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2025年6月18日、ベトナム中部の主要観光都市ダナン市の観光振興センターが東京でプロモーションイベントを開催した。テーマは「チャム・ヴェ・グエンバン(原点に触れる)」。癒しの旅と本物の文化体験を軸に、日本市場への本格的なアプローチを鮮明にした動きである。
東京で開催されたダナン観光プロモーションの概要
今回のイベントは、ダナン市観光振興センター(Trung tâm Xúc tiến Du lịch Đà Nẵng)が主催し、東京を会場に日本の旅行会社、メディア関係者、そしてダナン現地のパートナー企業が一堂に会する形で実施された。プログラムの主眼は、ダナンを単なるビーチリゾートとしてではなく、「文化・自然・深い体験」を提供するデスティネーションとして日本市場に再定義することにある。
テーマに掲げられた「チャム・ヴェ・グエンバン(Chạm về Nguyên Bản)」は、直訳すれば「原点(本物)に触れる」という意味だ。近年、世界的に注目される「ヒーリングツーリズム(癒しの旅)」のトレンドを意識しつつ、ベトナム中部ならではの歴史・文化資源を「本物の体験」として打ち出す狙いが込められている。
なぜダナンは日本人旅行者にとって重要なのか
ダナン(Đà Nẵng)はベトナム第3の都市であり、中部地域の経済・観光の中心地である。市内から車で約30分の距離にはユネスコ世界遺産の古都ホイアン(Hội An)があり、さらに北にはフエ(Huế)の王宮群が控える。一都市を拠点に複数の世界遺産を巡ることができるという地理的優位性は、日本人旅行者にとって大きな魅力である。
日本からダナンへは、ベトジェットエア(VietJet Air)やベトナム航空(Vietnam Airlines)が直行便を運航しており、フライト時間は約5時間半。時差もわずか2時間と、東南アジアの中でもアクセスしやすい目的地の一つだ。コロナ禍以降、ダナン市は観光回復を最重要課題に据えており、特に日本・韓国・台湾といった東アジア市場からの誘客に注力してきた。
「癒しの旅」と「文化の深掘り」——ダナンの新たな観光戦略
従来、ダナンの対外プロモーションはミーケビーチ(Mỹ Khê Beach)に代表される美しい海岸線や、バーナーヒルズ(Bà Nà Hills)のゴールデンブリッジといったフォトジェニックなスポットが中心だった。しかし今回のイベントでは、より深い文化体験や心身の癒しを求める旅行者層に焦点を当てている点が注目される。
具体的には、チャム族(Chăm)の遺跡群やチャム彫刻博物館(Bảo tàng Điêu khắc Chăm)での歴史探訪、中部ベトナム特有の食文化(ミークアン、バインセオなど)の体験、さらにはダナン近郊の山岳地帯でのエコツーリズムやウェルネスプログラムなどが想定される。こうした「量より質」の観光コンテンツは、リピーター率の高い日本人旅行者の嗜好に合致するものである。
日本側のパートナーとなる旅行会社やメディアとの直接的なネットワーキングの場を東京で設けたことも戦略的である。BtoB(企業間取引)の関係構築を通じて、ダナン発着のパッケージツアーや個人旅行商品の造成を促進する狙いがある。
投資家・ビジネス視点の考察
観光セクターの回復はダナン市経済の柱であり、関連するホテル・リゾート開発、航空、飲食・サービス業への波及効果は大きい。ベトナム株式市場においては、以下の観点が注目される。
1. 航空・観光関連銘柄への追い風:ベトナム航空(HVN)、ベトジェットエア(VJC)といった航空銘柄に加え、ダナン周辺でリゾート開発を手がけるビングループ(VIC、ベトナム最大手のコングロマリット)やサングループ(Sun Group、非上場だがバーナーヒルズ運営元)の動向にも関心が集まる。
2. 日本企業のベトナム観光市場参入:日系旅行大手(HIS、JTBなど)は既にベトナムツアーを主力商品の一つに位置づけている。今回のような公的機関主導のプロモーションは、日系旅行会社のダナン商品拡充を後押しする可能性がある。
3. FTSE新興市場指数格上げとの関連:2026年9月に決定が見込まれるベトナムのFTSE新興市場指数への格上げが実現すれば、海外機関投資家の資金流入が加速する。観光インフラの整備や国際的なプレゼンス向上は、格上げ審査における「市場の成熟度」を示す間接的な要素ともなり得る。
4. インバウンド観光収入の拡大:ベトナム政府は2025年のインバウンド目標を高く設定しており、日本人観光客の増加は外貨獲得と地方経済活性化に直結する。ダナン市のような地方都市が独自に海外プロモーションを展開する動きは、ベトナム全体の観光産業の高度化を示すものであり、中長期的にサービス業関連銘柄の成長ストーリーを補強するものである。
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出典: 元記事












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