techcombank(TCB)などは恩恵を受けやすい。また決済処理を担うNAPASの株主構成にはSBVや主要商業銀行が名を連ねており、エコシステム全体への波及効果が期待される。

フィンテック・IT企業への波及:決済基盤の国際化に伴い、セキュリティ、不正検知、為替処理といった周辺技術へのニーズが高まる。FPT(ベトナム最大手IT企業、ティッカー:FPT)やCMC Group(CMG)などのIT企業にとっても、銀行向けシステム開発案件の拡大要因となり得る。

FTSE新興市場指数への格上げとの関連:2026年9月に決定が見込まれるFTSE新興市場指数へのベトナム格上げにおいて、金融インフラの近代化・国際化は評価項目の一つである。クロスボーダー決済の整備は「資本市場の成熟度」を示す間接的なシグナルとなり、格上げに向けたポジティブ材料として市場に受け止められる可能性がある。

日本企業への示唆:ベトナムに進出している日系小売・飲食チェーンにとっては、ベトナム人旅行者が日本国内で自国アプリ決済を利用する将来シナリオを見据え、QRコード決済の多規格対応を検討しておく意義がある。また、ベトナム国内においても、日系企業がベトナムのQR決済インフラに対応した店舗運営を行うことで、現地消費者の取り込みを強化できる。


いかがでしたでしょうか。今回のニュースについて、皆さんのご意見もぜひお聞かせください。コメント欄や@viettechtaroのDMでお待ちしています。

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出典: 元記事

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